ども、所長です!
「受験生になったし模試も受けた方がいいのかな?でも受ける意味あるの?」
「何回受けたらいいの?」
「復習とか全然やってないけど、大事なの?」
そんな大学受験に関する模試の悩みを全て丸っと解説します!
この記事を読むメリットは以下の通りです。
- 模試の重要性が分かる
- 何回受けるべきか分かる
- 復習方法が分かる
それでは見ていきましょう!
目次
模試の重要性・意味・役割は?4つの重要性を紹介!!
まずは模試の重要性について説明していこうと思います。模試の重要性は以下の4つです。
- 現在の実力が分かる!
- 各科目の弱点が分かる!
- 勉強のペースメーカーになる!
- 本番同様の演習ができる!
それぞれについて詳しく見ていきましょう!
現在の実力が分かる!
模試と言えば、1番は「現在の実力が分かる」ことでしょう。
受験生用の模試であれば、志望校・志望学部を模試を受けた際に記入し同時に提出することで、A判定、B判定、、、といった形でアルファベットで合格可能性を判定してくれます。
また、受験者の中での偏差値は高1高2向けの模試も、受験生用の模試でも判定されます。
偏差値は50がちょうど平均でそこから数字が大きくなればなるほど学力が高く、低いほど学力が低いことになります。
模試の種類によって、受験者層が変わるので、同じ学力でも偏差値の数字が変わってきます。
詳しくは後述します。
各科目の弱点が分かる!
模試を受ければ弱点が分かります。
例えば「数学は良かったけど、英語は良くなかった」のであれば、それは英語が弱点というわけですし、
さらに細かく見ていけば、「英語の文法は良かったけど、長文が良くなかった」というのであれば、長文の勉強不足という弱点が見つかるでしょう。
数学でも「2次関数は出来るけど、確率は苦手」とか、国語なら「現代文の評論はできるけど、小説は苦手」とか、各科目内にも得意不得意を見つけることができます。
さらにさらに、「マーク形式の問題なら解けるけど、記述だとどうも上手く解けない」といった問題形式に対する弱点も見つかるかもしれません。
弱点が分かっていれば、それを勉強に反映させることで短時間で効率的に学力を伸ばすことが出来ますから、模試は弱点の洗い出しに使えるという利点があります。
勉強のペースメーカーになる!
次に重要なこととしては「ペースメーカー」として模試は使えるということ。
「次の模試までに〜を終わらせる!」のような形で目標を立てて、受験勉強を進めることができます。
例えば「次の模試までに青チャートのAの例題を2周終わらせる!」とか、「次の模試までにネクステの発音以外を3周する!」とか、そんな感じでペースメーカーとして使うといいでしょう。
勉強してみて、手応えを感じられるか感じられないか、ペース通り進められたか進められなかったか、反省してみることで少しずつ効率の良い独学が出来るようになってきます。
本番同様の演習が出来る!
定期テストも、塾のテストも基本的には見知った人しかいない、通い慣れた教室でのテストです。
一方で模試となると、緊張感を持って受験することが可能です。
※ただし、校内で受験する駿台ベネッセ模試や、学外での模試でも、ほとんど知り合いしかいないような会場での模試に関しては少し「本番感」が薄れてしまうので注意が必要です。
本番を想定して、焦らず解けるか、ミスせず解けるか試すことが可能です。
その結果を元に普段の勉強の方針を正すこともできるかもしれません。
例えば、共通テストに関しては模試を受けてみて、「これからは普段から急いで解く練習をしなければ」と反省したり、「普段からマークシートを使って練習しなければ」と反省したり、といったこともあり得ます。
模試はどれくらい受けるべきか?1年に何回?
独学の場合は、模試の受験を誰かから案内されることもありません。
学校から案内されるのはベネッセが実施している進研模試しかないというのもよくある話です。
何回くらい受けておくことがおすすめか、詳しく書いておきます。
受験生は月1回を目安に→年8回から10回程度
受験生の場合は月1回程度は受験しておくことがおすすめです。
ほとんどの方はもっと少なくてもいいのではないか?と考えるのではないかと思いますが、ある程度の頻度で受験しておくことは大事です。
後述しますが、模試は河合塾のものだけでも「共通テスト形式」「記述形式」の2種類、そして難関大の場合は「大学別模試(冠模試と呼ばれることもあります)」があります。
河合塾が開催しているものを全て受験すれば、共通テスト形式、記述形式がそれぞれ3回、これで計6回。
さらに大学別模試や、医学部模試などを受験するとそれだけで7回~8回程度にはなります。
受験期後半の方は模試も少なくなりますので、4月からこれくらい受けていれば大体月1回程度のペースにはなります。
大学別模試や医学部模試などがない場合でも、駿台や東進の模試を合わせて受験すれば、8回から10回程度は受けることはできますので、これくらいは受験しておくことがおススメです。
場合によっては進研模試も合わせると10回を超えることもありますが、15回を超えない程度であれば、頑張れば充分復習もしつつ、参考書も進めていくことは可能です。
高1高2生は最低でも年4回→シーズンに1回
高1、高2でも最低4回程度は受験したい所です。
例えば、河合塾の全統模試なら年4回、進研模試なら年4回、これくらいは最低限受験しておくことが望ましいです。
出来れば学校内だけでの受験ではなく、外部の会場で受験できる機会が年1回程度は欲しい所です。
高2生であれば、大学別模試も受けてみるといいでしょう。ほとんど得点できないかもしれませんが
「1年後にはこれを解けるようになっておく必要がある」
と思うことが出来れば、勉強に対するスタンスも変わるでしょう。
高1高2ともに共通テストの同日模試を受けるのも大事です。高1にとっては非常に難しいですので、得点は気にしなくてもいいですが、経験は重要でしょう。
高2生に関しては、共通テストの同日模試は基本的に受験するものと思っておきましょう。
模試の種類は?2つの尺度で理解しよう!
模試の種類に関しては2つの尺度で考える必要があります。
- 模試の出題形式の差
- 各予備校間の模試のレベルの差
まず出題形式としては
共通テスト形式、記述形式、大学別形式
の3パターンの模試の出題形式があります。
そして模試を行なっている会社としては、
駿台、河合塾、代ゼミ、ベネッセ、東進
の大きく5社になります。
次にそれらを丁寧めに解説します。
共通テスト形式、記述形式、大学別形式
まず模試の出題形式の違いについて説明しましょう。
主に模試の出題形式は3種類です。
- 共通テスト形式
- 記述形式
- 大学別形式
共通テスト形式
共通テスト形式はそのまま、共通テストと同じ出題形式で作られている模試です。
全てマーク形式になっていて、マークシートに解答する形式です。
受験者層は、私立大を目指している受験生も、国立大を目指している受験生もどちらも受けるので、最も幅広い層が受験する形式になります。
私立大志望の場合は受験に必要な3科目だけ受験することも可能ですし、国公立大志望の場合は、英数国理社の必要科目全てを受験することも可能です。
記述形式
記述形式の模試は選択問題と、記述問題が混ざった形式で出題される形式の模試です。
全てが記述問題というわけではありませんが、英語であれば英作文や和訳などの記述があったり、数学であれば広めのスペースに解答を記入するような解答用紙を使っていたりします。
国立大や、難関私立の出題形式に比較的似ている形の模試になっていて、受験者層の多くは国公立大志望の受験生です。
大学別形式
大学別の模試は別名「冠模試」と言われています。
例えば、東大模試というと、東大を志望する受験生しか受けませんから、基本的には他の模試と比べてかなりハイレベルな受験者層が受ける模試です。
もちろん、各大学の出題形式に沿った形で、問題は出題されるので、全て記述形式の大学であれば記述のみの問題になりますし、
選択問題と記述問題が混ざった出題になっている大学の冠模試に関しては、そのような形式で模試も出題されます。
進研、ベネッセ、駿台、河合、東進、代ゼミのレベル感
同じ出題形式でも模試を行っている会社ごとに難易度や受験者層が少しずつ違ってきます。
こちらも簡単に触れておきましょう。そのためにまずは以下の2つを比べてみましょう。
こちらにベネッセの模試などで使われる標準的な各大学の偏差値一覧があります。
こちらは東進の物です。
これらの理系の国公立の偏差値一覧を比べてみると、ベネッセの物の方が同じ大学でも高偏差値であることが分かります。
すなわち東進よりもベネッセの模試の方が学力の低い層も受験するということです。
それぞれの模試の難易度と、受験者層の学力を塾講師的な目線(主観で)判断すると、以下のようになります。
※あくまでも主観ですので、他の情報源も参考にしてみてください。
難易度 | 受験者層の学力 | |
進研模試 | 易 | 低~並 |
駿台ベネッセ | 易~並 | 低~並 |
代ゼミ | 易~並 | 並 |
河合 | 並 | 並~高 |
東進 | 易~難 | 並~高 |
駿台 | 並~難 | 高 |
模試の対策はすべき?しなくてもいい?
模試の対策ってした方がいいんですか?
これも毎年、多くの受験生から質問されるトピックです。
これについて説明します。
模試対策は必要なし
基本的には模試の準備は必要ないと考えておいて構いません。
これに関しては定期テストとは大きく異なりますね。
定期テストに関して言えば、「理解をせずとも暗記さえしておけば得点できる」ことも多いですが、
模試に関しては出題範囲が広いため「理解がある上に暗記する」ことで高得点が取れる形式になっています。
一夜漬けでザッと暗記しただけでは太刀打ちできませんから、対策はしなくてオッケーです。
ただしペースメイキングには使え!
ただし、「次の模試までに〜〜を終わらせておく」というようなペースメイキングとしての役割は存分に使っていきましょう。
その中に「次の模試までには、前回の模試でできなかった確率をできるようになっておく」と言ったような模試の対策に被る部分がある分にはOKです。
模試の復習法は?絶対にサボってはならない復習!
模試は受験して、偏差値が返ってきて終わりでは意味が半減してしまいます。
復習方法はしっかり理解して模試を学力アップに確実に繋げていきましょう。
4つのステップと1つの注意点について解説します!
- 解説は全て読む
- 解説を閉じて解きなおす
- 解き方の反省をする
- 次の模試までの勉強の方針を決める
模試の復習にはめちゃくちゃ時間がかかるものと思っておこう!
解説は全て読む!【出典・別解・採点基準】
まず解説はもちろん全て読まなければなりません。
よく読み飛ばされている部分を挙げると以下のようになります。
- 要約や出典
- 各単語の意味
- 正解した問題の解説
- 別解
- 採点基準(記述問題)
いかがですか?
これらも含めて全てを読み切ってください。
正解した問題でも、たまたま正解していることもありますし、もっとスマートな考え方を解説から学べるかもしれません。
どんな細かい所も見落とさないつもりで復習することが必要です。
解説を閉じて解き直す!【バツ直しは重要】
1通り解説を読んで理解し切ったら、「解説を閉じて」不正解だった問題を解き直してみましょう。
ちゃんと解説を読んで理解できていれば、自信を持って解き直せるはずです。
ここでミスをしてしまった場合は解説を理解していないか、暗記が出来ていない証拠です。
このバツ直しは分かったつもり防止だと思っておくことが重要です。解説を開いたままでは効果が半減するので注意してください。
最終的には、もう一度同じ模試を受けたら満点を取れる状態が目標です。
解き方の反省をする!【解法の選択・読み間違いの原因・時間配分】
1通り問題を理解して、解き直しも終わったら、次は解き方について反省してみましょう。
- 本番ではなぜそのような解法を選んだのか
- なぜ必要な知識を思い出せなかったのか
- なぜ読み間違えたのか
- 時間配分は適切だったか
このようなことを見直してみるといいでしょう。
こういった反省をしないと、いつまで経っても似たようなミスを繰り返しますし、なかなか成績が伸びにくい状況になってしまいます。
次の模試までの勉強の方針を決める!
復習は次に生かす準備が出来た所までで終わりです。
今回の模試の反省を踏まえて、次の模試までにどんなことを成長させたいでしょうか?
もちろん、各科目のペース管理も重要ですが、ミスをしないような勉強の仕方を意識したり、暗記の甘さを反省したり、といったことも模試を通して得られるものです。
次回までにどのようなことを意識して勉強するか、そして、各科目のペースはどうするか考えましょう。
模試の重要性はペースメーカーであり、現状把握にあったことを思い出してください。
【注意】めちゃくちゃ時間がかかるのは当たり前だと思おう!
模試の復習はかなり時間がかかるなあと思ってしまうのは普通のことです。
特に、得点の低かった科目に関しては時間が非常にかかります。
1つの目安は、「試験時間の倍」です。
60分のテストを受けたら120分は復習に時間がかかるものと思っておくといいですね。
それ以上かかってしまう場合には、まだその段階で復習するレベルまで到達していない難しい問題の復習をしてしまっている可能性もあります。
その場合には、満点になるような復習ではなく、「試験時間の倍」の時間で出来るところまでを目標に復習してみましょう。
まとめ
今回は模試の種類や、復習方法についてまとめました。
この記事を参考に模試を志望校合格に活かしてください!
それではまた、所長でした!
Q&A
本編には入っていないQ&Aについても簡単にまとめておきます。
Q1:受け過ぎたら自分で進めている参考書が止まる
模試の受け過ぎは一般的な受験生にはあり得ません。
ちゃんと復習すれば実力がつき、他の参考書を進めるペースも上がるので、結果的には模試の復習は最優先で進めるのがベストです。
模試の復習も織り込んだうえで、長期的な勉強計画を組んでおくといいでしょう。
Q2:種類が多すぎて選べません
上述したように模試は種類が多いですから選ぶのは大変です。
困ったら基本的には河合塾の模試を受けておくといいでしょう。
共通テスト形式と記述形式で年3回ずつの合わせて6回。
そこに大学別の模試や、医学部模試などを合わせると月1回程度のペースにはなるはずです。
大学別の模試がない場合は進研模試や、駿台模試も併せて受験して月1回程度のペースになるよう調整することがおすすめです。