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科目別勉強法

「名問の森」はいつから始めるべき?【一周111時間かかります】

ども、所長です!

今回は「名問の森」のレビューです。

執筆者のプロフィール&記事の信頼性

この記事はこのサイトの運営者である「所長」です。

東大出身の塾講師で個別指導を10年ほどしています。最近、このサイト上で高校物理の参考書を公開しています。

参考書の勉強のために自分の力で問題集を解きなおしていまして、こちらが実際に問題を解いている様子です。

問題数・所要時間・難易度・到達点など

ではさっそくレビューしていきます。

問題数

問題数は以下のようになっています。

  • 力学:43問
  • 熱:16問
  • 波動:23問
  • 電磁気:44問
  • 原子:14問
  • Q:61問

「Q」と書いてあるのはエキストラな問題で、ときどき大問におまけ的についています。

結構難しいですけど。

全部で問題数は201問です。

所要時間

2分冊のうち、1冊目(力学・熱・波動1)が17.5時間ほど。

そして2冊目(波動2・電磁気・原子)にかかるのが19.5時間ほど。

合わせると37時間です。

ただ、解いている私は塾講師ですから、実際に名問の森のレベルにピッタリな方が挑戦すると

基本的にはこの時間の2倍から3倍くらいかかると想定されるのがいいですね。

つまり1周にかかる時間としては74時間から111時間くらいです。

およそ良問の風の倍くらいと判断してもよろしいかと思います。

高3の頭から始めると毎日1時間で夏休みまでに1周目が終わるかどうか

夏休みで1周回したいなら毎日2時間以上は必須、できれば3時間くらいは確保しておきたいという感じです。

難易度&到達点

こちらのロードマップでは高校上級として紹介しています。

名問の森が2冊とも問題なく解けるレベルになれば、東大京大東工大などの理系の国公立の一番レベルの高い所や、同レベル帯の医学部の過去問なども解けるようになります。

物理の勉強の目的が大学受験でない方に関してはロードマップで紹介している中級までクリアしておけば、大学レベルの参考書にも挑戦いただけると思います。

時間的にまだ過去問などに挑戦しなくても余裕な方は標準問題精講にチャレンジしてみてもいいかもしれません。

いつから始めるべき?

名問の森を使う方はセンター(共通テスト)を受ける方が多いでしょうから、センター演習が本格的に始まる前には2次試験の過去問を数回程度チャレンジできる状態であるべきです。

夏休み終わりの段階で最低1周は終わっている状況をつくるのが良いと思います。

そのためには、余裕を持つなら高3の4月くらいから毎日1時間ほどを目安に進めるのがいいかと思います。

特徴

名問の森の特徴をまとめておきます。

別冊解答にはなっていない

別冊になっていないと問題演習用としては使いにくいという方もいらっしゃるのは事実だと思います。

どうしても小問の前半に関しては答えが見えてしまいます

あと解答を読んでいるときにページをめくらないと問題を参照できないとか。

これは1つのデメリットではあると思います。

必要最低限の問題設定説明

必要最低限にしか問題設定の説明がないので、慣れていない方は問題文の意味が全くわからないという可能性もあると思います。

ただ、これに関してはレベルが十分でない方が取り組んだ際に陥る失敗です。

1周目で問題文の意味が全く分からなかった時には諦めて解答だけ読んで2周目に回してしまう作戦もありです。

逆に最低限の設定説明というのは周回するときにはテンポ感がよくなりますからメリットの1つになります。

分野複合問題が多い

エッセンスや良問の風はほとんど分野の複合した問題はないのですが、

名問の森は結構な頻度で分野複合の問題が出てきます。

特に原子の章は他分野もかなり習熟していないと解けないでしょうね。

ただこれに関しても、そもそもこのレベルの問題集に取り組むなら、分野複合型の問題に取り組むのは当たり前と思っておくのが普通です。

問題ごとの難易度を★で表示

大問ごとではなく小問ごとに★の色と数で4段階のレベルわけで設定されています

黒星の2つが一番難しいのですが、これは1周目に関しては少し難しめですね。

一旦飛ばして解答を読むだけでいいかもしれません。

2周目以降に頑張って解く感じでやるのが無難です。

まとめ

今回は「名問の森」のレビューをしました。

以上がこの記事のまとめです。

それではまた所長でした!

各問題の注意点などを以下にまとめているので必要な方は合わせてお読みください。

各問題の注意点

力学・熱・波動1

  • 4(4):あまり必要ない問題かな?
  • 13(4):ずっと衝突し続けるのは重心系で考えると分かる
  • 14(4):問題文に「分裂直後の」と入れた方がわかりやすい
  • 16Q:難しいけど、いい記述問題
  • 19:Qも含めて全体的に難易度高め
  • 22:ちょっと誘導が少な目なので、解説をしっかり読むべき
  • 31(4):解くころには車内視点でPの運動を見ることを忘れてるかも
  • 35:単振動の式の扱いと三角関数の扱いに慣れていればそれほど難しくはない
  • 54(2):最終的にはBからAへ粒子が移動したことになるけど、コックを開いた瞬間は逆向きの流れになっている

波動2・電磁気・原子

  • 3Q:ちょっと難しいかも
  • 12Q:ちょっと煩雑な問題
  • 13:割と典型問題ではあるけど、全体的に結構難しめ
  • 19:d/2は多分半分の厚さ
  • 22:数列の極限の知識が必要
  • 39(1)(2):時間変化と言われると一瞬微分したものを書きたくなっちゃうけど、ΦtグラフとItグラフを描けばいい
  • 41Q:問題の意図が良く分からないのでパスでもいい
  • 42(3):難しすぎるのでパスでいい
  • 43Q:定性的の意味がイマイチわからないのでパスでいい
  • 47(3):だ円の知識が欲しい
  • 52(4)Q:ちょっと難しめ
  • 60Qの2つ目:相対性理論の説明は省いてるけど良い問題
  • 63(5):良い記述問題
  • 65Q:問題の意図がイマイチ分からないのでパスでいい
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