ども、ぽこラボ所長です!
今回は東大に受かりたい理系の人向けの記事。
という風に思っている人にぜひ読んでもらいたい内容です。
この記事を読めば、東大に受かるためにこなすべき化学の参考書が全て理解できます。
この記事の内容は次の通り。
- 化学で何点取れば受かるのか
- 東大に受かるための化学参考書
- 化学問題集の使い方・勉強法
- その他の代替ルートは?
読み終える頃には、自分の目標に合った参考書を選べるようになっているはずです!
それでは1つずつ見ていきましょう!
目次
化学で何点取れば東大に受かるか?作戦事例
東大の化学は大問が3問で、それぞれの大問が多くの場合2問ずつの「中問×6問」の構成になっています。
大問1問あたり20点の60点満点の記述式問題です。
※大問1問あたり20点は「そう想定されている」だけで、実際の大問ごとの配点は公表されていません。
化学以外のもう1科目と同じ試験時間内に実施され、理科2科目で120分の試験時間となっています。
標準的には、
- 理1・理2志望:40点
- 理3志望:45点
あたりを目標にしたいところです。
いずれの場合も「中問4つを完答して、残りでどれだけ稼げるか」みたいなイメージで解くことになるでしょう。
あなた自身の得意不得意に合わせて、目標得点を戦略的に調整することは可能です。
化学の場合は、上述の目安±10点くらいまでなら調整しても大丈夫でしょう。
- 理1・理2志望:30点~50点
- 理3志望:35点~60点
他の科目も含めた科目別の目標点数はこちらにまとめているので、参考にしてください!
この目標となる得点を踏まえて、どのレベルの問題集までこなすかを決めていきます。
東大に受かるためのおすすめ化学参考書
ここからはおすすめの参考書を紹介していきます。
現状、塾講師として1番おすすめできる参考書ルートはこちらです。
それぞれ補足していきますね。
基本の理解はスタディサプリ or 学校の授業で
まずは全単元の基本を理解していく必要があります。
基本の理解は学校の授業だけでもある程度できる人は多いですね。
自分の高校の偏差値を調べて、偏差値が65より上なら学校の授業だけで十分です。
また偏差値65以上でも授業のペースが遅いと問題になります。
東大に順調に受かりたいのであれば、できれば高2のうちに高分子の単元まで一通り習い終わった状態を目指したいところ。
いずれの場合も「スタディサプリ」の映像授業で先取りの予習をしましょう。
かなり分かりやすいので、独学で先取りを進めることは可能です。
講義がいくつかレベルが分かれているのですが、とりあえず「トップ&ハイレベル」ができていれば大丈夫。
難しいようだったらスタンダードと両方視聴するようにするといいでしょう。
標準的な問題演習はセミナーで
基本的な内容を授業で理解したら、「セミナー」のような学校採用系のぶ厚い問題集で、標準的な問題を演習していきましょう。
セミナーは幅広く問題を掲載していて、解説もかなり手厚いので、誰にでもおすすめできます。
この他にも「リードα」や「ニューグローバル」などでももちろんOK。
もし学校でこういった問題集をもらっていないのであれば、「エクセル」なら別冊解答つきのものをオンラインで入手できます。
という人も時々いますが、そんな人ですら塾講師としてはセミナーがおすすめです。
暗記が必要な化学は物理と比べてもぶ厚い問題集の意義が高いのは事実です。
「セミナーはどうしてもしんどい」という人は他のルートもあるので、この記事の後半で解説します。
ちなみにセミナーの総合問題までしっかりやれば、あとは過去問演習でもギリギリ30点あたりは狙える人が多いはずです。
化学が得意なら、これだけでも40点くらいまで取れる人もいます。
ただし、東大に入ってからのことを考えると40点以上は取れるようになっておいた方がいいので、ほとんどの人はもう1段階レベルアップした問題集に取り組んで欲しい所です!
発展的な問題演習は重要問題集で
40点~45点くらいで安定させたい人は「重要問題集」もこなしましょう。
セミナーの1番難しい問題からちょっと上くらいのレベルがまとめて掲載されています。
けっこう難しくて1問1問時間はかかりますが、やっておいた方がいいでしょう。
他の問題集もありますが、それは後で解説しますね。
重要問題集までしっかりやり切って、あとは過去問演習をして本番を迎えるというのが、1番標準的な東大合格者の演習量でしょう。
過去問は全員10年分+頻出単元を押さえよう
過去問は全員10年分は完璧に解ける状態を目指しましょう。
赤本1冊だけだと足りないので、物理に限らず全科目とも東大の「25カ年シリーズ」を持っておくのをおすすめします。
ちなみに10年分以上過去問をこなす予定がない場合は、25カ年シリーズよりも鉄緑会の10年分の過去問「鉄緑会東大化学問題集 資料・問題篇/解答篇」がおすすめですが、値が張るのでどちらでも大丈夫です。
みたいな演習の進め方は絶対にやめてください。
過去問の勉強の仕方はこちらにまとめています。
余力があれば、必ず出題される「有機(高分子も含む)」だけは、10年分にこだわらずできる限りたくさん解いておいてもらいたいですね。
ここまでできれば、かなり高い確率で40点以上取れるようになります。
45点以上を安定して出したい人は化学の新演習
45点以上を安定して出したい人は、「化学の新演習」と「25カ年」を完璧に解ける状態を作るといいでしょう。
化学の新演習は重要問題集と同レベル帯~難しめの問題まで掲載されている問題集です。
3段階のレベル分けがされていて、レベル3の問題が受験最難関レベルの問題になっています。
また25カ年は全て解ける状態にした方がいいでしょう。
正直さかのぼればさかのぼるほど、問題は易しくなるので(セミナーの発展問題で出くわすレベルになるので)、難しい問題に慣れたいなら河合と駿台の模試問題集も確実に全て解ける状態にするのがおすすめです。
ここに書いたことを全てこなすのはかなり大変ですが、ここまでできれば化学が多少苦手でも45点以上で安定させることも十分可能です。
50点以上を狙いたい人は
化学単品での50点以上はそれほど難しくないのですが、理科合わせて100点以上を安定して狙うことは正直おすすめしません。
「とにかく高得点を狙いたい!」という人は、まずは上述した内容を全てクリアしましょう。
正直、化学の新演習以上のレベルの問題集はほぼありませんし、やっても大して得点は上がりません。
最後はスピード勝負なので、問題集や過去問をくり返し解いて、「多少めんどくさい」程度の問題であれば見た瞬間に手が動き始めるようになるのが1番です。
化学問題集の使い方・勉強法の基本形
化学の問題集はどれも基本的に同じ勉強法で勉強すれば大丈夫です。
具体的な進め方と、周回の手順について簡単に説明しておきます。
具体的な勉強手順
まずは具体的な勉強手順ですね。
次のように進めましょう。
- 時間を計って解く
- 解説を隅々まで読む
- 間違えたらその場で解きなおす
- 資料集や新研究に目を通す
- 印をつける
まずは時間を計って解きましょう。
セミナーなどの簡単な問題は5分~10分程度で、重要問題集以上の少し難しい問題は10分~15分程度で進めたいところです。
ただし、手が止まったら考えすぎず解説をすぐに読みましょう。
解説を読むときは、欄外に書いてあるような内容も必ず読むようにしてください。
間違えた問題は、その場で計算まで含めて手を動かして解きなおしておきましょう。
解説が理解できていたら数分で解きなおすことができるはずです。
また細かい暗記ができていないなと思ったときは、その場で「資料集」の関連事項に目を通しておきましょう。
教科書や資料集では解説が見当たらないような難問についても、「化学の新研究」であれば、解説が掲載されていることがあるので、辞書の役割として持っておくといいですね。
最後に印をつけて2周目以降に備えます。
◎自力で解けた
○凡ミスした
△解説を読んで理解した
×解説を読んでも分からなかった
解説を読んでも分からなかった問題はパスしても大丈夫です。
周回しているうちに理解できる瞬間が訪れます。
周回の手順
周回のポイントは2つあります。
- 1周が辛かったら1周の分量を減らす
- 2周目以降は間違えた問題のみに絞る
まず1周すら辛いセミナーのような問題集は1周あたりの分量を減らしましょう。
- 1周目は基本例題、問題のみ
- 2周目は1周目で間違えた問題、発展例題、問題
- 3周目は2周目で間違えた問題…
のように周回あたりの問題数を絞って進めると周回が速くなってモチベーションを維持しやすくなります。
また、2周目以降は間違えた問題だけに絞って進めるように。
間違えた問題だけに絞って、周回速度を上げて勉強するから頭に定着しやすくなるのは忘れてはいけません。
代わりの参考書ルートは?
おすすめの参考書ルートを解説してきましたが、参考書はここで紹介したものでなければいけないというわけではありません。
自分がやりたいと思えるものを選んでやり切ることを優先したいですね。
セミナーの代わりになるものは?
セミナーが辛い人は結構多いので、代わりになるものを求める人は多いはず。
セミナーの代わりとしては、2パターンほど典型的なパターンがあります。
となります。
「入門問題精講」+「基礎問題精講」はセミナーの基本問題~発展問題くらいのレベルが収録されていて解説が手厚い参考書です。
ただし量の面ではセミナーには2冊合わせても全然及ばないので、個人的にはセミナーの方がおすすめです。
特に発展問題レベルの問題数が少なくなります。
「化学の新標準演習」もセミナーの基本問題~発展問題くらいのレベルが収録されています。
こちらはセミナーよりも解説を詳しくして、問題数を減らしたような問題集と思うといいですね。
セミナーが嫌な人は新標準演習を個人的にはおすすめします。
重要問題集の代わりになるものは?
重要問題集の代わりになるものでおすすめできるものはありません。
一人勝ち状態なので、重問が嫌いでも重問をやることをおすすめします。
化学の新演習の代わりになるものは?
新演習の代わりとしては、「新理系の化学問題100選」あたりが候補として挙がるかと思います。
こちらを新演習の代わりとして活用するのは割とアリだと思います。
ただし新演習と比べると問題数が少ないため、網羅性に欠けるのはしょうがない部分ですね。
難問に慣れることは十分できる参考書になっています。
その他の参考書は?
この他にもかなりハイレベルな受験用の参考書としては「新理系の化学」あたりはよく挙げられます。
半分くらい大学レベルの内容を読み物的に解説した参考書になっています。
こちらは東大を目指す人でもそれほどおすすめはできません。
大学受験では、「化学の本質」みたいなものを追い求めるよりも、過去問演習を徹底的にこなした方が確実に得点は上がります。
またこのレベルの参考書に取り組むよりも、他の科目も含めてバランスよくレベルアップする方が最終的な総合得点は高くなるでしょう。
まとめ
今回は東大を目指す理系の人向けに、おすすめの教材を紹介しました。
改めてまとめると次のようになります!
化学は暗記も必要な分、ある程度「量をこなすこと」も重要です。
またここ最近は文章の長い問題を解く重要性が高くなっています。
なかなか文章の長い問題には出会えないので、過去問や模試問題集での演習の価値は高まっていることを意識して演習に取り組んでください!
それではまた、所長でした!