ども、ぽこラボ所長です!
今回は英語の辞書の使い方について解説します!
高校生になって初めて英語の辞書を使い始めた人も多いと思いますが、慣れないとなかなか使いこなすのは難しいですよね。
この記事では、
- そもそも辞書は必要?
- いつ使うか
- 何を調べるか
- 調べた後どうするか
の3つに分けて、高校生向けに辞書の使い方を解説します。
辞書を使いこなせるようになると、勉強の効率が良くなり、学力がかなり伸ばしやすくなるので、ぜひ参考にしてくださいね!
目次
そもそも辞書を使う必要はある?
英語の学習において辞書を使った調べものは必須ですが、
「時間がかかるから、むしろ非効率なんじゃないか?」
と思う方もいらっしゃると思います。
時間がかかりすぎるのは
- 辞書に慣れていないから
- 語彙力が低いから
の2つが原因なので、いずれにせよ辞書を使っていかないと解決しない問題です。
特に辞書を使う人と、使わない人だと語彙力の伸びが全然違います。
この記事を後半まで読んでいただくと辞書を使った方が語彙力が伸びやすい理由も理解いただけるはずです。
最初は大変かもしれませんが、調べる癖はつけていきましょう。
辞書で調べるのはいつ?毎回調べるべき?
次に「いつ」あるいは「どのタイミング」で辞書を使うかについて説明していきますね!
以下の流れが英語の勉強の基本の流れです。
- 辞書なしで読む(解く)
- 解説をじっくり読む
- 辞書で調べる
- 調べたものを覚える
- 音読する
まずはどんな教材を扱うにしても辞書なしで読んだり、解いたりのチャレンジが必要。
最初から辞書で調べながら進むと知らない単語が出てきたときの対応能力が育たないからですね。
※知らない単語に出くわさない未来は来ません。どこまでいっても知らない単語は出てきます。
また最初から辞書を使って進めると、進むスピードがゆっくりすぎて全然前に進んだ気がせずモチベーションが下がりやすいのも問題ですね。
そして読んだり、解いたものの日本語訳などの解説をじっくり読むのが次のステップです。
そこで知らない単語の訳も見つけられることも多いはずですが、この後辞書を使ってしっかり調べましょう。
ここが辞書を使うベストなタイミングになります。
覚えておいてくださいね。
また辞書で調べて終わりにせずに、調べたものを覚える作業を入れてようやく語彙力は成長します。
仕上げとして音読などを行うことも多いはずです。
辞書で何を調べる?レベルが上がるにつれて情報を増やそう
続いて、辞書で何を調べるべきか説明します。
和訳や解説のある単語も辞書で調べるべき?
よくある質問は、
「解説に書いてある単語も調べるべきか?」
というもの。
そういった単語も調べるべきですし、注釈に日本語訳を書いてくれている難しめの単語も辞書で調べるべきでしょう。
そもそも日本語訳などの解説がしっかりある教材を使えるのは、大学受験や、英検・TOEICなどの資格試験くらいです。
レベルが上がるにつれて徐々に解説は少なくなっていきますし、一般的な英語の文章には日本語訳や解説はついていないのが普通です。
ここまで学習が進むと辞書を使えないとかなり苦労することになります。
また、易しい参考書も1つの単語に対して1つの意味しか載っていないのが普通ですよね。
発音や品詞が載っていないこともありますし、語法なども載っている参考書はごくわずかでしょう。
こういった情報は辞書で調べないと出てきませんし、1単語に対する情報量が増えれば増えるほど、しっかり記憶に残っていきます。
辞書のどの部分を見る?
辞書で単語を調べると、かなりたくさんの情報が載っていて、面食らうこともあるはず。
そこで、レベルに応じてどの部分に着目すればいいかを解説していきます。
中学レベル〜高校初級レベル
まず中学レベルから高校初級くらいのレベルの場合は、
- 品詞
- スペル
- 発音
- 意味
の4つを辞書でチェックできていればOKです。
これだけを丁寧に見るだけでも、英検2級取得・共通テスト8割くらいまでは到達できます。
スペルと意味はチェックできている人も多いと思いますが、必ず品詞と発音もチェックするようにしましょう。
発音については、電子辞書なら発音してくれますし、そもそも発音記号も理解できるようになりたいですね。
発音記号を見ながら発音を聞く、というのをくり返しているうちに発音記号も無理せず理解できるようになるはずです。
品詞については、
- 他動詞
- 自動詞
- 可算名詞
- 不可算名詞
- 形容詞
- 副詞
- 前置詞
- 接続詞
あたりが分かっていれば一旦OKです。
自分の言葉で説明できない品詞がある場合は、必ず文法の勉強をしておきましょう。
※細かいことを言えば、形容詞については叙述用法で使うか限定用法で使うかも理解した方がいいのですし、接続詞も等位接続詞と従属接続詞を理解した方がいいですが。
文法は「学校の授業」or「映像授業(スタディサプリ)」or「講義系参考書」でインプットして、問題集を解くことで定着します。
以下の記事も参考に。
大学受験レベル〜
大学受験生以降はもう少し1語あたりの情報を増やしていくことで、語彙に対する知識を定着させやすくするのがおすすめです。
情報が増えるほど、忘れにくい知識になっていきます。
具体的には辞書の以下のような部分にも目を通したいところです。
- 例文
- 語法(特に動詞)
- 類義語、対義語、派生語など
例文はある程度英文を読めるようにならないと、「例文中に分からない単語が出てくるからそれも調べて…」という地獄になりかねないので要注意です。
逆に実力がついてきたら例文もチェックすることで、単語の使い方まで頭に入れることができます。
語法についても必ずチェックしましょう。
特に動詞の語法を頭に入れられると、文章を英語の順に読むのがすごく楽にできるようになります。
具体的には、
- 5文型のどの形を取るのか
- 前置詞には何をよく使うのか
- Oの部分にはどのような名詞が入るのか
などは辞書に必ず書いているので目を通してください。
形容詞や名詞なども、前置詞句が続く場合がありますが、辞書にはそういったものもしっかり書かれています。
最後が類義語、対義語、派生語などです。
関連語彙にも目を通しておくと、知らない単語が出てきても「これは動詞~の名詞系だな」などと推測ができるようになります。
1回の調べもので2つ3つ知らない語をインプットできるようになると、語彙力の伸び率が大きくなるので、ぜひチャレンジしてみましょう。
電子辞書なら関連語彙のページに飛ぶのも比較的容易です。
※関連語彙のページに飛ぶやり方が分からない場合は、辞書の説明書やHPで調べてみましょう。
時間にものすごく余裕のある場合
大学受験などがまだまだ先で時間的に余裕のある高1高2の人などは、
- 語源
- 接頭接尾辞
なども辞書でチェックするといいでしょう。
辞書によっては書かれていないこともありますが、徐々に頭に入れていくと、こちらも知らない単語の推測力が上がっていきます。
本当に時間に余裕がある場合は、以下のような参考書に目を通しておくのもおすすめです。
電子辞書の熟語の調べ方も確認しておこう
ちなみに辞書を使う際に熟語も検索できているでしょうか?
熟語の検索ができないようでは辞書を使いこなせているとは言えません。
もしできないようなら「Casio(辞書のメーカー)+熟語+調べ方」のようにググって、操作方法も覚えておきましょう。
調べた後どうやって覚えるべきか?
まずは辞書で調べることに慣れてほしいですが、調べただけで終わっていては、なかなか語彙力を伸ばすことはできません。
調べることに慣れた人はぜひ覚える時間も取っていきましょう。
その際の注意したいポイントが以下の3つです。
- 覚える時間を固定で予定に組み込む
- 単語ノートは最低限or作らない
- 覚えたものを消す
覚える時間を固定で予定に組み込む
まずは必ず覚える時間を固定で予定に組み込みましょう。
例えば、「毎日歯を磨いた後5分間は暗記の時間にする」のような感じですね。
この例のように本当に短時間で良いので、毎日時間を取るのがおすすめです。
歯を磨きながらとか、ドライヤーをしながらとかでも全然OKなので、毎日必ずすることとセットにしておくと忘れにくいでしょう。
単語ノートは最低限or作らない
辞書で調べたものを単語ノートに書き写して覚えていく方法は、悪い方法ではないですが、単語ノートを「作ること」に時間をかけすぎないようにしてください。
書き込む内容としては、
- 単語(少し長めに句で)
- 品詞
- 意味
くらいでOKです。
単語の部分は少し長めに「句」でメモするようにすると、覚えた知識を後々使いやすいはず。
具体的には、「apply」ではなく「apply to O1 for O2」のようにメモしておくということですね。
また品詞は「動詞」ではなく「他動詞」or「自動詞」で、名詞は「可算名詞」or「不可算名詞」で、というように少し細かくしましょう。
そして意味を加えて終わりです。
これまでの指導経験上、「例文&その訳」まで書いていくと少し時間がかかりすぎて非効率になっている生徒さんの方が多いので注意してください。
また、単語ノートは絶対に作らなければいけないわけではありません。
最近の電子辞書なら、調べた用語から単語帳を自力で簡単に作ることもできますし、履歴機能も十分単語帳の役目を果たしてくれます。
これらを活用していくのも悪くはないでしょう。
※単語帳作成機能や、履歴機能の使い方が分からない人は、「Casio(辞書のメーカー)+履歴+使い方」のようにググって使えるようになりましょう。
覚えたものを消す
最重要なのは「覚えたものを消す」ことです。
これはものすごく重要なことなので、受験生に指導するときは全受験生に何度もくり返し伝えています。
具体的には
- 単語ノートの覚えた部分をマジックで塗りつぶす
- 電子辞書の履歴で覚えたものは履歴削除する
- 電子辞書の単語帳で覚えたものは削除する
のように、消していってください。
ほとんどの人は「覚えるものを貯めて貯めて貯めまくります」が、語彙力が伸びる人は「覚えたものを消して消して消しまくります」。
覚えるものリストを消さずにそのまま増やす一方だと、
- 覚えているものにまで時間を使ってしまう
- 1周にかかる時間が伸びてモチベーションが下がる
- 2周する頃には1周目の内容を忘れている
などの問題が起こってしまいます。
「覚えるものリストが増える速度」よりも「覚えるものリストが減る速度」が上回っている状態を作れたら勝ちだと思って消しまくってください。
その他の注意点は?
最後に3つほど注意点を整理して終わりにしましょう。
スマホで調べるのはNG
まずよくあるのはスマホで調べるパターン。
これは基本的にはおすすめしません。
というのもスマホには勉強以外のもっと楽しいことが詰まっているからですね。
スマホで調べものをしていたけど、いつの間にか
- SNSチェックをしていた
- 動画を見ていた
- ゲームをしていた
といったことに陥る危険性が非常に高くなってしまいます。
気合いで乗り切れる人もいると思いますが、気合いの無駄遣いをわざわざしなくてもいいのかなと。
その気合いの分だけ脳は実は疲れてしまいます。
おすすめは電子辞書ですが、紙の辞書でも一応OKです。
単語帳で調べるのはダメ?
単語帳で単語を調べる人も多いかと思いますが、これもおすすめはしません。
1番の理由は「単語帳に載っていない単語を覚える気にはならないから」ですね。
単語帳に載っているのは派生語などを含めてもせいぜい4000~6000語程度。
単語帳に載っていない単語なんて、たくさんあります。
それらも基本的には覚えた方がいいに決まってますよね。
また単語帳に載っている語でも、単語帳に載っていない意味や語法で使われることは多いので、これらにもアクセスできない問題があります。
とはいえ、単語帳自体を否定しているわけではありません。
単語帳は単語帳で独立させて勉強するとともに、辞書も使えるようになってください、というだけのことです。
単語帳を使った学習については、こちらを参考にしてください。
英英辞書で調べた方がいい?
「英英辞書で調べた方が力がつく」ということもよく見かけるかと思いますが、英英辞書を使いこなせるのはそもそもそれなりのレベルになっている人のみ。
東大に受かる人のなかでも半分以上は英和辞書を使った方が効率的に勉強が進むと思います。
大学受験だと英英辞書と似たような出題の仕方をしている問題も見かけますが、これだけの対策のために英英辞書を使うのも非効率でしょう。
基本的には英和辞書のみを使って学習していき、英和辞書には載っていない語や語法を見かけたときのみ、英英辞書を使う方針で勉強していっても問題ありません。
まとめ
今回は辞書の使い方を徹底的に解説しました。
まずは調べ慣れていくところから始めて、徐々に調べる情報量を増やしていきましょう。
できれば電子辞書を使って学習をしたいですね。
辞書を使いこなせれば、学習効率がかなり上がるので、ぜひ使いこなせるようになってください!
それではまた、所長でした!