物理の勉強記録&参考書紹介

高校物理を微積分を用いながら勉強するメリット・デメリット

ども、所長です!

高校物理は微積分を使って勉強した方がいいの??

今回はこんなお悩みを解決するための記事になっています。

結論を先に言うと

大学受験向けならメリットは小さいが、そうでないなら推奨!

です。

執筆者

この記事を書いているのはこのサイトの運営者の「所長」です。わたくしは個別指導を塾で10年ほどしています。専門は物理です。

最近は物理の参考書を実際に時間をかけて解いたり、高校物理の参考書を書いたりしています。

詳しいプロフィールはこちらから。

 高校物理を微積分を使って勉強するメリット

まずはメリットから書いていくことにしますね。

暗記する量を減らせる

1番のメリットは「暗記する量を減らせる」ことにあります。

受験で考えると、「物理」「化学」「生物」「地学」の中では最も暗記量は少ない物理ですが、それでも暗記しなければならない公式というものはあります。

1番暗記量を減らすのに役立つのは「波」の分野と「磁場」「交流」の分野ですかね。

これらの分野は割と覚えることも多いですし、受験生の中には苦手意識を持つ方も多い所です。

特に交流は受験指導をしていても一番苦手意識が強い生徒が多い分野ですから、暗記量を少しでも減らせるのであれば少し勉強しておきたいという方もそこそこいらっしゃいます。

流れを意識しつつ覚えられる

2つ目は流れを意識できるということですね。

たとえば、運動方程式を時間積分すれば、運動量の保存の式が出てきますし、

空間で積分すればエネルギー保存の式が出てきます。

こういった流れを知っていると、それこそ意識的に暗記しなくても自然に暗記できるという方は大勢いらっしゃいます。

勉強の方法としても具体的な所から始まってどんどん俯瞰的な所へ進んでいく勉強で深い理解をするという手法は間違っていません

少しの微分と積分の知識があれば、少しだけ俯瞰的に、統一的に、物理を理解できるのということですね。

大学以降の勉強では必須

3つ目は大学以降の学習では必須なのだから、早いうちに慣れておくのが良いという考え方に基づくメリットです。

実際、「高校生の時には物理が好きだったのに、大学生になって全然になる」というパターンは本当によくあります。

原因はいくつかありますが、そのうちの1つに物理の勉強に必要な数学の勉強が追いついていないということがあります。

こういった事態に陥らないためにも早いうちから数学をちゃんと勉強しながら物理も勉強するという姿勢を身に付けておくのは有用です。

高校物理を微積分を用いて勉強するデメリット

次にデメリットをまとめておきます。

結果が出るのに時間がかかる

こちらの記事を読んでいる方は大学受験を控えている方が多いと思っていますが、受験を控える方にとっては模試などで、結果を残していく必要があります。

微積分を使って物理を勉強したからといって、別に模試の点数が上がるわけではないですし、

そもそも使いどころが分かるようになるまでそれなりに勉強をしなければならないというのも大きいです。

大学受験は野球とは異なり、制限時間の決まっているサッカーとかバスケットボール方式のルールなので、タイムスパンを常に意識して勉強する必要がある方には大きな障害になります

1問あたりにかかる時間が長くなる

微積分を使って、運動方程式からエネルギー保存則を導出して、…と解くのと、

エネルギー保存則は与えられているものとして、それを使って解くのとでは、1問を解くのにかかる時間が全く違います。

微分積分をわざわざやっているのはテストの時間内のことを考えても時間的な無駄があるということですね。

大学受験のテストの構造的に、

交流の所なんかも公式を覚えていれば、20秒で解ける問題も、微分方程式を解いていると、10分かかるなんてことは普通にあり得ます

これまた大学受験のテストの構造的に、偏差値の高い大学ほど理科は時間に余裕のないテストになっています。

微積分を使って勉強しようなんて猛者は大学受験者層の中でも割とトップ層ですから、そんんな方ほど、微積分を使うデメリットが大きくなってしまう構造になっているわけですね。

良い参考書&良い先生が少ない

そもそも微積分を勉強しなくても受験で高得点を取れるわけですから、参考書の種類もそれほど豊富ではありません。

唯一おすすめなのは、「新物理入門」山本義隆(駿台文庫)ですが、これも受験用かと言われるとそうではありません

教えてくれる先生も少ないでしょう。

東京都内だと大学生が塾講師をしている場合がかなり多いですが、その大学生のほとんどは微分積分を用いて授業をすることはできません。

私は大学のTAでレポートの採点作業なんかもやっていましたけど、大学1年生や2年生でまともに微積分を使って物理の出来ている子なんて数えるほどしかいないんですよ。

要するにあまり恵まれない環境で独学をしなければならないというわけですね。

まとめ

ここまでをまとめると

メリット

  • 暗記量が減る
  • 流れが意識できる
  • 大学以降の勉強の慣れになる

デメリット

  • 結果がでるのに時間がかかる
  • テスト内でも時間がかかる
  • 良い参考書&先生が少ない

ということになります。

受験が控えている方にはデメリットが強すぎるので全くおすすめしませんが、

一方で受験を意識していない方にとってはメリットの方が大きいのでおすすめです。

どんな方に具体的におすすめかと言うと、

  • 物理のやり直し・学び直しの勉強をする大人・社会人
  • 大学受験はまだまだ先だけど先取りで勉強している小学生~高1くらいまで
  • 受験がひと段落した大学生未満
  • 学校の先生・塾の講師・家庭教師などの教える側

あたりです。これらの方には非常におすすめです。

それでも微積分を使って勉強したい受験生の方へ

これだけデメリットを並べておいても微積分を使って勉強したいという大学受験生もいらっしゃるでしょう。

かく言う私も浪人のときに微積分を使って勉強してました(笑)

ですのでそういった方向けに注意ですが、まず以下のロードマップで高校上級の参考書は最低でも1冊クリアしてください

>>物理の勉強ロードマップ

そうしないと効率が悪すぎます。

塾講師の私も受験生に指導するときにはこの条件をクリアした人にしか微積分を使って勉強させません。

ちなみに私も無料で見られるweb参考書を書いています。

こちらでしたら、高校初級から勉強を始めることができなくはないですが、受験用ではないことに注意してください。

よろしければこちらを眺めてみてください。
>>ブログ版アラサー高校物理【記事一覧】

それではまた、所長でした!