ども、所長です!
「大学受験を独学で乗り切ろうと思っているんだけど、他にも独学で受験する人って結構いるのかな?」
「今、独学で受験勉強してるけど、本当にこのままで大丈夫なのか不安でしかたない。。。」
こんな風に思ったことはありませんか?
この記事では大学受験を独学で乗り切る人がどれくらいいるのか、その割合をデータをもとに判断していこうと思います。
保護者の方と、受験生の皆さんの世代ではまったく大学受験の状況が違っているので、そのあたりも後半にまとめています!最後までぜひご覧ください!
目次
大学受験の独学の割合は??約40%です。
まずはいくつかのデータから通塾している高3生がどれくらいいるのかを見てみましょう!
こちらはベネッセの2017年の統計から引用したものです。
>>引用元
こちらによると高3生の36%程度は「受験勉強をするための塾(進学塾)」や「学校の補習をするための塾(補習塾)」などのようないわゆる塾に通っていることが分かります。
以下のデータだと偏差値別のものも出ています。
こちらのグラフを見てみると2015年時点で通塾している生徒さんの偏差値別の割合が分かります。
多くの大学受験生は偏差値55以上に所属するので、大学独学を独学で乗り切るのは、およそ40%ですね。
ただしこれらのデータに関してはいくつか注意点があるので、そのあたりも簡単に書いておきます。
- さらに高偏差値帯の場合は事情が異なる可能性がある
- 地方と都市部で事情が異なる可能性がある
- 一般入試と推薦入試なども混ざっている
- 通塾はしていないけど通信教材や映像授業は使っている可能性はある
GMARCHや関関同立以上の高偏差値帯だと事情が異なる可能性がある
GMARCHや関関同立以上の偏差値の高い大学を目指すとなってくると、少し事情が変わってくる可能性はあります。
塾講師の感覚としてですが、
「周りに塾に通っていない子って結構いる?」
と受験生に聞いてみると偏差値65以上の高校だとかなりの割合で
「ほとんど全員通っているんじゃないですかね」
このように返ってきます。残念ながらデータはないのですが、ベネッセさんや文科省が今後データをとってくれることを期待するしかありません。
おそらく、この記事を読んでいるあなたの周りも通塾されている方が多いために独学率を調べてこの記事にたどり着いたのではないでしょうか?
地方と都市部で事情が異なる可能性がある
さて、次に考えるべきは地方の高校生と都市部の高校生の通塾率の差です。
スタスタさんの調べによると、次のような結果が出ています。
首都圏の大学生に聞いてみるとなんと80%近くの学生さんが塾に通いながら大学受験対策をしていたとのこと。
もちろん首都圏のほうが塾が多いですし、身近にある塾に通いやすいというのは紛れもない事実でしょう。
一般入試と推薦入試が混ざっている
ここまでのデータは一般入試と推薦入試などの他の入試を選んだ生徒さんも母数に含まれている可能性が高いです。
一般的に、推薦入試は学校推薦だろうが、総合選抜型のような自己推薦入試だろうが、通塾せずに対策を進める方もそれなりにいらっしゃいます。
適切に対応してくださる塾が少ないからですね。
ですので、もしあなたが一般受験1本で考えている場合には40%よりも通塾率が高い母集団で勝負しなければならないと考えておくといいでしょう。
通塾はしていないけど通信講座や映像授業は使っている可能性がある
通塾はしていないけれども通信講座や映像授業を使っているという場合もありますね。
それを「独学」と言うのかどうかの是非は置いておいて、この通信講座や映像授業を使っている場合は、通塾はしていないので、これらも含めると先ほどの40%弱という割合はもっと高くなることが予想されます。
通信講座で言うと例えばこちらのZ会だったり、
映像授業で言うと例えばこちらのスタディサプリは有名どころですね。
前半まとめ
ベネッセのデータだけでみると高3の大学受験生で通塾しているのは40%ほどとなっていますが、諸々の状況を考えると、あなたがもっと通塾率の高い母集団に入っている可能性は大いにあり得ます。
例えば、
- 偏差値65以上の高校に通っている
- GMARCHや関関同立以上の大学を目指している
- 都市部に住んでいる
などの場合は50%を超えている可能性もあることを意識しておきましょう。
さらに通信講座や映像授業を使っている人も合わせると
「参考書と教科書」などだけで大学受験を乗り切っている受験生の方が少ない可能性が高い
と言っていいと思います。
親世代(30年前)と比較すると?
次に親世代と今の受験生世代を比べてみましょう。
今の高校生の親世代がおよそ30年前の1990年ごろに大学受験を経験していたと仮定して話を進めます。
通塾率は?
こちらのデータをご覧ください。
こちらはベネッセのデータですが、1990年の通塾率は「12.1%」それに対して、2015年時点では「35.6%」となっていますから、まったく状況が違いますね。
ですから保護者の方が
「私たちの時代は自分で勉強したもの」
という風におっしゃること自体は正しいのですが、世間の状況が違うということだけは保護者も理解していただきたいところです。
そもそもの大学進学率の違いは?
もちろん30年前は大学への進学率がそもそも違うということもあります。
例えば、こちらのデータを見てください。
こちらは文科省のデータがもとになっているみたいです。
未来予想まで入っているので少し読み取りにくいかもしれませんが、ピンクの実線で書かれている部分に着目してください。
それが大学進学率です。
90年あたりだと大学進学率が25%くらいになっているのに対して、2017時点では50%を超えています。
これくらい進学率が違えば、もちろん通塾率も変わっきますよね。
大学受験の難易度も違う
あまり細かくは説明しませんが、今の大学受験と90年の大学受験とで、出題されている問題を比べてみると、今の方が難しくなっています。
大学側も過去問と同じ問題は出題できないので、だんだんと難易度が上がっていってしまうのではどうしても仕方のないことなのですが。。。
この特徴は特に高偏差値帯の大学で顕著で、東大や京大なんかは90年代の問題で100点を取れても今の受験システムで合格できる保証はまったくありません。
それくらいに受験の問題は難しくなっています。
保護者の方と受験生で相談するときには、この辺りを意識して「独学で行くのか」「塾に通うのか」をしっかり話し合ってみるのがよろしいかと思います。
まとめ
今回は大学受験の独学の割合を各種データをもとにまとめてみました。
保護者世代の頃の状況も合わせてまとめました。
独学のメリット・デメリットについてはこちらに詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください!
それではまた、所長でした。