ども、ぽこラボ所長です!
今回は、大学受験生の保護者の方と、社会人受験生向けに
大学受験から大学卒業までにかかる費用
を全てまとめました。
最終的にはこのような一覧を自分で書けるところまで説明していきます!
※この画像↑の完全版はこちらのPDFをご覧ください。
細かい部分は大学によっても違いますし、お住まいの地域や通うことになる大学の所在地によっても変わってきますが、
大雑把な部分はこちらの記事で把握できるようにまとめましたので、ぜひ参考にしてください!
この記事の内容は以下の通り。
- 大学受験にかかる費用一覧
- 大学入学から卒業までにかかる費用一覧
- 授業料免除や奨学金、教育ローンについて
それでは順に解説していきます!
目次
大学受験にかかる費用一覧
まずは大学受験までにかかる費用について解説します!
基本的には以下の項目で網羅されるはずです。
- 教材費、模試代
- 塾、予備校費用
- 受験料
- 受験会場までの交通費、宿泊費
それぞれ解説していって最後に具体的な例と、浪人した場合もお見せします。
教材費、模試代
まずは独学だろうが、塾に行こうが、教材費と模試代はほぼ確実に必要になります。
教材は1科目2,000円くらいから多くても1万円くらいまでに収まるのが普通です。
国公立志望の受験生の場合は、
英語、数学、国語、理科、社会(理社は合わせて3科目換算)
で6科目分、12,000円から6万円くらいの幅に収まります。
受験生になってから一気に買いそろえたら、少し大き目の出費になりますが、
学校教材で代替できるものもありますし、高1のうちから少しずつ進めていけば一括でそろえる必要はなくなるので、少し楽になります。
私立文系志望の場合は、英語、国語、社会1科目、私立理系志望の場合は、英語、数学、理科1科目なので、6,000円から3万円くらいの幅に収まります。
※英語が一番教材費がかかるので、6,000円で納めるのは少し現実的ではないかもしれません。
次に模試の費用ですが、だいたい1回あたり5,000円前後で、受験学年になってからは1か月~2か月に1回程度は受験するのが普通です。
4月から12月くらいまでで模試は終わるので、たくさん受ける人でも10回程度に収まります。
10回受けると5万円程度。多くの人は3万円~5万円くらいの幅には収まるはずです。
高1高2のうちから外部の模試を受ける場合は、別途、模試の費用が必要になりますが、この場合も年3~5回程度になるはずなので、15,000円~20,000円程度の幅に収まります。
塾、予備校費用
次に塾や予備校の費用についてです。
文部科学省の平成30年度の調査結果は以下のようになっていますが、学習塾に通っていない生徒さんも含めてこの値になっています。
高1 | 高2 | 高3 | |
公立高校 | 71,534 | 98,567 | 150,650 |
私立高校 | 85,200 | 120,636 | 183,807 |
ベネッセ教育総合研究所のレポートによると、高校生で学習塾に通っているお子さんは2015年時点で30%前後なので、この表の3倍くらいの額を目安に考えておくのが無難でしょう。
よって、公立高校の生徒さんの場合、3年間で
(71534+98567+150650)×3=962,253円
私立高校の生徒さんの場合は、3年間で
(85,200+120,636+183,807)×3=1,168,929円
これくらいは「安く見積もっても」かかるものと思っておくといいでしょう。
さらに細かいことを言うと、集団授業と個別指導では倍くらい費用が変わってきますので、そのあたりも踏まえて、
- 独学→0円/年
- 集団→~150万円/年
- 個別→150万円/年~
と考えておくといいですね。
受験料
受験料に関しては、受ける大学や、その数によってかなり変わってきます。
基本的には
- 共通テスト受験料 18,000円
- 国公立大受験料 17,000円
- 私立共通テスト利用出願料 15,000~20,000円
- 私立大受験料 35,000~40,000円
- 私立医学部歯学部 40,000~60,000円
の中から必要なものを組み合わせる形になります。
※共通テスト利用などを含む入試方式についてはこちらに詳しく書いています。
>>大学受験の全受験方式(形式)を比較して得点化!違いやメリットデメリットを詳細解説!
ここでは私立大の医学部歯学部は別枠で書きましたが、それ以外の学部と比べるとだいぶ受験料が高いからですね。
滑り止めを何校受けるかによって合計の受験料は変わってきますし、中期や後期の試験を受ける場合には、それに応じて受験料が必要になってきます。
後で例をお見せします。
受験会場までの交通費、宿泊費
受験は受験料だけでなく、遠征費用もかかってくることが多いので、そちらも必ず計算しておきましょう。
私立大学で全国的に有名な大学のいくつかは、大学所在地以外に東京・大阪・愛知・福岡などの都市で受験できる会場が準備されていることがありますので確認しましょう。
必ず大学構内で受験しなければならない大学を、数校、数日おきに受ける場合、考えるべきことは連泊すべきか、行き帰りした方が安いか、ですね。
例えば、地方から東京に2回出ていき、それぞれ2泊する場合、
- 飛行機代 往復30,000円×2=60,000円
- ホテル代 1泊8,000円×4=32,000円
のように、これだけで10万円近く遠征費用が必要になりますが、これでも割と安いほうかなと思います。
絶対に浪人は出来ない場合などは、たくさん受けることになるので、多めに見積もって遠征費用だけで20~30万円くらいは準備しておいた方が無難でしょう。
具体例2パターン
ここまでは要素ごとに計算したので、具体例2パターンにまとめてみたいと思います。
- 国立大志望
- 高2から個別指導塾2年間
- 国立大1校、私立大2校、共通テスト利用1校
の場合
塾代150万円
教材費、模試受験料10万円
+
共通テスト受験料18,000円
国立大受験料17,000円
私立大受験料35,000円×2=70,000円
共通テスト利用受験料15,000円
会場までの交通費30,000円×2=60,000円
宿泊費8000円×5泊=40,000円
→合計160万円+22万円
個別指導塾に2年通ったら、講習費用によってはもう少しかかることも全然ありますが、このようなイメージになります。
受験費用に関しては、絶対浪人できないパターンであれば、もう少し私立大受験校が増える形に。
それに応じて、交通費と宿泊費もいくらか増えると思っておけばいいでしょう。
次のパターンです。
- 私立大志望
- 高1から集団指導塾3年間
- 私立大5校、共通テスト利用2校
の場合
塾代150万円
教材費、模試受験料7万円
+
共通テスト受験料18,000円
私立大受験料35,000円×5=175,000円
共通テスト利用受験料15,000円×2=30,000円
会場までの交通費30,000円×3=90,000円
宿泊費8000円×7泊=56,000円
→合計157万円+36,9000円
集団授業の塾でも3年通えば、150万程度は普通かかります。
合わせて私立大に絞っている場合は、5校以上は受験することが多いですが、受験する数に応じて、受験料や交通費、宿泊費が高くなっていきます。
浪人の場合は?
浪人覚悟で受験する場合、1年目の受験費用は若干抑えられます。
滑り止め校を減らすことができますので。
しかし、予備校に通うのであれば、それだけで年間100万円以上になるのと、次の年の分の受験費用がかかるのは忘れないようにしておきたいところです。
こちらに詳しく書いていますので、興味があれば、後ほどご覧ください。
大学入学から卒業までにかかる費用一覧
つづいて、受験が終わったところから、卒業するまでにかかる費用をまとめていきます。
基本的には次の4つになります。
- 入学金(滑り止め含む)
- 授業料、設備費、実験費
- 新生活の準備
- 家賃、食費、その他生活費
順に説明します。
入学金(滑り止め含む)
まずは入学金です。
こちらは特に国公立志望の人に注意が必要で、私立大の入学金締め切りが国公立大の合格発表よりも多くの場合で先になっているので、
滑り止めの私立大に行っても行かなくても、1校分は払わなければならないことがほとんどです。
入学金は
- 国立大:282,000円
- 公立大:229,365円(地域内)392,391円(地域外)
- 私立大(平均):249,985円
- 私立大医学部歯学部:40万円~200万円
となっています。以下のサイトを参考にしました。
>>https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/1412031_00001.htm
>>https://www.melurix.co.jp/kouryakuhou/gakunoukin/
>>https://seiko-lab.com/whats/topics/shigakubu30.html
国立大は何学部に入学する場合でも一律で28万円程度、公立大は住所によって変わってきて、その大学のある都道府県に住んでいる人は安く設定されています。
私立大は、入学金だけ見れば、国立大よりは安いところの方が多いですが、医学部や歯学部はやはり高く設定されていて、特に私立医学部の場合は、100万円を超えるところの方が普通です。
この後説明する授業料はもちろん私立の方が国公立よりも高いです。
国立大志望で、滑り止めの私立大にも入学金を支払う場合には、合計で53万円程度準備しておく必要があります。
入学金に関しては、免除の制度もありますので、それについては後ほど触れることにします。
授業料、設備費、実験費
続いて、授業料他、大学に毎年支払う必要のある費用です。
授業料の他に、設備費や実験費などがここに含まれます。
- 国立大、公立大の授業料 535,800円×4年~6年=2,143,200円~3,214,800円
- 私立大文系 1,015,578円×4年=4,062,312円
- 私立大理系 1,290,653円×4年=5,162,612円
- 私立大医学部歯学部 3,749,312円×6年=22,495,872円
>>https://www.mext.go.jp/content/20191225-mxt_sigakujo-000003337_1.pdf
こちらのデータを元に、授業料と設備費が毎年かかるものとして計算しました。
新生活の準備
新生活の準備に必要なお金も計算しておきましょう。
主には
- 敷金、礼金、仲介手数料など
- 家具、家電
- 引っ越し
にかかる費用でしょう。
1番大きいのは家の契約にかかる費用で、敷金、礼金、仲介手数料でしょう。
それぞれ家賃の1ヵ月分程度は必要になることが多く、5万円の家を借りるなら15万円。
それに合わせて火災保険と鍵交換費用などで合わせて5万円くらいは必要になります。
次に、家具家電。
家具は安く抑えれば5万円以内で買いそろえることも可能です。
多めに見積もっても10万円あれば、十分生活をスタートさせることは可能でしょう。
必要なものは
- ベッドセット
- テーブル、いす
- カーペット
- 収納系
- カーテン
- 食器(家具ではないけど)
- 鏡
くらいです。
正直、勉強机は外で勉強すれば必要ないですし、テレビも最近は見ない人が多いので、台なども必要ないでしょう。
最初は最低限からスタートして、徐々に増やしていくくらいのつもりでいるのが丁度いいはずです。
実家から物を持っていく場合と、新居の付近で買いそろえる場合で、必要な額は変わってきますが、
物が増えると引っ越しの手間がかかったり、引っ越し業者を使うのであれば、その分のお金がかかったりするので、どちらが安くなるかは場合によります。
家電については、そこそこお金がかかります。
最低でも10万円は見積もっておいた方が良いでしょう。
具体的には
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- レンジ
- 炊飯器
- 掃除機
- ドライヤー
- 照明(電球など含む)
などです。
こちらは本当にピンキリになります。
良いものをそろえようと思ったら、20万円でも全然足りないので、お財布と相談しながら考えていきましょう。
その他、料理をするなら調理器具やガスコンロなどが必要になることもあります。
最後に「引っ越し」そのものにかかる費用です。
もちろん移動がある場合は、片道の交通費は必要ですが、それ以外にも、業者を使うなら業者の費用、宅配で送るのであれば、その費用などかかります。
家賃、食費、その他生活費
つづいて家賃、食費そのほかの生活費について。
こちらのデータが参考になるのでぜひ1度チェックしてみてください。
ここでは、アパートなどでの1人暮らしの場合にどれくらいお金がかかるかまとめていきますが、
国公立でも私立でも生活にかかるお金には大差はないので、全部まとめて1年間の平均値をここではまとめておきます。
- 食費:273,400円(22783円/月)
- 住居費、光熱費:497,700円(41475円/月)
- 保健衛生費:42,300円(3525円/月)
- 娯楽、し好:136,200円(11350円/月)
- その他:158,800円(13233円/月)
→1年間の合計:1,108,400円(92366円/月)
東京で学生生活を送っていた私から見ると全体的にかなり安いなという印象を受けました。
特に家賃が都市圏と地方だと全く違って、実際東京で家賃4万円の家に住んでいらっしゃる学生さんはかなり少数派だと思います。
実際、先ほどの表をちゃんと見ると東京圏の人はこの額から30万円程度は生活費が高くなることが予想できます。
1年間で110万円なので、4年間で440万円程度。東京の場合は、1年間で140万円と想定して4年間で560万円必要になります。
受験費用や入学金などは保護者が一般的には準備することが多いですが、生活費用については、学生が負担する割合も増え、各ご家庭ごとに相談しつつ決めていく部分になります。
授業料免除や奨学金、教育ローンについて
最後に授業料や生活費をどのように確保するかという話に移ります。
大学受験から卒業までにかかる費用全てを預貯金でまなかうのは難しいことは間違いありませんから、確実に勉強しておきたいところです。
入学金免除、授業料免除
まずはお金を借りる前に、必要な額が減らないかどうか確認してみましょう。
多くの大学では
- 入学金免除
- 授業料免除
のどちらのシステムもあるので、大学の奨学金や授業料の係、サポートセンターのページを見てみましょう。
基本的には内部の学生以外でも見られるように、大学のHPからアクセスできるはずです。
入学金にしても、授業料にしても
- 成績優秀な学生向け
- 経済的な困難を抱える学生向け
の条件を満たすかどうかで、免除の審査が行われます。
成績優秀者向けは私立大学の方が制度としては、整っていますが、毎年必ず成績優秀者にならないと授業料免除システムを受け続けることはできなくなるので、入学後も勉強はかなり頑張らないといけません。
※免除システムがあろうがなかろうが頑張った方がいいのは間違い無いですが。
また、経済的な困難がある場合にも授業料が半額になったり、全額免除になったりすることがあるので、必ず確認してみましょう。
- 保護者の年収
- 一人暮らしor実家暮らし
- 兄弟ありorなし
- 兄弟の年齢
- 病気や障害の有無
など諸々の事情を大学側に提出して、審査されるのが一般的です。
各種奨学金、教育ローン
次に奨学金についてです。
奨学金は
- 給付型
- 貸与型
の2種類あって、給付型は返す必要のない給料型の奨学金、貸与型は返す必要のある借金型の奨学金です。
給付型については、大学が出していたり、大学にスポンサーがついていて企業が出していたりすることが多いです。
大学が出すものは授業料免除として、扱うことも多いので、授業料免除がある代わりに給付型の奨学金がない学校もあるでしょう。
スポンサー企業が奨学金を出している場合は、成績や家計事情によって企業によって審査されます。
時々、スポンサー企業の主催する親睦会などに参加義務のあるものもあるので、そちらも確認しておいた方がいいでしょう。
給付の額や形式は企業によってかなり違って、「年額30万円」のようなものもあれば、「月額12万円」のようなものもあります。
貸与型の奨学金は「日本学生支援機構」という団体の奨学金がもっとも有名で、かなり多くの学生が利用しています。
日本学生支援機構の奨学金に関しては、給付型と貸与型のものがありますが、ほとんどの方は貸与型しか使えないので、ここでは貸与型のものだけ簡単に説明します。
※2020年4月からやや給付型も使いやすくなりましたので、ご確認を。
>>https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/index.html
学生支援機構の貸与型の奨学金には、貸与型の中に
- 無利子型
- 有利子型
の2種類あります。
そのままの意味で、無利子の方は、借りた分のお金を丸々返還すればそれでOKなタイプ、有利子の方は借りた分にいくらか利子をつけて返還するタイプの奨学金です。
無利子の方の審査に通るのは、簡単ではないので、有利子のものを借りている人がほとんどでしょう。
利率の方式はいくらかありますが、最大でも年利率が1%程度なので、正直、かなり安い利子で借りられる奨学金です。
これ以上に安い利率の借金はほぼできないので、お金を借りるなら学生支援機構に借りるのがいいでしょう。
年間5%以上の成長をしている企業や国はかなり多いので、そういった企業の株や、通貨に変えれば、実質的には無利子同然で借りれます。
こういった金融知識も返し始める前に勉強しておけば、有利子型でも学生支援機構の奨学金は危険な借金ではありません。
基本的には、月額固定で5万円や、8万円などを借りる形になります。
4、5月分は5月に一括で振り込まれるので、入学金には使えないことも多いことには注意しておきましょう。
入学金などに関しては、教育ローンを借りる選択肢もあります。
国の教育ローンであれば、比較的金利も低く年利率1.7%で借りられます。
>>https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/ippan.html
学生支援機構と比べるとやはり利率が高く感じてしまうので、少し注意が必要です。
ちなみに、消費者金融などで借りる時は15%くらいの利率になっていることも多いので、そういった手段は最後の最後まで使わないようにしましょう。
アルバイト
最後にアルバイトについても少しだけ触れておきます。
学生のアルバイトの状況はこちらの表から見ることができます。令和2年の情報です。
こちらによると年間の学生のアルバイト収入の平均は以下の通り。
- 実家暮らし 407,200円
- 学生寮暮らし 180,500円
- 一人暮らし 333,300円
正直、ゼロ円の人も入っているので、バイトをしている人はもっと稼いでいる印象です。
マイナビの調べによると、学生のうちアルバイトをしている割合は60~70%程なので、
>>https://www.mynavi.jp/news/2021/04/post_30724.html
バイトをしている人は上の値の1.5倍くらいは稼いでいる可能性があると思っておくといいでしょう。
まとめ
今回は受験費用から始まって、卒業までにかかる費用を一覧でまとめてみました。
参考になっていれば幸いです。
こちらに、一覧をメモしやすいようにシートにまとめましたので、志望校や、滑り止め校などのパターンに合わせていくつか印刷して書いてみてください。
まずは全体を把握するために一覧を調べて、計算して見ることをおすすめします。
それではまた、所長でした!
少しでも安く済ませるために節約できることをこちら↓にまとめていますので、ぜひ参考にしてください!
>>大学入学準備・一人暮らし準備の節約術!10万円以上の節約も夢ではない!?
>>一人暮らし大学生のための生活費を月3万円安くするコスパの良い節約術