ども、ぽこラボ所長です!
今回は、大学受験の理科(物理・化学・生物)の勉強法のロードマップを紹介します。
大学受験で理科は理系科目の中でも「学校の授業が遅くなりがち」な科目。
実際、中高一貫校の生徒さんは高2のうちに高校の全範囲を習い終えている一方で、公立高校の皆さんは高3の11月ころまで授業が終わらないということも。
独学で勉強を進めれば、そういった状況に陥ることがないので、こちらの記事を参考にどのように勉強を進めていけばいいのかぜひ学んでいってください!
この記事の内容は以下の通り。
- 理科(物理・化学・生物)の学習全体の流れ
- 各要素ごとのおすすめ参考書
それぞれ解説していきます!
理科(物理・化学・生物)の学習全体の流れ
実は理科は、物理だろうが化学だろうが生物だろうが、基本の勉強の流れは次の通りです。
こちらの図にまとめた通りに勉強する以外の選択肢はほぼありません。
まずは、学校の授業、映像授業、講義系参考書などを使って基本のインプットを行います。
基本のインプットと並行で傍用問題集の基本問題は進めたいところです。
傍用問題集というのは有名どころでいうと「セミナー」「リードα」「センサー」「エクセル」などの問題集です。
何100問も問題が載っていて、別冊解答も合わせてついてくるやつです。
基本問題の1周目が終わったら、2周目と並行しつつ発展問題も進めていきましょう。
発展問題まで出来れば、かなり多くの大学の入試問題はクリアできます。
それだけでは足りないという大学に関しては、重要問題集などの、いわゆる入試問題ばかりを集めたような問題集に取り組み、最後は過去問という流れです。
各要素ごとに細かいことも追加でコメントしていきます。
基本のインプット
まず基本のインプットに関しては、3種類のやり方があります。
- 学校の授業
- 映像授業
- 講義系参考書
このうち学校の授業に関しては、受験で不利になるくらい進度が遅いことがほとんどです。
具体的に言うと、高3の夏休み前までには、高校範囲をすべて習い終えておきたいところですが、
多くの学校では、高3の10月〜11月頃まで授業が終わりません。
中高一貫校などの授業進度の早い学校では高2のうちに全範囲が習い終わって、問題演習メインの授業をしていますので、そういったライバルに勝とうと思ったら、独学で勉強していくのは必須です。
また映像授業は少し合わないという場合は、講義系参考書と言われるものを使って勉強を進めることもできます。
あとで、おすすめの参考書は紹介します。
ただし、講義系参考書の場合は、自分のペースで遅く進めてしまいがちなので、注意が必要です。
傍用問題集
基本のインプットを進めながら、並行して取り組みたいのが、セミナーやリードαなどの傍用問題集です。
多くの学校では、授業用あるいは、テスト範囲用の教材として、指定されているのではないでしょうか。
傍用問題集の中の問題はレベル別に分かれているので、インプットと並行して進めたいのは基本問題。
インプットと基本問題が一通り終わったら、2周目は、基本問題のバツだったところと、発展問題、というふうに進めていくのが進めやすいでしょう。
ただし、学校の授業と同じペースで進めている場合には、発展問題まで一気に扱った方がいいことも多いです。
というのも、レベルの高い学校だと、発展問題レベルまで最初からテスト範囲に入っているからですね。
傍用問題集は問題がかなり多く、慣れないとモチベーションを維持しにくいですが、
進めていけば、いつかは確実に終わりますし、傍用問題集だけでも完璧にできていればほとんどの大学では合格点が取れるだけの実力が付きます。
入試問題集
旧帝大、東工大、早慶などの一部の難関大学は、傍用問題集に載っていることができるだけでは全然太刀打ちできないこともあります。
ですので、入試問題ばかり集めた難しい問題集にも取り組みたいところです。
傍用問題集の発展問題を一通り学習したら、入試問題集にも取り組んでいきましょう。
こちらもレベルの高い高校に通っている場合は、重要問題集という問題集を指定されて授業などにも使われることがあるので、それを使えば十分です。
重要問題集も含めておすすめの参考書は後ほど紹介します。
一問一答系は?
続いて、勉強の流れの図には入れなかったのですが、割と使っている人が多い「一問一答系」についても解説しておきます。
一問一答系の問題集、参考書は、暗記系の項目が多い化学や生物で使われることが多いはずですが、基本的には必要ありません。
一問一答形式とは少し違う形式の出題をされることが多いので、正直、暗記事項に関しては、問題集の中で出てきたものを1つずつ覚えていくほうが効率的です。
また、一問一答形式の参考書は、各項目が本当に均等に同じ頻度で出てくるので、大事なものに優先的に何度も遭遇して覚える形で暗記が進みません。
実際のところ、化学も生物も頻出のワードがあれば、それほど出ないワードもあるわけですから、それらに同じ時間をかけて勉強していくのは効率的ではないですよね?
問題特化型は?
問題特化型の問題集も時々あります。
これも化学と生物が多く、物理ではそれほど見られません。
化学だと、有機の構造決定に特化した問題集や、有機に特化した問題集、生物だと、遺伝に特化した問題集や、計算問題に特化した問題集などがあります。
こちらは時間があればやってもいいですが、正直、そこまで時間的に余裕のある受験生を見かけることはそうありません。
傍用問題集や、入試問題集で該当する問題や単元に何度かトライする以上に時間を取れないということです。
ですので、よほど苦手意識が強くて、時間にも余裕のある受験生以外は使わないものと思っておいていいでしょう。
各要素ごとのおすすめ参考書
改めて、物理、化学、生物に共通の受験勉強の流れがこちらの通り。
この図を頭に入れた上で、以下のおすすめの参考書も確認していってください。
基本のインプット
まず基本のインプットは、第一の選択肢としては映像授業を検討してください。
講義系参考書で進めるよりも、スピード感を維持しやすくて、計画的に勉強できるからです。
映像授業でおすすめなのが、スタディサプリ。
次点でTryITですが、TryITに関しては、難しい内容は細かく扱っていない印象です。
難しい内容まで最初からインプットしていきたい場合は、スタディサプリの方が使いやすいでしょう。
どうしても映像授業は合わないという場合は、講義系参考書を使っていくのもOKです。
例えば、物理なら、
化学なら、
生物なら、
などがおすすめです。
※正直、生物についてはもっと詳しくてぶ厚いものもあるのですが、それを選ぶなら教科書を読むという選択肢も悪くないです。
他にもいろんな種類があるので、自分で選びたいという人は本屋で自分で検討してみるといいでしょう。
傍用問題集
多くの高校で、傍用問題集は指定されて配布されているのではないかと思います。
ほとんどがセミナー、リードαのどちらかだと思いますが、ニューグローバルとか、センサーとか、エクセルもあります。
どれを使っても基本的には同じだと思ってOKです。
問題があるのは
- 別冊解答が配られていない時
- 傍用問題集を学校で指定されていない時
- どうしても傍用問題集のような問題数の多い厚いものはやりたくない時
で、これらの対処法もまとめておきます。
まず別冊解答がない場合と、学校で配られていない場合は、エクセルをAmazonなどで書いましょう。
注意して欲しいのは、「エクセル」以外は個人が正規ルートで別冊解答が入手できる傍用問題集がないということです。
セミナーやリードαも個人で購入できますが、これらは別冊解答付きのものを正規ルートでは入手できません。
転売品などもあるので、そのルートで入手することは可能ですが、あえて転売のものを買わなくてもエクセルを使えば十分でしょう。
※エクセルも適当に選ぶと解説のないものを買うことになりますので、注意書きなどよく読むように!!
次に、どうしても傍用問題集のような問題数の多い厚い問題集はやりたくないという場合についてですが、こちらは代替案として以下のような参考書を使うといいでしょう。
物理の場合は
化学の場合は
生物の場合は
いずれにしても、傍用問題集よりも問題数が少ないので、サクサク進みますが、その分、特に化学と生物は知識のインプットが不足している可能性があることは意識しておくといいでしょう。
特に問題精講シリーズは問題数がグッと絞られていて、覚えるべきことが解説部分にしか入っていないことも多いので、
解説パートに書かれてあることも全て暗記する勢いで進めないと、傍用問題集で勉強している人には絶対に勝てません。
入試問題集
入試問題集としては、多くの高校では重要問題集が指定されているはずです。
基本的には、重要問題集をきっちりやっておけば、東大、京大、東工大のような難しい問題を出す大学でも過去問を進めるレベルには達します。
ただし、化学だけは物理と生物とは異なり、若干、重要問題集は易しいので、旧帝大レベル以上の大学で化学を得点源にしたいという場合は、次の参考書で勉強しておくといいでしょう。
物理と生物に関しても、最難関大で満点近い得点を狙いたいのであれば、以下の参考書も重要問題集とともに進めてもいいですが、時間はかかるので、時間に余裕があるかどうかだけは常に意識するといいでしょう。
問題特化型は?
時間によほど余裕がある時は、という話も書きましたので、問題特化型の問題集についても、いくつかおすすめのものをここで書いておきます。
化学
生物
こちらに関しては、傍用問題集と、入試問題集をきっちりやった上で時間があったら取り組むくらいのスタンスで考えておいてください。
まとめ
今回は物理、化学、生物の大学受験までの勉強の流れとおすすめの参考書を紹介しました。
学校の授業が遅いことも多い科目ですから、独学する際の参考にしてみてください。
それではまた、所長でした!