ども、ぽこラボ所長です!
こちらの記事は以下のようなことを少しでも思ったことのある全国の受験生、あるいは高校1・2年生に向けて書いた記事です。
あなた自身、こんな風に思ったことはないでしょうか?
「勉強は苦手だ」
「勉強は嫌いだ」
「勉強なんて何でしないといけないの」
「勉強したって成績は上がらないに決まってる」
そんな数々の受験生の指導をこれまで10年してきました。
私は東大出身の個別指導塾講師です。
これまで働かせていただいた塾の性質もあってか、とにかく勉強が得意ではない生徒さんたちと真摯に向かい合ってきました。
個別指導だからこそ、生徒さんたち一人ひとりの勉強法まで丁寧に指導できました。
ほとんど全員の生徒さんが知っている言葉にこんな言葉があります。
「勉強に近道はない」「勉強に王道はない」
だからこそコツコツと勉強しなさい、と。
少なくとも東京の高校生は、高校生になるまでに一度は聞いたことのある言葉です。おそらく全国の高校生が同じ言葉を聞いたことがあるでしょう。
では逆にこんな言葉は聞いたことはありますか?
「勉強に近道はないが、遠道はいくらでもある」
そうです。近道はないから、コツコツ勉強しなければいけないのは間違いではありませんが、そもそもほとんどの受験生はとにかく遠回りをしています。
これがこの記事で(長々と詳細に)私がお伝えしたいことの全てです。
合格にたどり着くまでの道すら意識せずにとにかく歩いているだけ。
ある人はスマホで最短距離を教えてもらいながら、交通機関を使いつつ、ゴールを目指しているのに対して、
ある人は「こっちっぽいな」という感覚に頼って、とにかく歩いて歩いてゴールを目指している。
これが受験業界の現状です。
塾業界は、そんな遠回りをしている無知な受験生をタクシーに乗せて目的地に送ってあげる作業をしているに過ぎません。
タクシーになんか乗らずとも、遠回りさえしなければ多くの受験生は自らの力で目的地にたどり着くことができます。
でもほとんどの受験生は遠回りしていることにさえ気づいていません。
この記事にたどり着いたあなたは遠回りしていることにだけは少なくとも気づけた優秀な受験生なのかもしれません。
もしくは優秀な仲間・親・先生が近くにいたのかもしれません。
今、勉強で何かが上手く行っていないあなたが、
こちらの記事を読むと
- 受験勉強ってこういう風に考えればいいのかと納得できる
- 明日から早速試してみようとモチベーションが上がる
- 自分の勉強法の何が間違えていたのか分かってスッキリする
- 勉強法を勉強しておくことがどれだけ大事なのか分かる
- 自分の勉強法に自信を持って勉強できるようになる
- 賢い友達が無意識でやってることが手に取るように分かる
- ベテラン塾講師が何を意識して指導しているのか分かる
こんなあなたになります。
完全無料で受験勉強とは何かというベテラン塾講師の考え方を全てお伝えします。
※デメリットとしては読むのが遅いと、それなりに時間が掛かってしまうということです。
正直、この内容を講習会で話すだけでも私は数十万と稼ぐことができるでしょうし、
あなたも少なくとも数千円のお金は払わないと聞けない話が網羅されていると思って読んでください。
(私の夢の1つは日本人全体で物理を勉強する人口を増やすことですから、あなた一人だけでも受験程度で手間取ってほしくないという気持ちで完全無料にしています。)
今、読めば今日の2時間の勉強時間の効率が倍になるかもしれません。
明日読めば、その今日得るはずだった2時間分の勉強時間は返ってきません。
もし今このページを開くことができたのであれば、今すぐに読んで、今すぐにあなたの勉強法を見直しましょう。
そうすれば今日中にあなたの受験勉強に対する感覚が変わるはずです。
今日、勉強法が変われば残り期間の勉強効率は2倍にも3倍にもなり得ます。
負けたくないなら今すぐに読みましょう。
目次
準備運動5つの質問

本編に入る前に準備運動として、以下の5つ質問について「yes」か「no」で答えてみてください。
- 何をやればいいか分からないからとりあえず○○(単語帳とか)から勉強を始めようと思ったことがある or 実践したことがある
- 他人の勉強の才能をうらやましいと思ったことがある or 自分には才能がないんじゃないかと思ったことがある
- まとめノートを作ったり、読んだ現代文や英語長文の要約を作ったりしている
- マーカーでアンダーラインを引いて勉強している
- キリの良い所で休憩しつつ勉強をしている
こんな質問をわざわざするくらいなんだから、「yes」とかになってたらヤバイとか言うんでしょ?って感じですかね。
その通りなのですが、ではyesだとまずい理由を丁寧に説明できますか?
読み終わったころにはすべて説明できるようになっているはずです。
この解説を通して受験勉強の考え方というのをお伝えしていきます。
成長マインドセットとは?【受験は挽回可能】

まず最初に一番大事なことを書いておきます。
最初に覚えておいてほしいことは、
「どれだけ勉強が苦手でも受験は才能には関係なく挽回可能」
ということです。
あなたはこう思っているかもしれません。
でも、少なくとも受験勉強の範囲ではほとんどの方が挽回可能です。理由は二つあります。
1つ目は「100点以上の点数が存在しないこと」です。
どれだけ勉強が得意で才能にあふれている方でも200点や300点は取れないですから、100点まで追いつきさえすればそこで頭うちです。
受験というシステムには満点が存在しているために挽回が可能ということです。
2つ目は「才能や地頭と言われていることのほとんどは勉強時間や勉強効率に言い換えることが可能だから」ということになります。
あなたの周りの賢いあの人は、あなたよりも勉強時間が単に長いだけだし、勉強効率が単に良いだけです。
ですから、あなたが勉強の効率を良くして、さらに勉強時間を確保さえすれば、追いつくことは可能です。
そして、この記事の中ではその方法をいくつも丁寧に紹介していますので、期待して読んでいただきたいと思います。
今日からでもすぐに変わります。
実は、「どれだけ勉強が苦手でも受験は才能には関係なく挽回可能」という考え方は心理学的には「成長マインドセット」と言われ、
※マインドセット=考え方
その考え方を持っているだけで成長率が随分変わって来ることが知られています。
大事なのは
「才能」で全てが決まるのではなく、努力であなた自身の未来は変えられる
という考え方です。
素敵な考え方だと思いませんか?
実際に、この考え方を持っている人と、持っていない人とでは成績の向上率に大きな差が開くことが最近の研究によって知られています。
ですから、あなたはこの記事を読むことで、そしてここで紹介されていることを実践するだけで
(少なくとも受験の範囲内では)勉強ができるようになると思い込んで続きを読んでみてください。
- 100点以上が存在しないから
- 才能と思っている部分は量と効率で説明が付くから
自己紹介&この記事を書いた理由
申し遅れました、私、ぽこラボ所長の自己紹介をしておきましょう。
自己紹介がてらこの記事を書いた理由についても少し説明できればと思います。
が、多くの受験生にとっては必要のない部分ですので、早く続きを読みたいという場合はカットして先に進んでいただくのをおすすめします。
肩書的には、「東大卒」「個別指導10年」「塾講師」です。専門は物理なので、物理の解説をYouTubeでアップロードしています。
※こちらがYouTubeチャンネルです。>>ぽこラボチャンネル
個別指導を10年も続けていると、勉強法の指導を毎年多くの生徒にしていくことになりますし、
もちろん効果的で実践しやすい勉強方法もテクニックとして貯まっていきます。
その一方で私の経験上、ほとんどの受験生は「勉強法」の勉強をせずに、受験勉強を始めていきます。
塾の先生には受験のテクニックが貯まっていきますが、受験生の皆さんはそのテクニックを学ぶことなく受験を迎えることが多いです。
たまーに勉強法を勉強した受験生かなと思ったら、YouTubeで無料で公開されている賢い人なり(有名大学出身の有名人なり)の方法だったりします。
でも、よく考えてみてください。
「それってあの人だからできたんじゃないの?」
こういう反論って結構ふつうに起こりうることです。
実際、amazonでいくつか「勉強法」という風に検索してみて本のレビューを眺めてみると、
評価の低い本のレビューはそういう反論であふれています。(どの本ということは言いませんが。。。)
私は東大出身であると言いましたが、塾講師を始めたときには、
「なんでこんなことが分からないんだろう?」
「なんで、こんなに勉強時間を確保するのが難しいって感じるんだろう?」
という風によく思っていました。
お恥ずかしながら勉強できない人の気持ちがわかりませんでした。
私が研修をするアルバイトの新人塾講師も基本的には、毎回こういった「勉強ができない人の気持ち」を勉強する所から始まります。
こんな中、YouTubeで発見できる勉強法というのが、こういった「勉強できない人の気持ち」を理解したものであると判断する材料はあるでしょうか?
そもそも、一人の成功体験程度にどれだけの価値があるのかという視点も重要です。他人の勉強法が自分には上手くあてはまらないことは普通に起こり得ることです。
実際にYouTubeに動画をアップロードし始めてから勉強法解説の動画をいくつか見ましたが、
怪しい勉強法とか、勉強のできる人しか実践することが難しい勉強法とかが見受けられることに気づきました。
ですからこの記事では、これまでの経験に基づいて、勉強できない方でも実践しやすいものしか集めていません。
少なくともこれまでに100人以上の受験生をマンツーマンで教えてきていますから、
たった1人の方の経験よりはいろんな方にフィットしやすい形の勉強法をテクニックとして持っている自信があります。
この記事で書いてあることができるようになれば、その時には、あなたの好きな様々な勉強法を試してみてもいいかなと思いますし、
少しお金を払ってでも勉強法の本なども読んでみるといいと思います。
※そこまで時間の余裕はない受験生の方が多いことも知っていますが。。。
とはいえ、高校生・浪人生なら無料で勉強法を勉強できる機会があってもいいかなと思いますので、こちらは無料で公開しています。
無料で公開することで、全国の高校生・浪人生が勉強法を勉強する機会を得て、全国民の学術レベルが上がれば、私は嬉しいです。
そうなれば、物理を大学以降でも勉強する方が増えるだろうし、そうすれば、私のYouTubeチャンネルを見る方が増えるだろうし、というのが私にとっての報酬というつもりです。
話が逸れました。本編までが長くなってしまいましたが、改めて「成長マインドセット」を意識して本編を読んでいただき、
少しでも何か吸収してあなた自身の学習に活かしていただければと思います。
勉強に対する考え方を変えよう編

調べるのは基本
冒頭の5つの質問に戻って、そのうち最初の2問についてまずは考えていきましょう。
何をやればいいか分からないからとりあえず○○(単語帳とか)から勉強を始めようと思ったことがある or 実践したことがある
この質問に「yes」と答えたあなたが一番最初に身に付けなければならないことは、受験は情報戦でもあるという考え方です。
勉強の成績は以下の公式(というと少し大げさですが、)
「才能」×「効率」×「分量」
で決まることはすぐに納得いただけると思います。情報戦で負けるというのは、「効率」の部分で完全に負けるということです。
また高確率で「分量」の部分でも負けます。なぜなら、目標とするレベルに到達するための「分量」の情報も持っていないわけですから。
「成績を伸ばすためには何が必要なのか、考えたことがありますか?」
「成績を伸ばすために何が必要なのか、調べたことがありますか?」
「志望校に受かるために必要な勉強内容と量は把握できていますか?」
少なくとも、このご時世ググりさえすれば
○○大学に受かるには「A、B、C」をやっておけばいいよ
っていう情報は科目ごとに詳細に出てきます。
※信ぴょう性はイマイチなこともありますが。。。
私ごとになりますが、私は大学受験には現役の時には失敗し、浪人を経験しています。
現役で受からなかった理由は、勉強をサボっていたこともありますが、「そもそもどれだけ勉強すれば受かるのかイメージが全くなかったから」というのが当時の私の分析でしたし、その分析は今でも間違っていなかったと思います。
当時は、「東大に受かるためには」っていう攻略法でまともなものは、ほとんどネット上にはまとまっていなかったはずです。
2chと言われる(今は5chですね)掲示板サイトで誰が書いたか分からない怪しい情報を眺めては、地域の大型書店に行って参考書とにらめっこし、
ようやく浪人生活をスタートさせた記憶があります。
それから10年以上の月日が経ち、これだけ情報にあふれた時代になっても、塾にやってくる生徒さんは
「勉強法なんて考えたこともない、調べたこともない」
が当たり前です。せいぜい部活の先輩や、仲の良い先生、普段つるんでいる仲間内で参考になる勉強法を聞いてみる程度。
だいぶ進んだ優等生さんで、YouTubeで勉強法の動画を見た程度です。
書籍を買って読んだこともない、ググって検索結果の1番上から、50番目まで一通り読み切ったこともないわけです。
まずは、その考え方を変えてください。
「できないときにはなぜできないのか考える」
「考えても分からないときには調べる」
この癖をつけてください。
料理するときには、レシピをググるわけですよね?
ゲームをするときには攻略サイトを見るわけですよね?
勉強だって考えて分からなければ、自信がなければ調べるようにしてください。
「才能」について

2つ目の質問にうつりましょう。
他人の勉強の才能をうらやましいと思ったことがある or 自分には才能がないんじゃないかと思ったことがある
これはいかがでしょうか?
先ほどの
「才能」×「効率」×「分量」
でいう所の「才能」の部分に関わってくるところの話です。
とはいえ、ほとんどの方が「才能」と思っている内容は「効率」と「分量」の部分に振り分けられると知っておくことが大事です。
個別指導を10年やっていても、受験勉強の範囲内では才能の差を感じることはほとんどありません。
分量に振り分けられる所をまず少し解説してみましょう。
例1:授業中の差
勉強の成績の良いAさんと成績がそうでもないBさんの二人を考えます。
Aさんは毎日学校の授業をしっかり全て吸収しています。
Bさんは、50分の授業のうち平均すると10分間ほど授業内容を吸収できていない時間があります。
たかだか、10分と言っても、1日の授業が6コマあれば、1日あたり60分の差になります。
1年の授業日数はおおよそ200日ですから、1年間で200時間の差になります。
高校の3年間で言えば、600時間の差です。
わかりますかね?
「あいつ勉強してないのに、なんであんなに勉強できるの?」
っていうのは本質的には、その「あいつ」よりもあなたの方が圧倒的に勉強時間が少ない可能性が高いということです。
単純な計算で600時間になりましたが、これが小中でも同じように差があればもっと大きな差になっていますし、
分からない内容が増えてくれば、もっと授業時間を無駄にしている可能性まで出てきます。
ということは、「自分と比べて勉強しなくても勉強できるあの人」は「才能」があるのではなくて、勉強の「分量」が多いだけという可能性は非常に高いです。
他の例も出してみましょう。
例2:授業外の差
車のナンバープレートで計算する遊びをしたことありますか?
ちなみに私自身の記憶を呼び起こしてみます。
私は小学校で2桁の足し算引き算を習えば、車のナンバープレートを見かけるたびにそれを計算していました。
なんなら頭の中で2桁同士の掛け算割り算をしていたこともあります。
割り切れなくてもずーーっと暗算し続けたりします。
さすがに今はやってないですけど、小学生のときにはかなり頻繁にやってました。田舎の車社会で育ったことも原因かもしれません。
どうですか?引きます?(笑)
これは勉強が苦手な方にとってはちょっと引いちゃうくらいの例になっていると思いますが、
東大入ってみると、少なくとも私の周り内ではたいていの方は経験のあることなんです。
なんでこんな話をしているかというと、学校の授業以外でも、勉強と思わずにただの暇つぶしとして勉強する人が世の中には一杯いるんです。
そして、この日常生活における勉強量の差は正確には勉強の「分量」の部分にあたるはずなのに、世の中の人には「才能」と映ってしまっているわけです。
ここまでで、「才能」と世間で思われていることが、実は単なる勉強の「分量」の問題である部分が大きいという話をしました。
このことから理解してほしいことは、「私、勉強の才能なくて」「地頭が弱くて」という方のほとんど全員が単純な勉強量が少ないだけ、という事実です。
言い換えると、勉強量さえ追いつけば、才能の差を感じることはなくなるということです。これは出来得る限りポジティブに捉えてほしいことなんです。
「わたし、やれば出来るから」
常套句中の常套句ですけど、これはほぼほぼ真実なわけですね。
さらに勉強の「効率」の部分にあてはまるべきなのに、「才能」と考えられている部分も非常に大きいです。
例えば、「あの子は1時間で理解できるのに、僕は10時間ないと理解できない」ってことありませんか?
これもテクニック(効率)による部分と、もともと持っている知識量(分量)による部分でほぼほぼ説明できます。
※もちろん特殊能力で1回パッと見れば全部覚えられるという方は別です。
この記事の中では、暗記や理解力に特化した技術を長々と解説するわけではありませんが、少なくとも集中力に関する部分だけでも理解すれば、かなり勉強の成果は変わってきます。
つまり、集中力によっては同じ1時間だとしても勉強できる量が変わって来るというわけです。
これを世間では、才能と理解している方も非常に多いのではないかと思います。
集中力はテクニックを知ることでかなり改善できます。
また最も効率的な勉強に使っている時間がどれだけ長いかということも大事です。
公立が悪い方は徹底的に無駄な所に時間を使います。
これも後ほど詳しく解説します。
ここまでで「才能」がないと諦めている方の言い訳をできるだけ排除したつもりです。
例年、才能を言い訳にしている方は非常に多く見かけますし、毎度、私の勉強法の指導はこの考え方を改めさせる所からスタートしていきます。
ここまでで、あなたの考え方が少しでも変わっていればいいなと思います。
「分量」について

さて、もう少し話を具体的にしていきましょう。
「才能」についての大部分は「効率」と「分量」で説明が付く話をしました。
とはいえ、いくらかは才能で説明できてしまう部分も残ってしまいます。
受験勉強で言えば、たとえば、「ショートスリーパー」とか「凡ミスをほとんどしない」とかは才能です。
※短時間の睡眠でも支障なく生活できる人のことをショートスリーパーと言います。
ショートスリーパーにはなろうと思ってなるものではないですし、無理してなって良いことはありません。
凡ミスについても練習をすれば、少しは減らすことが出来ますが、とはいえある程度才能の部分があるのではないかと経験上、考えています。
ですから、初めに手を付けていく部分は、効率と分量の部分だと思います。
簡単なのは分量の方です。
まず分量を増やすためのコツの1番大きな部分は合格に必要な情報を仕入れることです。
情報というのは具体的には、合格最低点であったり、合格最低点をとるために必要な学力です。
どんな参考書でどれくらい勉強出来ていればいいのかとか、そういったことですね。まずはそれを仕入れなければなりません。
そしてこれはググりさえすれば非常にイージーに手に入れることのできる情報となりました。昔とは違って。。。
例えば、最低限の情報として次のものを調べておきましょう。
- 受験に必要な科目
- 合格最低点
- 合格最低点を取るために必要な学力(こなすべき参考書)
少なくとも必要な学力を知っていれば、分量の面で足りなくなるという心配は少しだけ減ります。
日本人は「勉強してないしてない」と言いつつも、勉強してたりしますからね。近い人の情報だけを信頼せずにしっかり情報収集しておきましょう。
ですが、これを全ての大学別にまとめることはこの記事の中では到底不可能なので、残念ながらあなた自身にちょっと頑張ってもらう必要があります。
ゴールが見えないマラソンをしている状況よりも、いくらゴールが遠くてもちゃんとゴールが見えている状況に持ち込んでおくのが精神的にも非常に楽です。
「○○大学 参考書」と打って調べてみてください。
大事なことなので、もう一度言っておきますが、
「できないのはなぜなのか考えること&調べること」は基本です。
調べ方について
ここで、多くの高校生・浪人生が不得意な「調べもの」についても話をしておきましょう。
これまで担当してきた多くの生徒が一言に「ググる」といったとき、ほとんどの場合は次の2パターンに分かれます。
- 検索ワードを入力してヒットした1つ目か2つ目かだけ見て満足する
- 検索ワードを入力して上から10から20ヒットくらいまではザっと全て目を通す。検索ワードを少し変えてより良い情報がないか確認する
どちらが正しい情報にありつけるかは明らかです。
大事なことを調べるときには、2つ目の調べ方を採用するのが当たり前です。
もし、この当たり前が当たり前だと思えていないのであれば、あなたの当たり前を見直す必要があります。
あなたの育った環境では当たり前のことが、世間一般で当たり前とは思わないようにしましょう。
学力を伸ばしたいのであれば、学力が高い人の当たり前に慣れていくことも必要です。
大事なことを調べる際には、最低でも10記事、20記事は調べましょう。
検索ワードを少し変えるだけでも、かなり検索結果が変わって来る可能性があります。
より良い情報がないか検索ワードを変えてみて、さらに調べる癖を付けましょう。
勉強の仕方を根本的に見直そう編【勉強効率】

ここからは「効率」のいう観点から勉強法法を見直すことにしましょう。
まとめノート&要約
冒頭の質問の3つ目に戻りましょう。
まとめノートや要約を作ったり、読んだ現代文や英語長文の要約を作ったりしている
どうですか?
あなたはこれをやっていますか?
ノートの役割
まず「まとめノート」からです。まとめノートは何のために作っていますか?
これは学校の板書をノートに写すのでも全く同じ話になります。
ノートの基本的な役割は「見直しをする可能性が高いものを、即座に見直せる状況にすること」です。
言っていることわかりますかね?
実は私は浪人時代、一切ノートを作ったことがありません。
理由は単純で、私はノートを見直すことがないからです。
見直す可能性のないものに時間を使っているのは時間の無駄です。効率をとにかく悪くしてしまっています。
最低でもノートを作るのにかかった時間と教科書で同じ内容を探し出す時間を天秤にかけないといけないですし、
「とりあえず」まとめているというのは最悪の手段であるという意識を持つ必要があります。
個人的に許せるのは、社会科目で、歴史は1つの年表にできるだけまとまっている状態の方が毎度教科書や資料集を開くより分かりやすいかもしれないですし、
地理も白地図にガンガン書き込みまくっているものを作っておいた方が効率的な可能性はあるかなと思います。
数学や物理に関しては受験レベルにおいてはノートは全く必要ないと思います。
もちろん先生の授業を思い出すのに使うのなら、必要かもしれませんが、それもあなた自身がノートをとる必要はあるでしょうか?
ノートを取るのに使う脳の容量はどれくらいでしょう?
1授業1時間だとして、ノートを取るだけの時間は何分ですか?
30分使っているのであれば、29分30秒は他の事を勉強するのに使えます。
少々せこいかもしれませんが、友達に必要に応じて見せてもらえばいいんです。ケータイで写真を撮れば、1授業分のノートは30秒ほどで完成します。
※その分、あなたが本気で勉強して、友達に問題を教えてあげればwin-winです。
とりあえずノートをとる、まとめるのは今すぐやめよう!
ここでもこんな疑問を持つ方がいらっしゃるんじゃないかと思います。
それは間違いです。これまでの指導経験上、勉強の苦手な人ほどノートを活用できないからです。
勉強の苦手な人の中には、先生の授業を聞きつつ、板書を書きうつすということが出来ていない方が大勢いらっしゃいます。
これは塾講師になって私が初めて知った衝撃の事実でした。
学校の授業でも
「先生、そのあたりまだ書いていないんで消すのちょっと待ってください。」
って言っている生徒さんいらっしゃいませんか?
私にとっては、これは全く理解不能だったんです。
私にとっては、ノートなんて片手間でも写せるものだし、先生の話聞きながらノートは取るものだからです。
でも、これは勉強の苦手な方にとっては必ずしも当てはまることではありません。
もし、あなたが「先生、そのあたりまだ書いていないんで消すのちょっと待ってください。」と発言するタイプの方なら、すぐにでもノートをとるのをやめてください。
経験上、こういったタイプの方が一番ノートを活用できていません。
理由は簡単です。
ノートを書いている間、板書を写すのに必死になり、先生の話が頭に入っていないので、ノートを見直しても授業の内容を全く思い出せないからです。
これではノートの意味が全くなくなります。
ちなみに、こういったタイプの方が一番、まとめノートに時間を使うタイプでもあります。
カラフルなものを時間をかけて作って、作った時間の10分の1くらいしか見直しに時間を使わないんです。
もし、この文章を読んであなたがドキッとしたなら、これからは勉強法に疑問を持って、考えたり調べたりしながら改善していくようにしましょう。
分からないことに時間を使うべき
一番ヤバイのは「まとめノートのせいで勉強した気になっている」というパターンです。
なぜ勉強した気持ちになるかわかりますか?
それはまとめノートは時間が掛かっているからです。
時間をかけたことにだけ満足する生徒さんは非常に多いですが、大事なのは何に時間をかけたかです。
分かっているものに時間をかけている間は成長ゼロなんですが、これに気づいていない場合が非常に多いんです。
例えば、この文章を読んでいるあなたが今から九九の計算を100時間練習するとしましょう。
そこにどれだけの成長を見込むことができますか??
せいぜいほんの少し計算が速くなる程度で、テストの成績にはほとんど反映されないでしょう。
まとめノートは割と自分自身が分かっているものにかける時間が長めの作業になっています。
最悪のパターンだと分かっていることを中心にまとめている場合もあります。
分からないこと、忘れそうなことをまとめるべきなのに、現時点で教科書なり何なりを読んで理解したことだけをまとめる。
これは成長ゼロなことに時間を浪費している状態です。
まとめノートは分かっている部分に使う時間が長すぎる。
九九を100時間練習するのと同じ。
理解できていなかったり、暗記できていない部分にマーカーを引いたり、付箋を貼ったりして、
そこを何度も見返して覚えたら消す方がよほど効果の高いトレーニングになっています。
模試なんかも全く同じで、不正解部分の見直し=「バツ直し」をするのが一番大事です。
なぜかというと、「見直し作業」の時間が最も分からないものに使っている時間が長いからです。
極論を言うと、テストで100点満点を取ったのであれば、その時間が一番無駄な勉強時間です。
なぜならわからない問題がないにも関わらず、時間をそれなりに使ってしまっているからです。
問題集だって、1周目は無駄な時間が多いかもしれません。
それは1周目でも解ける問題がそれなりにあるはずだからです。
1周目で7割解ける問題集であれば、1時間勉強することで実質的に成長に使われた時間は18分(60×0.3)です。
ですから問題集は1周で終わってしまうと非常にもったいないです。
2周目3周目でバツ直しをやればその時間は全て成長に使われるわけですから。
正直、少し極端な言い方になっていることは否定しませんが、それでもこれくらいの感覚を最初に持っておくと失敗することが減ると思います。
とはいえ、問題集に関しては、最低でも5割くらいは解ける問題集を使わないとモチベーションが続かないというデメリットも出てくるので、そのあたりは調整が必要です。
非効率
- まとめノート
- 高得点のテストの時間
- 問題集の1周目
効率的
- 分からない部分にチェック&復習
- バツのところのみ2周目3周目
難易度が大事
分からないことに使う時間が長い方が良いわけですが、とはいえ、全く手の付けられないものをずっと挑戦し続けるのは絶望的です。モチベーションが続くはずがありません。
実は要約に関しては難易度が問題になることが多いです。
要約って実は非常に難易度の高い作業です。
全くできない方も割と多いですから。
逆に要約できるレベルになって来ると今度は要約という作業が不必要な賢さになっているわけですから、難易度が丁度いい方は非常に少ないのが要約という作業です。
こういったことを何も意識せずに、
「先生がお勧めしていたから」
という理由だけで盲目的に取り組んでいる方がいらっしゃいます。
そして答えのない教材になってしまっているが故に、正しいかどうかも判断できないこともあります。
改めて言うと、自分の手で情報収集するのが大事です。
適切な難易度のものを選ばないとただ時間を浪費してしまうことになりますので。
ただし、教材の難易度に関しては正直、自分で適切なものを選ぶのは最も難しい課題です。
完全に独学だったら、1周目で7割くらい解けるものを使っているのが一番モチベーション的にも難易度的にもいいかなと思います。
先生に質問できる環境ならば、5割くらいのものを使ってもいいかもしれません。
いずれにしても、ググって本屋にも足を運んで、納得したものを進めることにしましょう。
それでも難しければ、学習相談をしてくれる塾やサービスなどもありますから探してみてください。
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難易度以上に取り組み方に問題がある場合も【分からない問題への対処】
難易度が合った物を使うのも重要なんですけど、それ以上に取り組み方に問題がある場合も多いです。
分からないことに時間を使うのは受験の基本ですが、より正確に言えば、「分からないことを分かるようになることに時間を使う」べきです。
分からない問題を分かろうとして長時間うなり続けている人が割といます。
それは良くないです。考え続けること自体は悪いことではないですけど、それはモチベーションの高い人にしか通用しないテクニックです。
あなたが研究者になるべく勉強しているのであれば、解答を見ずに、もしくは解答を読んでも分からないという時でも、悩み続けることはおすすめですが、
そうでないなら、一旦飛ばすというテクニックを身に付けて下さい。
今日分からなかった問題が、明日には分かるかもしれないです。明後日には分かるかもしれないです。
明日や明後日の自分の方が賢いわけですからね。
それでダメなら2周目を取り組んでいる未来の自分に任せればいいんです。
ただし飛ばした後の問題や解説を全く見ないというのは良くない進め方です。
分からないなと思った内容のすぐ後にヒントが隠れているかもしれません。
また特に数学や物理の場合は、
「ここの式変形以外は理解できてるはず」とか、
「立式は分からないけど、計算を進めることはできる」とか、
どこが分からないかハッキリさせやすいですし、
英語や国語だって、「この一文以外は理解できてる」とか、
どこが分かっていないのかハッキリさせたうえで、未来の自分にまかせてしまいましょう。
難易度さえ合っていれば、どこが分からないのかはっきりさせることもできるはずです。
※最初は少し難しいかもしれませんが。。
受動的な勉強の時間を減らすべき

マーカーでアンダーラインを引いて勉強している
という冒頭の質問に戻りましょう。
アンダーラインの使い方を考える
アンダーラインを引いて勉強すること自体はそれほど悪くないんですが、これもやはり分かったつもりになってしまっている場合が多いです。
アンダーラインに関しては、教科書やら単語帳やらをメインの勉強にしているときに使うことが多いと思います。
要するに暗記したいものに使ってますよね。
ここで注意が必要なのは、どこにアンダーラインを引いているかです。
皆さんがアンダーラインを引くときにはどこに引きますか?ちょっと考えてみてください。
「大事そうな所にアンダーラインを引いた」
「テストに出そうな所にアンダーラインを引いた」
これはゼロ点の回答です。
ここまでの内容を理解できている方ならわかるはずですが、アンダーラインで強調すべきは、
「自分が覚えていない内容」or「自分が近い将来忘れそうな内容」です。
それはなぜか。そこが成長するために時間を使う所だからです。
ちょっと強い言い方ですけど、大事かどうかなんてあなたが判断できると思わないでください。
もっと別の言い方をすると全部大事だから全部覚えてください。
問題集、参考書、教科書、そのレベルで大事でないところは1つもありません。
本を書いている立場からすれば、ほとんどの場合は、もっと書きたい内容があるのに抑えて書いて出版しているくらいですから、
出版されている時点で大事でないところは、すでに削られています。
この基本的な視点に立ってみると、いくら大事そうな所でも覚えているものは完全無視してしまって大丈夫です。
私が個別指導するときにはアンダーラインは引かせていません。
単語帳を例に出してみましょう。
私が指導するときには、覚えたものはマジックで塗りつぶしていき、裏表全部覚えたページは破り捨てろと言っています。
そうすることで2周目以降、3周目以降は成長ゼロの時間を減らせるからです。
アンダーラインを引くだけだと視界に余計な情報が入ってきます。
視界に余計な情報が入ることすら許さないようにした方が効率があがると思いませんか?
多くの人は1周目で覚えたと思ったものも、2周目に見ると不安に思ってまた覚え直そうとします。
この行為が圧倒的に勉強効率を下げてしまっています。
70%くらいの自信の問題を覚えるのに時間を使うよりは、0%のものに時間を使う方が効率が良いのは当たり前です。
解くよりも読む時間の方が長くなっている
アンダーライン引きたがる方、赤シート使いたがる方、はもっと別の所で危ない所がある場合が多いです。
それは「解く時間」よりも「読む時間」の方が長くなっている問題です。
あなたのこれまでの勉強を振り返ってみるとどうですか?
「解く時間」よりも「読む時間」が長くなっていませんか?
映像授業などを使っている場合は「聞く時間」も相対的に長くなってしまってはダメです。
このパターンに陥っている人は勉強の効率がものすごく低い可能性があるということを自覚してもらわなくてはなりません。
受験においては読む時間は正直ほとんど成長につながっていません。
特に教科書や単語帳などのようなものは、比較的、記述がのっぺりしたものが多く、受験的な抑揚がないことも多いです。
問題を作ったことのないあなたが受験的な意味での抑揚をつけて教科書を読むことが可能ですか?
それが出来るくらいの学力なら、そもそも読む必要はないというジレンマもあります。
「読む時間」と「解く時間」の割合はどれくらいが良いかというと、
「読む時間」:「解く時間」= 3 : 7
最低でもこれくらいです。ただし、解いた問題の解説を読む時間は「解く時間」に入れておいて大丈夫です。
理系科目なら 1 : 9 くらいがベストだと思います。
「講義スタイル」の参考書だけ買ってきて、「読んでいるんだけど点数上がらないんだよねー」とか言っている人もこの記事を読んでいる人の中にはいらっしゃると思いますが、
よくよくその本を読んでみてください。
必ず「読んだ後は問題を解いてください」って書いてあるはずです。
受験において、必須の行為は問題を解くという行為です。
このインプットの時間がメインになっている勉強法だと単純に勉強時間が足りていないという可能性もありますから、そこも注意した方がいいです。
問題を解かないで受験で合格する人は誰もいませんから、解くことがメインになるようなスタイルに今すぐ変えてください。
受動的ではない勉強スタイル
とはいえ、ある程度のレベルまでは読むだけでも上手くいく場合があります。
例えば、共通テストの2Bくらいなら教科書読むだけで解けるようになる生徒は一定数います。
高2の方が読んでいるのだとしたら、進研模試とかの方がイメージしやすいですかね。
誰の授業も受けずにただただ教科書を読むだけで、模試で満点を取れる人もほんの少しだけいます。
※さすがに東大の問題とかまでは無理すぎますが。
こういった生徒さんは基本的には、ただただ受け入れるという作業として教科書を読んでいるわけではありません。
「教科書に書いてあることって本当に正しいのかな?」と疑っていますし、「俺が先生ならこの単元からどんな問題作るかな?」とか考えながら読んでいます。
あなたにとってはカルチャーショックを受ける教科書の読み方かもしれませんね。
東大に進学するような生徒は小中学校くらいの段階で、すでに学校の先生の学力を上回っていることが割とあります。学力というと微妙な場合もあるので、思考力と言っても良いかもしれません。
要するに、先生よりも自分の方が賢いだろうなということを意識的か無意識的かは置いておいて感じていることが多いです。
そんな生徒であれば、学校の先生の授業を受けるときでも
「先生が言うことが必ずしも正しいとは思わない」
というスタンスで臨むのは当たり前です。
この感覚をイメージしやすい例を挙げましょう。
この文章を読んでいるあなたが、高2だったとして、もし小学生の自由研究の発表会を見る機会があったとしましょう。
そのとき、あなたは小学生が発表していることが全て正しいと思って参観することができるでしょうか?
おそらくそれはさすがにないと思います。小学生なら間違えることがあるだろうし、ひどい間違いがあれば訂正を入れてあげることもあるかもしれません。
それと同じ感覚を教科書に対しても持っているし、学校の先生にも塾の先生に対しても持っている人と、持っていないあなたとでは、同じ時間同じ素材で勉強しても差が出てくるとは思いませんか?
これが受動的に勉強しているか、能動的に勉強しているかの差です。
正に効率に最強に響いてきます。こんな話をすると、
ってよく言われます。
その通りです。難しいです。
少なくとも独学で1年2年程度で身に付けるのはかなり絶望的に難しいと言っていいでしょう。
だから、読むだけの時間、聞いているだけの時間、を出来る限り減らして、問題を解く時間を増やしましょうってことなんです。
もう一度、強調しておきますが、この記事は勉強が苦手なあなたでも、自分の勉強に生かしやすいことをピックアップして書いているつもりです。
能動的に本を読んだり、授業を聞いたりすることが難しくても、
問題を解いている間は少なくとも勉強が苦手なあなたでも能動的に勉強できているはずです。
例えば、最近の単語帳は「テストを行いやすい形式」になっているか、「別売りの確認問題集」がある場合がほとんどです。
単なる暗記ではなく、問題演習を出来得る限り取り込みましょう。
英文や、古文漢文なども暗唱する場合には、本を開いている時間よりも閉じている時間を長くするのがコツです。
閉じて思い出している間は問題演習をしているのと同じ効果がありますので。
ここまでのまとめ
一旦ここまでの内容を一言にまとめておきましょう。
「才能の差だと思ってることは、勉強時間と勉強効率の差だから、効率よく勉強時間を積んでいけばいつか賢い人に追いつくことが出来る。」
「難易度の適切なものを選んで、できるだけ問題演習に時間をかけるようにする。分かることよりも分からないことに時間を使うことを意識して、復習に取り組むべき。分からない問題は何が分かっていないかハッキリさせて未来の自分へ託す。」
集中力に着目したテクニック

ここからは集中力に着目したテクニックについて考えていきましょう。
勉強の効率を上げるためには、集中力をあげることが必須になります。
が、集中力をあげる方法っていうのは学校ではもちろん、塾でもほとんど習うことはないのではないかと思います。
休憩を制すべし
ここで、この記事の冒頭の質問のうち、最後の質問に戻りましょう。
キリの良い所で休憩しつつ勉強をする
これは何も知らなければほとんどの方が取り入れている勉強法ではないかと思います。
普通の発想ですよね。でも、脳科学的にはキリの良い所で休憩というのは悪手です。
「疲れたときに休憩する」も同じく悪手です。
これも普通に行っているのではないでしょうか。
勉強の集中力を維持するのに重要なことの1つに休憩を制することがあります。
キリが悪い所で休憩の方がいい
意外に思うかもしれませんが、キリの悪い所で休憩する方が休憩後の再スタートがスムーズになります。
「でもでも、キリの悪い所で休憩すると次に戻ってきたときに内容を忘れてそう」
っていう考えが一瞬浮かぶかもしれません。
実はそんなことはありません。
最近の高校生はテレビを見ることはあまりないかもしれませんが、テレビは10分、ないし15分程度に一回はCMが入ることが多いです。
※最近はそうでもない番組も増えましたが。。。
でも、CM明けにCM前の内容を忘れているかというとそうではないですよね。
CMが休憩だと思うと(スポンサーさん的にはそっちがメインだけど)、休憩後も内容を忘れていない状態ですんなり本編に戻ることができることが分かります。
もっと極端な例でいきましょう。
YouTubeで前編後編に分かれている動画を2日連続でアップする方も多いですよね?
それって次の日には前の日の動画の内容を忘れていますか?忘れていないはずです。
もっともっと極端な例でいきましょう。
ドラマは週1の放送だったりします。それでも前の週の内容を即座に思い出して、次のシーンを理解できるはずです。
勉強でも実は同じです。
なんなら、中途半端な所で休憩に入った方が上手くいきます。
ドラマの次回予告をイメージしてください。ドラマがイメージしにくいならYouTubeでも次回予告している方もいらっしゃいますよね。
次回予告がきて、「早く次回のが見たいー」ってなっている状態にしておいた方が次の回の頭から集中力Maxで視聴することができるんです。
これを勉強にも当てはめると、中途半端なタイミングだけど、ここでやめて休憩後はこの続きからにしようとしておいた方が、休憩後に集中モードに戻るのが早いです。
ちなみに休憩後に集中モードに戻るのが遅いことが勉強時間が減るのに直結してる方、めちゃめちゃ多いです。これを改善できます。
メリットはこれだけではありません。
実は勉強を中途半端な所でやめて休憩している間でも脳は勝手に考えてくれています。
「ボーっとしているときに、さっきの問題の解法が思いつく」
これも実際によくあることです。
休憩している間に脳が勝手に勉強してくれているんですよ。嬉しくないですか?
これがキリの良い所まで行っちゃうと、脳は勝手に勉強しておく素材がないわけです。ここまで言うと、むしろキリの良い所で終わる方が損な気すらしてくるかもしれませんね。
疲れる前に休憩
疲れたら、休憩するっていうのも有りがちなパターンだと思います。
でも、これもやはり休憩から次の集中モードに戻ってくるまでに時間がかかってしまう原因になる行動です。
スポーツするときには、のどが渇く前に水を飲むのと同じです。
のどが渇いたときにはもう熱中症になってたりして、すぐには練習に復帰できませんよね。
あのイメージをしてください。
疲れてから休憩する生徒さんは大抵、休憩が長いです。
よくあるのは自習室にせっかく勉強しに来たのに、友達と一緒に長い休憩しちゃうとかです。経験ないですか?
他にも
と思っていたけど、ふたを開けてみると2時間くらい見ていたなどなど。。。
経験がある場合は疲れる前に短い休憩を少しだけ取るというのを習慣にしてください。
休憩中のスマホはご法度
「節のタイトルだけで何が言いたいのか分かりましたよ、スマホを休憩中に使うとまた集中モードに戻るのに時間がかかるとか言うんでしょう?」
そう思ったあなたの意見は正しいのですが、実はそれだけではありません。
これは人間の脳の性質なのですが、人間の脳は「選択や決定」をするときに体力を消費します。
脳の体力のことをウィルパワーと呼び、WPと書くことにしましょう。このWPが多い状態を維持するほど集中力が高い状態が続きます。
選択をするときには、WPが消費されていくんです。
例えば、「次に何を勉強しよう」と考えたときにももちろんWPは減ります。なぜなら、その瞬間にあなたは選択をしているからです。
こういった「いかにも」な選択だけでなく、選択行為は日常的にかなりの回数行われています。
今日はどの服を着るのか
夕食は何を食べるのか
などなど。
休憩中に、「次はどの動画見ようかな」とか、「なんか面白いツイートないかな」とか考えること、これらも全て選択行為です。
休憩はWPを回復するための物であるにも関わらず、スマホを使うと、むしろWPを減らしてしまう。
すなわち、休憩することによってむしろ脳の体力を奪っていくことになるという最悪の状態が生まれてしまいます。
スマホは必ず手の届かない位置に置いておくといいでしょう。
WP(脳の体力)を回復させる方法は?
では、具体的にWPを回復させる方法はあるのでしょうか?
脳科学的には、20分から30分ほどの昼寝、軽い運動などがいいことが分かっているようですが、勉強の苦手な方にはそれほどおすすめはしません。
高校生で昼寝が20分から30分で自分でコントロールできるような方はそもそも勉強に困ることは少ないと思いますし、
軽い運動を出来るような場所が簡単に確保できたり、いつでも運動できる状態で勉強し続けている方も少ないでしょう。
※もちろんまだ受験まで時間がそれなりにある場合は、少しずつ練習するのは否定しません。
20~30分の昼寝や、軽い運動は集中力を回復するがすぐに取り入れるのは難しい。
現実的な所でいうと、雨でない日には外を散歩することです。
日光を浴びるとセロトニンという物質を人間は体内で作りますが、これはWPを回復させるのに役立ってくれます。
セロトニンは幸せホルモンと呼ばれる物質で、ポジティブな思考にしてくれる能力も持っています。
また、リズミカルな動きをすることでもセロトニンは分泌されます。散歩は丁度いいでしょう。
図書館で勉強しているなら、休憩のタイミングで3分ほどぐるっと図書館の周りを散歩して戻って来るくらいがベストです。
昼寝は管理が難しいですけど、目を閉じるくらいなら可能かもしれません。
人間の脳が処理している情報の7割以上は視覚からの情報と言われていますから、目を閉じるだけでも少しWPは回復します。
とはいえ、ただ目を閉じると寝てしまう人も受験生には割といる印象なので、立ち上がって1分くらい目を閉じるのがおすすめです。ちょっと怪しい人に見えるかもですけど(笑)
ちなみに座ったままでいるよりも立ち上がったり、軽く散歩するといった運動を入れることで血流がよくなりますが、
脳への血流もWPの回復には必要な要素なので、休憩時にはぜひここで紹介した行動を取り入れてみてください。
- 外を散歩する
- 目を閉じてボーっとする
休憩を制するには1セットの勉強時間を長くしないこと
休憩を制するためには1セットの勉強時間は30分以内くらいに収めておくのが無難です。
人間そこそこ勉強してしまうと、そこそこ休んでしまいたくなります。
「今日はだいぶ運動したからケーキ食べようかな」って言ってる人がなかなか痩せないのと同じだと思ってください。
短い時間勉強して短い時間休憩するのを繰り返すのが一番WPの減りにくい勉強方法です。
具体的には、時間制限を決めて、たとえば、25分勉強&5分休憩を3回やったら20分休憩、これを1日中やり続ける感じです。
ここで大事なのは、「キリの良い所まで進まないこと」そして「制限時間を設けること」、「制限時間は30分以内にしておくこと」です。
制限時間を設ける理由は、駆け込み効果を使うことです。
夏休みの宿題も最後の日には集中して取り組むし、テストの前にはいつにもなく勉強に集中できることがあります。
短い勉強時間で区切って勉強すると、この効果を25分ごとに使えることになります。
分かりますかね?
最後の5分だけ駆け込み集中できる人が、1時間半ぶっ通しで勉強すると、1時間半の間に駆け込みの集中は5分だけ、
でも25分勉強5分休憩だと、同じ1時間半でも駆け込みの集中が3回使えるというわけです。
この効果を使いたかったら、余計にキリが悪くても時間が来たらそこでストップなルールを徹底しておくべきです。その方がプレッシャーが生まれますからね。
制限時間を30分以内にしておくことにも理由はあります。
どれだけ賢い人でも本当に集中できている時間はたかだか15分が限界と言われています。
1時間も2時間もぶっ通しで集中できる人なんて、世の中にほとんどいないんですよ。東大生でも全然いませんよ。安心してください。
意外に「なんで私1時間も集中できないんだろう」とかって悩んでいる人は多かったりします。
あなたがもしそうなら、その程度のことで自己嫌悪に陥らないでください。
ちなみに私も基本的には20分くらいのサイクルで色んな仕事を回しています。東大出身で勉強のプロでも20分単位で回しているんですから、気にしないのが肝心です。
話を戻します。
30分以内であれば何分でも構いません。これまでの経験上、勉強に慣れていないうちは15分勉強&3分休憩のセットを回していくくらいが一番効率が良い人が多い印象です。
勉強の効率を下げるものを排除すべし

次は効率を下げてしまう行動をまとめておきましょう。
朝に勉強?夜に勉強?
朝型、夜型というのがあるのは事実です。が、理解しておいてほしいのは、WPは起床したときが一番大きく、就寝前が一番小さいということです。
ですから、起きてWPの値が大きいうちに一番苦手なことをやることがおすすめです。
最悪のパターンは朝一でラインのチェック、SNSのチェック、YouTubeのチェック、などなどです。
ここまでの解説を読めばわかると思いますが、せっかく調子の一番いい時に、わざわざWPを下げてハンデ戦をずーっと続けている人は世の中に一杯います。
ものすごくもったいないです。都会の高校生で電車通学の生徒さんのほとんどが登校中に自滅していると思われます。
登校の時間なんて脳が一番元気な時間なわけですから、WPを大して必要としない単語帳の勉強ですら若干もったいないくらいです。
私が今、受験生だとすれば、前日の夜のうちにスマホにその日に勉強したことで覚えていなかったことを録音していると思います。
もしくは前日に間違えた問題の写真をズラッとスマホで撮っておくのも良いですね。
録音を聞きながら、もしくは写真を眺めながら昨日はこんな勉強していて、こんなことが出来ていなかったんだという風にわかっていなかったことに時間をできるだけかけるようにするはずです。
もちろん、今のあなたの一番の課題が語彙力というのであれば、朝一はできるだけ新単語を覚える時間に使うべきだとは思いますが。。。
BGMはアウトなの?
これもよくあることですが、BGMを聞きながら勉強するとか、ラジオを聞きながら勉強するとかもアウトです。
人間の脳はやはりこれでもWPを消費していきます。
どこで消費しているかというと、1問解き終わった一瞬のスキに音楽の方へ集中の舵を切り、また次のページを開いた瞬間に問題の方へ集中の舵を切り、
としている集中の舵を切るタイミングごとにです。
唯一セーフと言われているBGMが「自然音」です。風の音とか、雨音とか、波の音とか、鳥のさえずりとか。
YouTubeを調べてみてください。こういう自然音はビビるくらい再生回数をゲットしています。
勉強に使えるなと思った人が、BGMとして使っている証です。
余計なものは物理的に距離をおく
ちなみに家で勉強できないっていう方もかなり多いと思いますが、あなたはどうでしょうか?
家で勉強できない理由は、スマホ、テレビ、ゲーム、パソコン、ベッド、あとは何ですかね。。。片づけしたくなるとか?
こういう人はまず始めに家で勉強することをあきらめてください。
もう無理です。家で勉強できるようになるまで時間を浪費する可能性が高すぎです。
家で勉強をするのを諦めるかどうかのラインは10時間です。
休日に家で10時間勉強する自信がない方は全員、家で勉強をするのを諦めてください。
家以外で、10時間勉強できるようになれば、家でも勉強できるようになっている可能性も高いので、まずは10時間勉強できる環境を見つけて下さい。
コツは邪魔ものから物理的に距離を取ることです。
テレビを見ちゃうならテレビのない所へ、ベッドで寝ちゃう人はベッドのない所へ、
スマホだけは少し難しいですが、慣れるまでは電源を落として、カバンに入れてください。
カバンから出して電源を入れなきゃいけないっていう手間のかかる状態にしておくと少しスマホからの邪魔が減ります。
それでもまだ邪魔が入る人は電源切って、袋に入れて、それをもう1つ大きな袋に入れて、それをカバンにしまってください。
こうしてマトリョーシカ的に手間をかければかけるだけ、スマホから邪魔されなくなってきます。
本当に受験で結果を残したいなら、よく使ってしまうアプリを消してください。
クラウドにデータが残らないタイプのアプリもあるかもしれませんが、合格とアプリのデータのどちらが大事かを選んでくれればいいです。
ちなみに私は皆さんよりも少しだけ理性的にスマホと付き合えるので、通知による音もバイブも切って、スマホ画面を下向きにして置くようにしています。
それだけでも効果のある方はいらっしゃるかもしれません。
そして、現代人ならスマホに時間を奪われないようにすれば、それだけで勉強時間はかなり稼げるので、そのためには時間を計るだけのタイマーなども買っておいた方がいいです。
制限時間による焦りの集中を利用するためには、カウントが増えていくタイプではなく、カウントが減っていくカウントダウン式のタイマー(キッチンタイマー的なもの)がおすすめです。100均でも売っているので、ぜひゲットして下さい。
不安なことは全部書き出す
これだけやっても勉強に集中できない場合があります。
ここまでで、物理的な要因を取り除く方法を教えたつもりですが、精神的な要因はまだ取り除けていません。
「このままで大丈夫なのかな」
「いつになったら、英語の成績が上がるんだろう」
「みんなの何倍数学の勉強すればいいの?」
いくらでも不安は沸きあがります。勉強の不安だけならまだしも高校生ならではの、人間関係の悩みもあることでしょう。
こういった不安が勉強の最中によぎって来るというのも非常によくあるパターンです。
人間の脳の中には机があって、その机上で物事を考えるという作業をしては出来上がったものを吐き出してまた机をきれいにしてということを繰り返しているわけですが、
不安もまたこの机を狭くしてしまう原因です。
根本的な解決策というわけではないですが、対症療法的に少しでも不安が沸き上がるのを抑える方法はあります。
それは不安を全部紙に書き出すという方法です。
簡単に言うと、脳の中で整理しようとするから机の広さが減るわけで、実際に現実世界に書き出してしまうと、脳も一時的に不安を脳の机から吐き出してくれることが知られています。
正直、うさんくさい方法論なのですが、実は脳科学的にも良く知られている事実の1つなので、試してみて損はないと思いますよ。
次、何勉強しようをやめる
またまたWPの話に戻ってきました。
「次、何勉強しようか」と考えた瞬間に人間の脳は疲れてきます。
それだけならまだしも、何しようかって考えてるうちにちょっとゲームしようとか、ちょっとTwitter見ようとかしちゃいます。
人間ってそれくらい自分のこと制御できないんだって割り切って、そのスキを自分に与えないことが大事です。
前日の夜に必ず、次の日の時間割を作っておきましょう。
ただし、時間割は全てが上手くいくとは限りません。
優先順位を決めて、優先順位の高いものを早い時間に持ってくるようにしておくと、最悪の場合、また後日に優先順位の低いものを回すことが出来ます。
こうすることで、自己嫌悪に陥ることを防ぐこともできます。
少なくとも、優先順位の高いAとBとCとはクリアしたという状態で1日を終えることができるからです。
計画立ての基本方針

次に勉強計画を立てる際の基本的な方針を話しておきましょう。
勉強の計画の基本方針は逆算です。
下調べをする
逆算とは、要するに、来年の2月末までにやるべきことはAとBとCと…
ってことは、今年中に…
ってことは夏休みまでには…
ってな感じで計算していくことです。実はこれは現役生には超絶難しいです。
なぜなら情報を持っていない場合が多いからですね。
まず個人の力でやっておくべきことは、「ググってどのような参考書を使って勉強している人が多いか調べること」「実際に参考書を本屋に見に行くこと」です。
ググって出てくる検索結果は最低でも10件以上は全て目を通してください。
高校生、大学生の多くは本当に検索能力が低いまま大人になってしまいます。
社会に出てから困らないためにも大事なことは最低でも10件以上は検索結果に表示された記事を確認する癖をつけてください。
※もちろん大して大事ではないことにそこまで時間を割く必要はありません。
そして調べたら本屋で参考書を確認してみましょう。
参考書など使わなくても学校で配られるものだけで合格する人はどのレベルの大学だってあり得るので、参考書が絶対必要というわけでは全くありません。
が、いろんな教材を眺めてみることによって、まず必要な分量を知ることが出来ます。
最初のうちは分からないかもしれませんが、勉強を進めていくとどのレベルの問題が解けるようになっていればいいのかが分かってきます。
買う買わないは別として、この情報をもっていることは強みになります。
次に信頼できる人に聞いてみてください。
さすがに個別指導をお願いしている場合には、困ることはないと思いますが、集団塾に行っているのであれば、そこで聞いてもいいですし、
学校だけで頑張ってる方は学校の先生や部活の先輩に聞いてもいいです。
また、最近ではオンライン上で学習相談を格安で行ってくれる方も大勢いらっしゃいます。
数千円・数万円で浪人か現役かの境目を突破できるのであれば、安いものかなと思って投資するのも今の時代なら間違っていないと思います。
有料であれば、勉強の計画を立てる所までお願いすることもできる場合が多いので、その選択肢を使うかどうかも含めてとにもかくにもまずは情報収集しておきましょう。
- まずは自分でググる!
- 検索結果は上から最低でも10件は全て確認する!
ココナラというサービスを使えば、学習相談単体の依頼が格安で出来ますので、ぜひ「学習相談」と検索してみてください。>>coconala.com
計画の妥当性は4つの判断基準で
とにもかくにも計画は何となく立った状態になったら、今度は妥当かどうか、試してみながら修正していく必要があります。
計画の基本は現実的な所に落とし込むことです。詳しく見ていきましょう。
- 難易度が適切か
- 厚さが適切か
- スピード感が適切か
- 数字目標になっているか
難易度が適切か
まず難易度がどうかを考えます。
難易度の判定は「独学で勉強している」か「教えてもらえる状態で勉強している」かによって少し変わってきます。
一番よくあるのは難しすぎる問題集を使ってしまうパターンです。
簡単なものを進めているうちは少なくとも、精神的に参ってしまうことはないと思いますが、難しい問題集は一瞬で受験生のモチベーションを打ち砕きます。
背伸びをずーっと続けることは難しいものです。
独学の時には、1つ1つの問題集が、少なくとも1か月毎日続けてもくじけないくらいの難易度である必要があります。
1周目で7割くらいは自力で解けるくらいじゃないとちょっと辛いかもしれません。ある程度、勉強することが好きならもっと難しい内容に最初からチャレンジできるかもしれません。
先生がいらっしゃるなら宿題メインで進んでいくとしても5割くらい自力で解ければ、勉強が苦手な方でもどうにか進められると思います。
使う教材の難易度で失敗すると、勉強効率が下がるだけでなく、モチベーションの低下から勉強時間が減り、分量の側面でも失敗してしまう可能性が上がります。
最近は少しググれば偏差値別におすすめの参考書を紹介しているサイトも大量に存在するので、それを10件以上眺めて比べてみて、
本屋でレイアウトの好みなんかも見てみて、その上で選べばいいと思います。
もちろん学校で渡される問題集でも構いませんが、それでもやはり一度調べておくのが大事です。
自力で7割解けるか確認を!
厚さが適切か
あなたは数学の参考書でチャートというシリーズがあるのを知っていますか?
そのシリーズの1つである青チャートの問題数は、1冊あたりおよそ1000問くらいです。
辞書のような分厚さの参考書で、実際ひと科目あたりに対して、その問題集と過去問さえしておけば確かに十分な問題量であることが多いです。
最終的にはそれくらいの問題量をこなさなければ十分でないことが分かっているから、未だにあんな分厚さの問題集が売れますし、多くの受験生がその参考書をたどっていきます。
しかし勉強が苦手な方には、こういった分厚いタイプの問題集はあまりおすすめできません。
根性があるならやってみればいいと思いますが、普段から勉強の習慣がない方は、やってもやっても進んでいる気がしないと思います。
問題集の厚みが結局、モチベーションを砕く原因になってしまうわけです。
ゴールする自分が見えるような厚さの問題集を選んでおくのが無難かなという所です。
受験勉強したこともないのに半年後に1周目が終わるような問題集に独学でチャレンジするのはあまりにも非現実的です。
もちろんチャートシリーズのようなものも普段から、テスト勉強で使っていたりするなら少し話は変わってきます。慣れのアドバンテージがありますからね。
勉強に苦手意識のある場合は3か月でひとまず1周終わるかどうかを目安にしてみましょう。
それより長い時間がかかるようならあまりにも非現実的な選択をしていると思います。
2周目は半分くらいの時間で片が付くでしょうし、3周目はさらに半分くらい、そうすると半年くらいで3周できることになります。
1周目で分からなかった問題も3周目にはほとんどの部分が片付いているはずですし、
そうして成長をしていることが確認できれば次の問題集へ進むモチベーションも生まれてきます。
3か月で1周できるか確認を!
スピード感が適切か
厚さと難易度を考慮したら、自動的にスピード感も分かるんじゃないの?って思うかもしれませんが、ここでいうスピード感は受験までの残り時間を考えてのスピード感です。
この文章をリリースするのは2020年の1月ですが、この文章をあなたが読んだタイミングがそのタイミングとは限りませんし、もしかしたら、高3の夏休みかもしれませんよね。
※2020年年末に更新しました。
それくらいのタイミングになって来ると、受験で受かるためには、難しい問題集を人の手(塾や予備校の力)を借りてでも無理に推し進めなければならないことも多いです。
というか、塾で指導をしていると夏休みあたりで入塾する生徒さんのほとんどが何かしらの無理をしながら合格までたどり着かなければならない状況です。
簡単な問題集から進めるのであれば、とにかく毎日の分量を増やさなければならないし、
少しだけ難しめの所からスタートできる場合でも、やはり先生の力を存分に借りて進めなければならない場合がほとんどです。
もし、この記事を読んだタイミングが高3のGW以降(受験まで10か月ほど)であれば、一度オンラインでも構わないので学習相談をしてみるといいと思います。
最近は調べれば、いくらでも学習相談に乗ってくださる方が出てきます。
出てこなければ、ここでも検索能力の問題が出てしまっていますので、少し粘って調べてみましょう。
受験までに間に合うスピード感か確認を!
数字目標になっているか
計画は数字を使った目標になっていることが重要です。
例えば、「毎日100個単語覚える」とか「3か月で1冊問題集を終わらせる」などです。
この形が数字を使った目標という意味では最低限のレベルです。
そのうえで、長期的に見て何のためにそのペースで進めているのか把握が出来ているのかということ、1日もしくは1週間あたりに進める分量も具体化できているかということ、この2つが重要です。
何のために毎日100単語覚えるのでしょう?
それは、夏休みまでに、単語帳を10周して、そのあと語彙の問題集を夏休みで1周して、…
のように逆算したうえでのペースになっているでしょうか?
これが出来ていないと、ペースが遅れていた場合に、どのように設定し直せばいいのか分かりませんよね。
最初に立てた計画なんてものは、まず間違いなく悪い方向に崩れます。
人間はそういう生き物なので。単純にモチベーションの問題だけでなく、体調が崩れるとか、イベントごとが入ってしまうとか、テストの直し、模試の直しをしている間に計画が崩れることも多いです。
そのうえで、許せる範囲で修正を少しずつ行っていくのが成功のコツです。
計画がそもそも崩れる予定で、最初の計画を立てる段階で予備日を必ず設定しておくのも、長期的には上手くいく方法です。
不合格者がやりがちなのは、自分の立てた受験勉強計画が崩れるから、模試の復習、テストの復習をサボるというパターンです。
そもそも、受験勉強計画が崩れることが前提に入っていないのがヤバいですし、
各種テストの復習が最も効率の良い勉強になっているということに気づけていないということもヤバいです。
復習こそ「分からない所に勉強時間を割く」割合が最も大きい勉強の仕方ですからね。
そして、1日もしくは1週間あたりのペースが決まっていないのもかなり危ないです。
が、これは実際に勉強してみないと決められない部分でもあります。
なぜなら、1問あたりにあなたがどれくらい時間を使うかあなた自身が把握していないからです。
なんて思うのは普通に起こり得ることですから、自分のスペックをハッキリと認識したうえで、計画は詰めていくようにしてください。
そのためにも、キッチンタイマーを使って時間を計りつつ勉強していくのは必要な作業になります。

後半部分のまとめ
- 休憩を制することが出来れば、勉強を制することが出来る。
- 休憩のコツは、「キリの悪い所で、疲れる前に、スマホを使わず、外を軽く散歩して、短時間で」そのためには「勉強時間の1セットも30分以内くらいの短い時間に設定する。」
- 余計なものを排除して勉強に集中できる環境にする。
- 「WPの高いうちに集中して勉強する、BGMは自然音のみ、スマホは物理的に距離を置く、不安なことは全部書き出す。」
- そして「前日のうちに次の日にやる時間割を作っておく。」
- 勉強計画は下調べが肝心。
- 「続けられる難易度で、続けられる分厚さで、受験に間に合う計画になっているかを考える。」
- 「計画が数字目標になっていて、数字の長期的な意味を把握できているか、自分のスペックを理解した目標になっているかを考える。」
質問受付先
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あとがき
書き始めたのはいいものの、ここまで長い文章になるとは私自身思っていませんでした。
そもそも勉強の苦手な人にとって、この文章を読むこと自体が難しい説が出てきてどうしようと思っていたりします。。。
ですが、少なくともここまでを読んだあなたなら、短期間のうちに勉強に対する意識が変わり、そして行動を起こすことによって、成績自体もどんどんと伸びていくことでしょう。
この「自分の努力で未来は変えられる」という考え方を成長マインドセットと冒頭で説明しました。
自分は変われると思って行動した人しか、変わった自分に出会えません。
ってな感じの言葉は将来ビジネス書を少しでも読めば、必ずどこかで出会うはずです。
実際に、私は高1の初めの進研模試では偏差値50くらいでした。
高3になっても60くらいでした。(ちなみに進研模試の偏差値だと東大に受かるには70ちょっと偏差値が必要です。)
浪人のときに、受験勉強に対する考え方を改め、行動したことで合格することが出来ました。
また塾講師を続けることで勉強が苦手な人でも実践できる形に私の知識を変えてきたつもりです。
この知識を生かして大学受験にチャレンジするあなたの行動が一つでも変わっていればいいなと思います。
2020年1月 ぽこラボ所長

CM
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