ども、所長です!
こちらの記事は次のようなお悩みを持つ皆さんに向けた記事になっています。
こちらの記事を読むと
- 志望大学を決めるための具体的な手順
が分かります。
目次
この記事の著者
こちらの記事はこのブログを運営しているぽこラボ所長が書いています。
私は東大出身の塾講師でして、個別指導を10年以上続けています。これまでに東工大や京大、一橋大をはじめとする超難関大への受験生指導や、地方国公立、GMARCHや日東駒専などの私立大の受験生指導も数えきれないくらい担当しています。
個別指導を長年続けてきたからこそ見えるよくご家庭での悩みや相談事について今回はピックアップして解説したいと思います。
専門は物理で最近ではYouTubeでも物理の解説動画をアップしています。
志望校を決める時期について
まずはいつ志望大学を決めればいいのかということについて解説したいと思います。
早速答えですが、
- 高2の夏休み前
が基本になると思っておいてください。
この理由について簡単に説明しておきます。
なぜ高2の夏休み前に決めないといけないの?
理由としては主に2つでして、
- 高3になってからだとオープンキャンパスに間に合わないから
- 受験費用の準備が必要だから
- 高3になってからだと受験勉強が間に合わないから
の2つです。
まずオープンキャンパスですが、多くの大学は高校生が休みになる夏の時期に行っています。
このオープンキャンパスを使って各大学の雰囲気を確認して、「この大学なら受験勉強を頑張って行く価値があるかもな」と思えるかどうかというのは一つの志望校決定の目安になります。
ただし、このオープンキャンパスについてですが、高3の夏休みに行くのでは遅すぎます。
というのも、高3の夏休みは受験勉強で最も大事な時期ですし、多くの大学受験生は1日あたり10時間以上の勉強を行っています。
そんな中10時間の勉強を2、3日捨ててオープンキャンパスに行っているようでは単純に勉強時間が20時間、30時間も削られてしまいます。
その20時間を挽回するのは相当大変ですので、そういった意味で高2の夏にオープンキャンパスに行くのがおススメです。
そして保護者の皆さんにとって受験費用もバカにはできない要因になってきます。
お財布に余裕のある方には関係ないかもしれませんが、大学の受験料だけでも1校受験すればそれだけで数万円飛んでいきます。
特に地方在住の方は受験のために都市まで出かけて行ってという移動費用、そして場合によっては宿泊費用も必要です。
受験日が近い大学を選ぶのであれば問題はありませんが、受験日が離れている場合には、宿泊費、もしくは移動費用も2倍、3倍とかかって来るのは当たり前の世界です。
よって、高3の夏に決めるようではお財布事情的にはかなり厳しいという方も割といらっしゃいます。余裕を持って受験費用を貯蓄しておいていただきたい所です。
これは保護者の方だけの問題ではなく、受験生本人にとっても、受験できる大学が減ったり、第一志望に合格するために塾に通いたいと思ったときの費用がなかったりするようなことも起こり得るので自分のためにも早めに志望校は決めておく必要があります。
最後に受験勉強が間に合うか間に合わないかという問題も出てきます。
例えば、旧帝大と言われる歴史のある難関大や、東工大、一橋大、早慶などの偏差値の高い大学に関して言えば、高3の春休みには受験という勝負の半分くらいが決している可能性があります。
そういった大学に進学する生徒さんの中には有名な中高一貫の超進学校の生徒さんも多いわけですが、こういった生徒さんの多くは高2の段階で、高校生で習うべき内容は全て習い終わって、高3はまるまる受験勉強をしています。
一方で地方の公立校なんかは進学校でも高3の秋ごろまで全内容が終わらないというのはよくあることですから、その時点で知らず知らずのうちに差がついてしまっているわけです。
最近はネットで調べれば受験情報もすぐに出てくるようになってきているので、「知らず知らずのうちに」というのは少し減ってきていますが、少なくとも志望校を決めずに必要な学力や勉強量を調べることは不可能ですので、そういった意味でも志望校は早めに決めておく必要があります。
志望校を決める手順について
続いて具体的にどのように志望校を決めればいいのかといったことを説明していきます。
ここまでの文章をお読みになって、「ヤバイ、早く決めないと」と思った方は引き続きお付き合いください。
具体的な手順としては以下の3つになります。
- 学部、学科、将来したいことを考える
- 「私立大、国公立大の授業料の違い」、「自宅から、一人暮らしでの生活費の違い」から金銭的な事情を考える
- 通っている高校の進学実績を調べる
基本的にはこれでかなりの部分は決まってしまうと思います。
学部、学科、将来したいことを考える
まずはここからですね。
今どきの高校生で将来の夢が明確に決まっている方の方が特殊なので、自分は夢がないからと言って悲観的になる必要はないですし、親御さんも心配しすぎる必要はありません。
学部、学科、将来したいことに関しては、すぐにクリアできる方か、いつまで経っても決まらない方の2パターンにほとんどの方が当てはまりますから、後者の方には次のサイトをお勧めしています。
>>適職・適学チェック|マナビジョン|Benesseの大学・短期大学
こんな感じでアンケートに答えていくだけで適正が判断できるものです。
フワッとでも決まると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
お金の問題
次にお金の問題です。
国公立大と私立大では授業料が全く違います。
これは理系、理系の中でも特に医学部では深刻で、年間50万円でOKな所から600万以上必要な所まであります。
また自宅から通える大学なのか、一人暮らしをしなければならないのかで家賃を含めた生活費も大きく変わってきます。
ですので、このあたりは保護者の方とお子さんとで一度時間があるときにお話ししておくのがいいですね。
高校生はご家庭のお財布事情を全く把握していないことがほとんどですし、もちろん生活費なんかを把握している高校生はほぼゼロです。
今どき、国公立大を卒業するくらいの費用くらいなら奨学金でほとんど賄えてしまいますが、一方で借金になることは間違いないので、このあたりも含めてお話してみてください。
通っている高校の進学実績
ほぼ全ての高校が進学実績は公開しています。一度も見たことがないという方は「高校名(スペース)進学実績」もしくは「高校名(スペース)進路」で調べてみてください。
これを見てみれば、普段の定期テストの順位から考えて現状これくらいの大学が狙えるんだなってことは理解できるはずです。
もし、今、定期テストでクラス最下位くらいの方でも必死に勉強すれば、上位を取っている方と同じくらいの大学に入ることはできます。
それくらいは正直、頑張り次第です。ですので、悲観的に見る必要はまったくありません。
一方で、歴代で東大に受かったような生徒がいない高校から東大に受かるといった奇跡を起こすのは正直かなり厳しいです。
ですから、少なくとも今通われている高校の持っているポテンシャルをしっかり理解してその中から大学にアタリをつけていくというのが筋でしょう。
条件に当てはまる大学を探してみる
ここまでをまとめて条件に当てはまる大学を探してみましょう。
パスナビというサイトを使うと条件に合った大学を探しやすいと思いますので、一度ご覧いただければと思います。
こんな感じで条件を入力していくと大学が少しずつ絞れますので大体このあたりの大学が目標になるかなーという大まかなアタリだけでもつけてみましょう。
志望校が決まったら?
最後までお付き合いくださった皆さんにおまけで、志望校が決まった後のことについても簡単に触れておこうと思います。
必要な情報をまとめておく
まずは必要な知識をまとめておきましょう。
生徒さん向けと保護者さん向けに分けてまとめておきます。
生徒
- 受験に必要な科目
- 共通テスト&個別試験の配点
- 合格最低点
- (できれば)合格最低点に必要な学力
保護者
- 受験費用(受験料、移動費、宿泊費)
- 入学金&授業料(奨学金の情報も含む)
- 塾や教材費
生徒さんに必要な知識
生徒さんは上に書いた4つの知識が最終的には必要になります。特に上の3つに関しては絶対に必要な知識ですので、調べておきましょう。
先ほど紹介したパスナビでもこれらの知識を入手することが出来ます。
例えば、東大を例に検索してみると次のように調べられます。
これを見ると「ふむふむ東大の理系を受験するには国語、英語、数学(1A2B3)、が必須で、理科は2科目必要だから自分は物理と化学で、社会は地理Bかな」という風にわかるわけです。
この記事を書いている現在、まだ共通テストについての扱いは詳しく掲載されていませんので、国公立を受験する方は共通テストの扱いについても各大学のHPで詳しく調べておきましょう。
ちなみに私立大の場合は、文系なら国語、英語、社会1科目、理系の場合は数学、英語、理科1or2科目、となっている場合が多いですし、
国公立の場合には共通テストは全科目(ただし理科、社会の選択に注意)、個別試験は大学によって必要科目が全く変わって来るという感じです。
同時に、「各科目の配点」や「共通テスト&個別試験それぞれの配点」もだいぶ大学ごとに差があります。
例えば、東大なら「共通テストはセンターと同様の扱いになるだろうから、900点が110点に圧縮されてそれほど大きい配点ではないけど、個別試験は440点あるから共通テストの4倍ほど重要なのか?」とかそういったイメージがわくわけですね。
※実際には配点だけでなく共通テストと個別試験の難易度の差も考慮しなければならないですし、「足切り」という仕組みも東大にはあるので、これほど簡単ではありません。
また合格最低点も調べておくといいでしょう。
合格最低点が公開されていなくとも合格者平均点が公開されている場合もあるので、基本は合格最低点+αを目標にするか合格者平均点を目標に勉強していく形になります。
これをしておくと、「共通テストは9割得点して、個別では半分少しでいいのかな」といった目安が立てられます。
最後にその得点を取るためにどういった学習をしなければならないのかといったことを知らなければなりませんが、ここが一番難しい所です。
まずは「大学名 (スペース) 対策」であったり、「大学名(スペース) 学部名(スペース) 対策」であったり、「大学名(スペース) 科目名(スペース) 対策」であったりと自分で調べてみましょう。
このときに注意すべきこととしては、検索結果の1ページ目だけを見て満足しないことです。
あくまでも検索結果も1ページ目だけで出てくる内容に関しては、その記事を書いた人の主観の記事であって、それが全員にあてはまるわけではありません。
何ページ分も検索結果のページを見てみて、それでようやく大体のイメージが出来てくるということを知っておいてください。
ただし、この作業に関して言えば、正直受験のプロでないと判断が難しい所もあるので、塾に通っているなら塾の先生に、家庭教師を雇っているなら家庭教師の先生にも助けてもらうのが無難です。
私もこちらのお手伝いはできますので、興味があればこちらをご覧ください。
ちなみに推薦入試とか総合選抜型入試とか、そういった一般入試ではない受験形態について知らない方はこれを機に知っておいた方がいいと思います。
保護者の方に必要な知識
次に保護者の方が知っておくべきことについてです。
ここまででも何度か説明したようにまずは受験にかかる費用です。
メインとしては大学ごとの受験料、移動費、宿泊費です。
全部合わせると平気で10万単位でお金が飛んでいきます。。。お財布とよくよく相談しておきましょう、としか言えないです。
次に入学金と授業料ですね。
これを調べてみて、一瞬で国公立以外は無理だなとなるご家庭は多いです。
国公立でも厳しいなとなるご家庭もあると思います。私もそうでした。
色んな奨学金があるのでしっかりそこも調べておいてください。
有名所で言えば、日本学生支援機構ですが、こちらは基本的には貸与型と言われるもので、お金を借りる形のものです。
よくあるのはここでお金を借りて大学を卒業して、本人が少しずつ返していくパターンですが、それなりの額にはなるのでそのあたりは教育と思ってお子さんとしっかり話しておいてください。
もちろん、母子家庭などの様々な事情に合わせて給付型のものもありますし、成績に応じて優秀な生徒さんに向けての給付型のものもあります。給付型というのは給料と同じ扱いです。返す必要がありません。
結局のところ、このあたりもよく調べているか、調べていないかで苦労の度合いが変わって来ると思いますので、お金で苦労したくない、させたくないという方は調べるくらいの苦労は取っておくべきだと思います。
最後に塾や教材費ですが、これもバカにはなりません。
私が学習相談を受けるときには基本的に一旦スタディサプリや参考書を使っての独学ができないかどうかを調べる方向でお話します。
塾に通ったり、家庭教師を雇ったりするのはもちろん独学よりは高くつくからですね。
そして、今回の本題である志望校についてですが、この志望校が決まるのが遅ければ遅いほど、塾などの力を借りないと間に合わないということになる可能性が高いということは皆さんに理解しておいていただきたい所です。
早速受験勉強
必要な情報がまとまりさえすればすぐにでも受験勉強を始めてください。
一通り学校で高校範囲は習い終わっている方に関してはすぐにでもこちらの記事を参考に勉強法をマスターしていただいて、勉強の効率を少しでもよくするのもおすすめです。
こちらの記事を読んでいただけるか否かで大げさではなく受験の成績が一割は変わってくるはずです。塾講師としての経験をまとめた大作になっているのでぜひご一読くださればと思います。
まだ、未習範囲が残っている方は、「いつまでに習い終わるのか」「そのペースだと自分で予習しておくべきか否か」を判断する必要があります。
これについてもしっかり自分で調べてみてください。
ただ、この判断については自分で調べてみても良く分からないという方も多いので、そういった方はぜひ一度相談に来てください。
一度相談いただければそれで自信を持って勉強をスタートできると思います。
今回はここまでにしようと思います。
それではまた、所長でした!