ども、ぽこラボ所長です!
今回は浪人の割合や、伸びる人のタイプを塾講師視点で解説していきます。
この記事の内容
- 浪人の割合は?伸びる割合は?
- 伸びるタイプ、伸びないタイプの特徴
- 自信がなくなったときの対処法
目次
- 現役と浪人の割合は?伸びる割合は?
- 伸びる人の特徴と伸びない人の特徴【塾講師の実体験に基づく】
- 【伸びる人の特徴1】誰に何と言われても浪人して志望校に受かる自信がある
- 【伸びる人の特徴2】高3の3月から毎日10時間勉強できている
- 【伸びる人の特徴3】浪人の3月〜4月の段階で志望校に受かるために必要な勉強内容を自分で調べて把握している
- 【伸びる人の特徴4】これまでに課題の提出をサボったことがない
- 【伸びる人の特徴5】1年以上の単位で何かを継続して結果を残したことがある
- 【伸びない人の特徴1】志望校が定まりきっていない
- 【伸びない人の特徴2】浪人の4月になってから勉強を始める
- 【伸びない人の特徴3】浪人の3月〜4月の段階で志望校に受かるために必要な勉強内容が分かっていない、調べていない
- 【伸びない人の特徴4】課題の提出をよくサボっていた、赤点を取ったことがある
- 【伸びない人の特徴5】結果を残すために1年以上努力したことがない
- 浪人で成功する自信がなくなったら?対処法を教えます
- まとめ
現役と浪人の割合は?伸びる割合は?
受験業界では、浪人して成績が伸びるのは2割、成績維持は6割、落ちるのは2割と言われています。
さらに第1志望校合格は全体の1割程度と言われています。
そのため、学校の先生や、親から「浪人しても伸びる人は少ないから」という理由で浪人を反対されている人もいるはず。
実際のところ、本当に2割程度しか伸びる人がいないのか、というデータ的なものは見つけることはできません。
※予備校に行っても2割しか伸びません、みたいなネガティブキャンペーンは普通予備校がするはずがありません。
浪人のデータとして、チェックできる数字を探してみると、「大学合格者のうち現役と浪人の割合」に関しては文科省のデータからある程度正しく把握することができます。
文科省のデータは>>こちら。
このデータによると、令和元年度の大学入学者のうち20%強が19歳以上ということが分かります。
社会人や特殊な事情で19歳以上で入学した人を考えてもやはり浪人して大学に進学するのは全体の20%前後ということが予想できます。
もちろん、この全員が全て志望校に合格したわけではありません。滑り止めに進学した浪人生もかなり多いことは注意しなければなりません。
一方で、浪人して大学に進学する人も2割くらいはいるという事実は知っておいてもいいかもしれませんね。
浪人して進学するのは全体の2割ほど、そしてその中で伸びるのは2割ほど(と言われている)ということを確認できたので、ここからは浪人して伸びる人と、伸びない人の特徴を塾講師の目線でまとめていきます。
伸びる人の特徴と伸びない人の特徴【塾講師の実体験に基づく】
10年以上、浪人生も指導してきた塾講師の体験に基づいて伸びる人と伸びない人の特徴をまとめてみました。
その一覧がこちらです。
伸びる人
- 誰に何と言われても浪人して志望校に受かる自信がある
- 高3の3月から毎日10時間勉強できている
- 浪人の3月〜4月の段階で志望校に受かるために必要な勉強内容を自分で調べて把握している
- これまでに課題の提出をサボったことがない
- 1年以上の単位で何かを継続して結果を残したことがある
伸びない人
- 志望校が定まりきっていない
- 浪人の4月になってから勉強を始める
- 浪人の3月〜4月の段階で志望校に受かるために必要な勉強内容が分かっていない、調べていない
- 課題の提出をよくサボっていた、赤点を取ったことがある
- 結果を残すために1年以上努力したことがない
1つずつ解説していきます。
【伸びる人の特徴1】誰に何と言われても浪人して志望校に受かる自信がある
まずは「自信」が1番大事です。
模試で成績が良かろうが悪かろうが、浪人して必死に勉強したら受かるという自信があれば、大抵の大学には合格できます。
自信があれば、少々成績が悪かろうが落ち込むこともないですし、勉強方法や勉強内容を「ポジティブに」改善できます。
悪い成績は伸ばすところ、改善すべき部分があるということですから、ポジティブに捉えるのは全くわるいことではありません。
浪人して志望校に受かるかどうかは勉強を継続できるかどうかでほぼ決まります。
自信がないために、余計な悩みで勉強が頻繁に止まる浪人生がものすごく多いので、そのせいで勉強時間が短くなって伸びない人が多いわけです。
【伸びる人の特徴2】高3の3月から毎日10時間勉強できている
現役生としての受験を終え、落ちた後すぐに勉強を始める人と、4月から始める人の差はものすごく大きいです。
具体的には、3月だけでも10時間×31日で310時間もの差になりますよね。
310時間もあれば、チャートくらい分厚いものでも1周終わりますし、速い人なら2周〜3周終わる時間です。
物理的な時間も大きいですが、もっと内面的なところで言うと、3月から始められるくらいスパッと気持ちの整理が出来ていることが大事です。
これができない人は要所要所で判断が遅れて勉強時間のロスをすることが多い傾向にあります。
どの参考書をやるのがいいのかな?と何時間も頭を悩ませたり、毎日の時間割を組むのに何時間も頭を悩ませたり、、、といった具合に判断が遅いせいで勉強時間が減っていきます。
【伸びる人の特徴3】浪人の3月〜4月の段階で志望校に受かるために必要な勉強内容を自分で調べて把握している
早い段階で必要量を調べて逆算できていれば失敗の確率がグッと下がります。
言われてみれば当たり前のことですよね。
ゴールや道順が分からず進んでいるよりも、分かっている方が有利に決まっています。
この言われてみれば当たり前のことを当たり前と思って出来ているかどうかが大事です。
また3月の段階でこれができている人は、現役生のときの勉強の反省もできているはず。
反省できるメンタルも重要で、「志望校に落ちた」という事実に向き合って反省できるメンタルを持っている人は強いです。
さらに、調べる癖がついているということも浪人には重要です。
受験生を指導していると、ほとんどの人は調べる癖がないということに気づきます。
辞書で調べる、資料集で調べる、文法書で調べる、などなど勉強方法としても重要ですが、日常生活レベルで調べる癖がついていないと、勉強でも大きく苦労することになります。
【伸びる人の特徴4】これまでに課題の提出をサボったことがない
合理的な理由もなく課題の提出をサボるのはOKですが、(無駄の極みみたいな宿題を出す先生も一定数いるので、、、)
とはいえ、課題の提出が大事というのは当たり前です。
やれば誰だってできますからね。
「当たり前のレベルを自分の理屈で引き下げていないこと」が大事なんです。
進め方としては、計画的に課題を進めるのでも、ギリギリになって無理をするのでも構わないのですが、
「課題は出すものだ」
という常識を失っていない人の方が浪人には圧倒的に有利です。
先生というプレッシャーがある状態で課題が進まない人が、自分で自分にプレッシャーを与えながら勉強を続けるのは簡単ではありません。
【伸びる人の特徴5】1年以上の単位で何かを継続して結果を残したことがある
部活でも、習い事でも構わないので、1年以上のスパンで練習を繰り返し、何かしら成功した経験がある人は浪人も有利です。
今までの成功の感覚から、「これくらいやれば、これくらいの成果が出る」というのが分かるからです。
特に、5年以上1つのことに時間を使って、全国レベルで結果を出しているのであれば、それがありありとイメージできるはず。
もし自分がそういった経験がなくても、近くにそういう風に努力をしてきた友人がいれば、イメージはしやすいかもしれませんね。
長いスパンでの挑戦の経験がない人は短期間で成果を求めてしまって、思ったよりも成長しない自分に嫌気がさしてしまいがちです。
ここまでは伸びる人の特徴だったので、次に伸びない人の特徴を解説していきます。
【伸びない人の特徴1】志望校が定まりきっていない
志望校が定まりきっていないと、なかなか本気モードのスイッチが入らないもの。
悩む時間が増えて、結果として勉強時間が減りがちです。
特に模試の判定には、一喜一憂してメンタルがもたないということが良く起こります。
これだけ勉強してこの成績しか出ないんだったら、志望校を変えた方がいいのかな?
と悩んでいるうちに他の受験生は勉強していますから、勉強時間にはだいぶ差がついてしまいます。
また、必要な勉強量も志望校が決まらないと調べようがないですよね。
東大に受かるために必要な勉強量や勉強内容は、3科目受験できる私立大学とは全く違います。
また同じレベルでも東大と京大では勉強すべき内容も変わってきますから、そういったことを調べられず、遠回りをしてしまう可能性が高まります。
【伸びない人の特徴2】浪人の4月になってから勉強を始める
浪人生になって、4月から勉強を始める人は1ヶ月の重要性を理解できていません。
12ヶ月のうちの1ヶ月ということは8%ほどです。
3月の1か月間を休むのは、4月以降の1日が22時間になっているのと同じインパクトがあると言った方がわかりやすいですかね?
3月から始めている人は1日24時間、4月からの人は1日22時間だと思って行動しないと同じ勉強量にはなりません。
また1ヶ月もサボるとせっかく覚えたことも忘れますし、もっとヤバいのは勉強習慣を失う可能性があることです。
勉強習慣を失うと8%の差どころではおさまらなくなります。
最低でも3月から毎日10時間勉強したいところです。
【伸びない人の特徴3】浪人の3月〜4月の段階で志望校に受かるために必要な勉強内容が分かっていない、調べていない
早い段階で、自分に必要な勉強内容を調べられていないと無駄な勉強をしたり、必要な勉強が全然足りていなかったり、ということになりやすいものです。
よほど才能がないと勝てない勝負をしている状況ですよね。
そもそも分からないものがあったときに、疑問を持つ能力や調べる能力がない可能性もあります。
本当にこのままで受かるのか?という疑問を持つ能力がないか、疑問を持ったうえで調べる能力がないか、どちらかの能力は足りていないということです。
これは各科目の勉強でも大事な能力です。これがないと成長は非常にゆっくりになります。
【伸びない人の特徴4】課題の提出をよくサボっていた、赤点を取ったことがある
課題の提出は、やれば誰でもできることですので、それが出来ていなかった人は「手を抜く癖」がついている可能性があります。
無意識で「ヤマを張る」勉強の仕方をしているかもしれません。
特に、テストで「大事そうな所」を選んで勉強していた人は要注意です。
テストは基本的に「全て」解いて「全て」覚えて挑むもので、全員が満点を目指して勉強すべきものです。
ヤマを張って勉強していた人の中には赤点を取った経験がある人も多いので、同じく赤点経験者も注意が必要です。
みんなこんなには勉強していないから自分も大丈夫
と自分本位で最低限のラインを引き下げたことはありませんか?思い出してみてください。
【伸びない人の特徴5】結果を残すために1年以上努力したことがない
1年以上何かを目指して努力をした経験がこれまでにない場合は、
「こんなに勉強したのに、全然成績が伸びない」
という感覚に陥りがち。
結果として、模試の度にモチベーションが下がってしまって勉強量が減る人が大勢います。
塾講師から見れば、「そりゃそれくらいしか勉強していないんだから、成績もそれくらいしか上がらないよね」という感覚なのですが、受験生とは感覚の差があることだらけです。
浪人で成功する自信がなくなったら?対処法を教えます
浪人して伸びるタイプに当てはまらなかったからと言って諦める必要はありません。
諦めた時点で浪人は失敗するので、やるからにはやり切って、人生を変えましょう。
浪人が始めての大きな成功体験につながる受験生も多いので。
自信がなくなったときには、問題点を1つずつ解決していくのがいいでしょう。
特に以下の4点には常に気を配ってもらいたいと思います。
- 志望校を決定する&調べものをする
- 不安を紙に書き出す
- 成長した点を紙に書き出す
- データ(数字)を集める
志望校を決定する&調べものをする
志望校に関しては、滑り止めまでしっかり決めておくと迷いが断ち切れるでしょう。
浪人生なら、試験日当日に40度以上の熱が出ても受かる大学まで滑り止めは準備しておきましょう。
そこまで決めておけば、模試の成績が多少悪くても、勉強は続けやすいはずです。
そして、調べるべきものは調べるようにしましょう。
具体的には、志望校に受かるための勉強内容と、勉強方法です。
勉強内容の調べ方はこちらを参考にしてください。
>>【大学受験独学】あなたに必要な学習量は?調べる手順を解説します
勉強方法はこちらに詳しく書いています。
>>【完全無料公開】受験勉強の勉強法【2021年版】独学用
こちらを一通り読んで行動に反映させればそれで十分です。
不安を紙に書き出す
浪人をしていると、たびたび不安になることがありますが、それを頭の中に残しておくと常に脳のメモリを奪われて勉強の効率がどんどん下がっていきます。
不安があれば、紙に書き出して脳の整理をしましょう。
脳科学的にもこの方法が有効なのは分かっています。
また紙に書き出せば、自分でコントロールできるところで悩んでいるのか、コントロールできないところで悩んでいるのかの可視化もできます。
コントロールできない部分で悩むことが減るはずです。
成長した点を紙に書き出す
成長した点を紙に書き出す癖もつけておくといいでしょう。
何かを習得して、出来るようになるペースは人によって違いますし、勉強に慣れていない人の方がすぐに成績を求めがちです。
浪人生指導をしていると、成長を実感できていない受験生が非常に多いので、まずは自信を保つべく成長ポイントを意識できるようになりましょう。
成長を感じられるのは模試のタイミングだけではありません。
模試はすぐには成果が出ないかもしれませんが、参考書のページだったら確実に進んでいたりしますし、勉強時間も着実に伸びていたりします。
自分を卑下する前に先週と比べてどこが成長したかを考える癖をつけていくと良いでしょう。
データ(数字)を集める
何かを判断するときは常にデータを元に判断できるようになるのが大事です。
データや数字と言われたときに、模試の成績や過去問演習の点数だけをイメージしていてはダメ。
例えば
- 勉強時間、睡眠時間
- 参考書の1時間あたりに進むスピード
- 1周目の正答率、2周目の正答率
などなど、いくらでも勉強に関係ありそうなデータはありますよね。
その他なんでも気になったものがあったら数字を残しておいて、困ったときにデータを元に判断できるようにしておきましょう。
まとめ
実際に浪人して大学に進学する人は全体の2割くらいです。
浪人の中でも伸びる人は2割くらいと言われていますが、そういった人の特徴は次の通りです。
- 誰に何と言われても浪人して志望校に受かる自信がある
- 高3の3月から毎日10時間勉強できている
- 浪人の3月〜4月の段階で志望校に受かるために必要な勉強内容を自分で調べて把握している
- これまでに課題の提出をサボったことがない
- 1年以上の単位で何かを継続して結果を残したことがある
伸びるタイプに当てはまらなくても、そこで諦めたら終わりです。
やるからにはやり切って人生を変えてやりましょう
自信がなくなったときのアドバイスは以下の通りです。
- 志望校を決定する&調べものをする
- 不安を紙に書き出す
- 成長した点を紙に書き出す
- データ(数字)を集める
参考になりましたでしょうか?
それではまた、所長でした!
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