ども、所長です!この記事は絶賛更新中(大学受験レベルまで更新済み)です。
こちらの記事では物理の勉強をするためのロードマップをおすすめ教材と共に紹介しています。
が、基本は大人向け(もしくは先取り学習どんどんやりたい賢い子向け)です。もちろん受験生にとっても有意義な情報であることは間違いないですが、受験よりもレベルの高いことを勉強するに至るまでのロードマップであることは先に断わっておくことにします。
中学レベル(高校受験)、高校レベル(大学受験)、大学レベル、大学院レベルと更新していく予定ですが、現状わたくしの実力的に安心してご案内できるのは高校レベルまでとなっております。
目次
著者プロフィール&記事の信頼性
わたくし所長は、東大出身の個別指導塾講師です。指導歴10年ほどで専門は物理です。
2019年7月にわたくし自身も趣味として、高校レベルの勉強のやり直しを始めて、YouTubeにて勉強の様子を投稿しております。
「本当に紹介している本を全て自分の力で挑戦したことあるのか?というその辺の参考書紹介サイトとは違うぞ」アピールのための投稿でもあります。
現在こちらで紹介しているものは少なくとも自分で一度は解ききったもの(もしくは読み切ったもの)、また塾での指導の一環として生徒にまるまる解かせて全て解説しきったものでございます。
YouTube企画と連動していますので、YouTube上で自分で解いたものに関しては
を入れる形で紹介していきます。(まだまだこれから増えていく段階です。)チャート図
とりあえずこちらのチャート図をご覧ください。
チャート図のPDFダウンロードはこちらから
>>物理のロードマップ(チャート図)
このチャート図に沿って解説する形で本ページの記事はお読みいただけます。文字が小さくて読めないと思われた方はダウンロードしてください。
それでは各レベルの学習のポイントとおすすめの教材を紹介していきます。
こちらのサイトを訪れるまでに色んなサイトをご覧になっていて、「参考書が多すぎて選べないわ」ってなっちゃった方はこちらをご覧ください。
>>「高校物理の参考書の種類が多すぎて選べないからおすすめを教えてほしい」という方向けに1種類ずつ選びました。
中学生レベルのやり直し
中学生レベルの物理のやり直し
- 定性的な理解が重要(計算よりも図や言葉で説明できる力が重要)
- サッサと次のレベルに進むべし
中学生レベルのやり直しは以下のような書籍を読まれるのがよろしいかと思います。
「大人のやりなおし中学物理 現代を生きるために必要な科学的基礎知識が身につく」
左巻健男(SBクリエイティブ)
「おとなの楽習 (5) 理科のおさらい 物理」永井佑紀、涌井貞美(自由国民社)
中学生レベルの物理に関しては、高校受験のような問題を全て解けるようになるくらい練習する必要は基本的にはないと思います。
ですから、こちらで紹介した2冊はそれを読んだからと言って高校入試が解けるようにはなりませんが、少なくとも分かったつもりにはなることのできる本です。
もっと良い表現にするなら定性的な理解だけ出来ていれば大丈夫なのが、中学の物理分野なので、計算とかは高校範囲以降に任せてしまって大丈夫です。
つまり、計算問題ができるようになるよりも図や言葉で説明できる力をしっかりとつけておけということです。
物理の勉強を本当に真面目にするのであれば、分かったつもり状態を脱して、問題を解ける状態に持っていくことが非常に重要ですが、中学生レベルの問題で時間をかけているくらいなら、サッサと高校生の物理に突入するのがおすすめです。
中学生レベルの数学のやり直し
- 計算も含めてかなりの完成度が必要
- 公立高校の入試問題でチェック
数学については、中学生レベルでもちゃんと勉強する必要があります。
でないと高校レベルの数学の理解ができませんし、そうすると結果的に物理の勉強も確実にストップしてしまいます。
申し訳ないですけど、こちらのゴリゴリに分厚い参考書が一番おすすめです。
「増補改訂版 語りかける中学数学」高橋一雄(ベレ出版)
800ページ以上あるんですけど、それで3年分全部勉強できるなら悪くないかなとも個人的には思います。ちゃんとスピード感を持ってやれば高校入試も1冊である程度対応できます。
数学で挫折してしまう文系の方のほとんどがこれくらい分厚いものでもやり抜く根気がないことが原因です。
もし数学は苦手だけど、物理は興味があるからトライしたいって方がいらっしゃったら、これくらいの厚さの本には最終的には挑戦できるようになっておくことが重要です。
最終的には公立高校の入試問題で完成度をチェックなさるのがおすすめです。
※公立高校でも難しい入試を出す高校が地域によってはあるので、普通レベルの公立高校で使用される入試問題です。
公立高校の入試問題は過去数年分なら調べれば解答付きでネットにいくらでも転がっていますので、無料で試すことができます。
目安は9割ですね。※制限時間を少しオーバーするくらいならギリ許容範囲。
8割くらい取れる方なら、何年分か(都道府県を変えればほぼ無限に挑戦できます。)解いてバツ直しすれば、超えられるはずです。
8割を切る方は中学レベルもサボらず勉強した方がいいですね。
コスパ的には「現状」スタディサプリ
ここまで紹介しておいて何ですけど、後ほど紹介する高校初級編くらいまでは結局スタディサプリで勉強してしまうのが、現状コスパは最強です。
※ここまでに紹介した本は決して「かませ犬」と思って紹介したわけではないです!!
スタディサプリは映像授業のサービスで、主な特徴は以下の4つです。
- リクルートの提供するサービス
- 月々2000円ほどでどの学年のどの科目の授業も見放題
- テキストのPDFを無料ダウンロードできる
- 無料体験ができる
ぶっちゃけ、高校初級くらいまではこれだけで十分です。
高校初級くらいまでというのも理由があって、それは次の通りです。
- 堅苦しい文章&本から情報を吸収するスタイルに慣れないといけないこと
- 問題の演習量を動画とは別に確保する必要が出てくること
この注意点を考慮しても、やっぱりお得感は変わりませんね。
中学生レベルの3冊だけ見ても、全部を書籍で購入すれば、おおよそ6500円くらいで、スタディサプリ計算なら3か月ちょいです。
値段だけでなく勉強スピードを考えると、これも効率がいいのはやはり動画で教えてもらう方ですから、それも加味すると最安という話です。
ただし、あくまでもこの記事の更新をしている「現状は」ということになります。
それ以上にコスパの良い独学方法は今の所ないですし、スタディサプリを利用して無理なら塾や家庭教師しかないのかなと思います。
今後、YouTubeなどの無料のプラットホームでも講義動画が増えるといいなと思います。私もいくつか投稿はしておりますが、スタディサプリと勝負するほどの余裕はないです。
スタディサプリの物理に関する詳しいレビューはこちらの記事です。
>>【親・保護者向け情報】スタディサプリで高校物理の独学は可能??
無料体験についての詳しいこと「だけ」を知りたい方はこちらから。
>>受験生の2人に1人が利用する圧倒的なわかりやすさ!まずは無料でお試し。

高校レベル(初級)
高校レベル(初級)の物理
- 易しいものから入るべし
- 少しずつ文章から理解する練習が必要になってくる
ここで「初級」とつけているのは「全部で10ある勉強のうち0から1にする作業」だと思ってください。
塾講師の私から見ると、ここが一番大変でして、ここで脱落するのが全ての科目で共通することです。
とにかく易しいものから入るのが重要です。
とはいえ、けっきょくスタディサプリがおすすめなんでしょ?と言われれば、
まあ実際そうなんですけど、
高校初級編くらいになってくると、単純に文章を読んで理解する能力も養い始めておくのも重要です。
余裕があるなら、動画で教えてもらうだけでなく、文章を読んで自分の頭に吸収していくのに慣れていくためにも以下のような参考書も同時に進めていくのがおすすめです。
「宇宙一わかりやすい高校物理 力学・波動」「宇宙一わかりやすい高校物理(電磁気・熱・原子)」鯉沼 拓 (著), 水谷 さるころ (イラスト), 為近 和彦 (監修)(学研プラス)
イラストだけ見ると「これ大丈夫?」って思うんですけど、割と大丈夫ですね(笑)
これくらいの文章なら普段、読書をしたり勉強をしたりしない人でも割と入っていきやすいです。
大学レベルまで進むと正直、堅苦しい文章も読めるようになっておかないと詰んでしまうので、ひとまず簡単な文体のものから入るのがおすすめです。
もう1つおすすめを挙げるとしたら、これですね。
「大学入試 漆原晃の 物理基礎・物理[力学・熱力学編]が面白いほどわかる本」漆原晃(KADOKAWA/中経出版)
これだと高校範囲で3冊あるので、勉強慣れしていない方にとって少し量は多めに見えるかもしれませんけど、
薄くて解説が少ないものよりは絶対良いです。ある程度の厚みは正義だと思いましょう。
こちらも表紙の絵だけ見ると「これ大丈夫?」って思うんですけど、
大丈夫ですね(笑)
代ゼミの有名講師が書いているということもあって内容もしっかりしていますよ。
ここで紹介したどちらの参考書も0から1にするための本なので、
これを読んだからと言って、大学受験レベルの問題を解くことができるわけではないですし、
すぐさま大学レベルの物理を勉強できるようになるわけではないんですけど、
これくらいからスタートしておくのが無難です。
高校レベル(初級)の数学
- 初級レベルをクリアしておけば高校物理では困らない
- 逆に言えば、それが出来なければ全滅
数学に関して言えば、高校初級くらいが出来ていれば、高校物理で困ることはほとんどありません。
が、初級レベルがクリアできていないと全滅します。
おすすめは
「スバラシク面白いと評判の初めから始める数学1」馬場 敬之(マセマ出版社)
こちらのシリーズですね。シリーズで6巻あるので、それなりには厚いです。
現在の高校数学は「1・A・2・B・3」の5種類あるんですけど、このうち「3」以外をひとまず勉強しておけば、高校物理で困ることはほとんどありません。
出来れば「3」もやっておくべきだとは思いますけど。
もう1つおすすめするとするならこちらですね。
「チャート式基礎と演習数学I+A」チャート研究所(数研出版)
いわゆる白チャートですね。
チャートと言われるものはいくつかあるので、間違わないようにしていただければと思います。リンク先のものと表紙が同じものが同じシリーズです。
白チャートは易しいので、初学者でも理解できるはずです。
気合があれば通して勉強できるはずですので、頑張ってみてください。
こちらもシリーズですので、2冊もしくは3冊となるとなかなかの厚みですが、
やはり厚みは正義です。
ただ、チャートはここまでに紹介した参考書と違って講義のような文体ではないので、少し慣れていない人にはつらいかもしれません。
ですけど、結局、講義ではない文体にも慣れないと勉強が進まないので、いつ慣れるかというタイミングの問題にすぎません。
高校レベル(中級)
高校レベル(中級)の物理
中級その1
- 公式の運用に慣れる段階
中級その2
- 大学レベルの勉強が始められるレベル
- とにかく問題を解けるようになること
初級をクリアできたのであれば、高校レベルはあとは基本的には問題集をちゃんとこなしておくことが中級レベルで求められることです。
2段階レベルが合って、その1としては公式の運用に慣れる段階です。
いくつか参考書はあるのですが、ひとまずこちらをおすすめしておきます。
物理のエッセンス」浜島清利(河合出版)
「2冊で1セットのシリーズです。
公式を覚えたら運用することが何より大事です。運用の方法を覚えるためには実際に手を動かして問題を解きつつ、勉強を進めるのが一番です。
同じくらいのレベルで言うとこちらもおすすめです。
「物理(物理基礎・物理)入門問題精講 改訂版」宇都史訓 、島村誠(旺文社)
中級の中にも、もう1段階上の難しさがあって、その辺までやっておくとギリギリ大学の物理の勉強も始められるかなという感じです。
そのレベルで言うと、
「物理(物理基礎・物理)基礎問題精講 三訂版」宇都史訓 、島村誠(旺文社)
「物理の良問問題集[物理基礎・物理]」中川雅夫(旺文社)
「良問の風物理頻出・標準入試問題集 (河合塾シリーズ) 」浜島清利(河合出版)
の3冊あたりがおすすめです。このレベルになると少し大学入試寄りの問題が出てくるので、ちゃんとやればGMARCHくらいの偏差値の大学には到達可能です。
そのレベルであれば、大学レベルの勉強も始めることが可能になってきます。
高校レベル(中級)の数学
- 大学レベルの物理の勉強には必須の知識
- そのため全ての範囲を飛ばさずに学習する必要あり
このレベルになるとちょっとだけ注意が必要で、大学レベルの物理の勉強をするために未収範囲を残さずに勉強することが大事です。
実はスタディサプリの弱みとして、「統計」と「速度・加速度・道のり」と「微分方程式」が入ってないということが挙げられます。大学入試にはほとんど出ないですからないんでしょうね。
ですから、大学レベルの勉強をするのであれば、このあたりをサボらないこと(未収範囲を残さないこと)が割と大事です。
今のところ一番おすすめの書籍はこちらのシリーズですかね。
「チャート式基礎からの数学I+A」チャート研究所(数研出版)
シリーズもので全3冊です。
さっき紹介したのは白チャートで、ここで紹介しているのは青チャートです。
チャートで勉強すればちゃんと全部学ぶことができるんです。白チャートの方でもちゃんと全部ありますよ。
厚さはやはり正義です。
受験に出ないからいいやと言うことで勉強しない高校生なんかは割と大学入学後に苦労したりするんですよね。
中級くらいになったら青チャートくらいは通して勉強できるようになっておかないと後で大変な思いをするので、頑張ってください。
ギリギリ許容範囲としては、「スタディサプリの数学のコースを全部受講し終えて、スタディサプリにない章だけ白&青チャートで勉強しておく」とかですかね。
高校レベルの初級と中級の物理と数学を一気にやるならweb参考書の「アラサー高校物理」
ここで、手前味噌なんですけど、私が書き続けているテキストを紹介させてください。
こちらです。
>>【web参考書】ブログ版アラサー高校物理【記事一覧】
>>アラサー高校物理 問題集 力学編
このテキストの特徴は
- 少しだけ勉強が得意な人向け
- 物理で出てくる順番で高校数学を習いつつ高校物理の勉強を進められる
- (大学受験的すぎない丁度いいレベルで)演習問題もちゃんとある
- (有料版については)改訂版を無料で何回でも再ダウンロードできる
っていう感じです。
特に高校数学を物理に出てくる順で勉強しつつ高校物理の勉強をしていく日本語テキストは世の中にはないです。(たぶん)
なぜそのようなテキストがないのか、この記事をご覧になったあなただけに特別に教えてあげます。
「めちゃめちゃ書くの大変だから」です。
正直引くくらい大変なコンセプトの本を書き始めてしまいました。
最近【web参考書】と銘打ってこのサイトでも見られるようにしました。
もちろん無料です。
高校レベル(上級)
このレベルはもはや数学は必要ありません。こちらの記事は物理のロードマップなので。大学受験的な数学は青チャート以上のレベルは必要ないです。
- 高校上級レベルは物理だけで十分
- 大学受験する方だけで十分
おすすめの問題集は以下の4冊(名問の森だけ2冊セットなので正確には5冊)です。
「体系物理[第6版] (体系シリーズ) 」下妻清、岡田拓史(教学社)
「実戦物理重要問題集ー物理基礎・物理 2019」数研出版編集部(数研出版)
「名問の森物理 力学・熱・波動1 (河合塾シリーズ) 」浜島清利(河合出版)
「物理[物理基礎・物理] 標準問題精講 五訂版」中川雅夫、為近和彦(旺文社)
この中だと体系物理が若干易しめで、標準問題精講が圧倒的に難しめです。
体系物理以外は少し大学受験的で、物理の勉強を先に進めるために必須というわけではないと私は考えています。
大学受験する人で、国公立の理系に進むなら、ここまで挑戦しておくべきかなと思いますけど、あんまり大学受験的な難しさにハマるよりは、もっと本質的に難しいものにハマっていった方が正直楽しいです。
こちらのサイトを訪れるまでに色んなサイトをご覧になっていて、「参考書が多すぎて選べないわ」ってなっちゃった方はこちらをご覧ください。
>>「高校物理の参考書の種類が多すぎて選べないからおすすめを教えてほしい」という方向けに1種類ずつ選びました。
大学受験について
大学受験についてはこういった記事も書き進めていますので、興味があればどうぞ。
また学習相談という形で、個人個人にピッタリな学習計画も提供していますので、興味のある方はこちらをご覧ください。
大学レベルに進む前に
大学レベルの物理の勉強に進む前にすべきことをこちらの記事にまとめています。
高校物理よりも一気に落ちこぼれてしまう方が増えてしまいますので、その原因が何なのか、そして勉強を始める前にしておくべきことは何なのか知っておくといいですね。
>>大学レベルの物理で落ちこぼれる原因4選と勉強前にすべきこと2選
物理の勉強法
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大人向けに勉強法を書いた本ですが、高校生・浪人生にも役立つ情報が満載です。
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