物理の勉強記録&参考書紹介

三角関数の加法定理・和積の公式

(※数式が見切れている場合は横スクロールしてください。)

少し数学の章が久々に長くなってしまっていますが、もう少しだけ頑張りましょう。

三角関数の加法定理は公式を覚えるだけで十分です。公式の導出は必要ないのでカットします。

公式

\begin{align}
&\sin(\alpha\pm\beta)=\sin\alpha\cos\beta\pm \cos\alpha\sin\beta\\
&\cos(\alpha\pm\beta)=\cos\alpha\cos\beta\mp \sin\alpha\sin\beta\\
&\tan(\alpha\pm\beta)=\frac{\tan\alpha\pm\tan\beta}{1\mp\tan\alpha\tan\beta}
\end{align}

この公式は使えるようになっておけば十分です。余裕がある場合には、問題集の方には、証明も問題として残しておこうかなと思いますのでぜひ。

問題

計算せよ。

\begin{align}
&1.\quad \sin\frac{5}{12}\pi\\
&2.\quad \cos\frac{1}{12}\pi\\
&3.\quad \tan\left(-\frac{1}{12}\pi\right)\\
\end{align}

解答

1.

加法定理にたどり着くように中身を分解できるかがポイントです。

\begin{align}
&\sin\frac{5}{12}\pi\\
=&\sin(\frac{\pi}{4}+\frac{\pi}{6})\\
=&\sin\frac{\pi}{4}\cos\frac{\pi}{6}+\cos\frac{\pi}{4}\sin\frac{\pi}{6}\\
=&\frac{1}{\sqrt{2}}\frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{1}{\sqrt{2}}\frac{1}{2}\\
=&\frac{\sqrt{3}+1}{2\sqrt{2}}\\
=&\frac{\sqrt{6}+\sqrt{2}}{4}
\end{align}

2.

\begin{align}
&\cos\frac{\pi}{12}\\
=&\cos(\frac{\pi}{3}-\frac{\pi}{4})\\
=&\cos\frac{\pi}{3}\cos\frac{\pi}{4}+\sin\frac{\pi}{3}\sin\frac{\pi}{4}\\
=&\frac{1}{2}\frac{1}{\sqrt{2}}+\frac{\sqrt{3}}{2}\frac{1}{\sqrt{2}}\\
=&\frac{1+\sqrt{3}}{2\sqrt{2}}\\
=&\frac{\sqrt{2}+\sqrt{6}}{4}
\end{align}

3.

\begin{align}
&\tan\left(-\frac{\pi}{12}\right)\\
=&\tan(\frac{\pi}{4}-\frac{\pi}{3})\\
=&\frac{\tan\frac{\pi}{4}-\tan\frac{\pi}{3}}{1+\tan\frac{\pi}{4}\tan\frac{\pi}{3}}\\
=&\frac{1-\sqrt{3}}{1+1\cdot\sqrt{3}}\\
=&\frac{1-2\sqrt{3}+\sqrt{3}}{1-3}\\
=&-2+\sqrt{3}
\end{align}

続いて、和積の公式です。和積の公式と言われるものは加法定理を使うとすぐに導出できます。(ので、わたくしは公式を暗記はしていません。)

4種類あるうちの1つだけ導出しておきます。あとは公式を確認してください。マキノさんの場合には受験用の物理を勉強しているわけではないので、和積の公式は、公式を見て理解できる状態になっておけば、それで十分です。

というわけで、具体的に以下の計算を見てみましょう。

加法定理から以下のことがわかるので、

\begin{align}
&\sin(\alpha+\beta)=\sin\alpha\cos\beta+\cos\alpha\sin\beta\\
&\sin(\alpha-\beta)=\sin\alpha\cos\beta-\cos\alpha\sin\beta\\
\end{align}

これらを辺々足し合わせると、

\begin{align}
\sin(\alpha+\beta)+\sin(\alpha-\beta)=2\sin\alpha\cos\beta
\end{align}

ここで\(\alpha+\beta=A\)、\(\alpha-\beta=B\)と置いて以下のように書き換えたものを普通は和積の公式と言います。

\begin{align}
\sin A+\sin B=2\sin\frac{A+B}{2}\cos\frac{A-B}{2}
\end{align}

これが和積の公式の1つです。同じような導き方で、以下の4つの公式を導出することができます。

公式

以下の公式を三角関数の和積の公式と呼ぶ。

\begin{align}
&\sin A+\sin B=2\sin\frac{A+B}{2}\cos\frac{A-B}{2}\\
&\sin A-\sin B=2\cos\frac{A+B}{2}\sin\frac{A-B}{2}\\
&\cos A+\cos B=2\cos\frac{A+B}{2}\cos\frac{A-B}{2}\\
&\cos A-\cos B=-2\sin\frac{A+B}{2}\sin\frac{A-B}{2}\\
\end{align}

問題を解いて公式を使うことに慣れておきましょう。

問題

以下の計算をせよ。

\begin{align}
&1.\quad \sin\frac{5\pi}{12}+\sin\frac{\pi}{12}\\
&2.\quad \cos\frac{5\pi}{12}-\cos\frac{\pi}{12}\\
&3.\quad \sin(x+h)-\sin x\\
\end{align}

解答

もはや、どれも公式に当てはめるだけですよね。

1.

\begin{align}
&\sin\frac{5\pi}{12}+\sin\frac{\pi}{12}\\
=&2\sin\frac{1}{2}(\frac{5\pi}{12}+\frac{\pi}{12})\cos\frac{1}{2}(\frac{5\pi}{12}-\frac{\pi}{12})\\
=&2\sin\frac{\pi}{4}\cos\frac{\pi}{6}\\
=&2\cdot\frac{1}{\sqrt{2}}\cdot\frac{\sqrt{3}}{2}=\frac{\sqrt{6}}{2}
\end{align}

2.

\begin{align}
&\cos\frac{5\pi}{12}-\cos\frac{\pi}{12}\\
=&-2\sin\frac{1}{2}(\frac{5\pi}{12}+\frac{\pi}{12})\sin\frac{1}{2}(\frac{5\pi}{12}-\frac{\pi}{12})\\
=&-2\sin\frac{\pi}{4}\sin\frac{\pi}{6}\\
=&-2\cdot\frac{1}{\sqrt{2}}\cdot\frac{1}{2}=-\frac{\sqrt{2}}{2}
\end{align}

3.

\begin{align}
&\sin(x+h)-\sin x\\
=&2\cos\frac{1}{2}(x+h+x)\sin\frac{1}{2}(x+h-x)\\
=&2\cos(x+\frac{h}{2})\sin\frac{h}{2}
\end{align}

最後の問題は三角関数の微分をするときに役立ちます。

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