物理の勉強

東大の物理の対策を東大出身塾講師が本気で解説【参考書のペースなど】

ども、所長です!

この記事では以下のような内容を本気でまとめています。

  • 40点(60点満点)を取るためには何をどういった順で勉強すればいいの?
  • 東大の物理の出題傾向は?
  • 微積物理って必要?

この記事の著者

この記事を書いている私は東大出身のベテラン塾講師です。

これまでに東工大や京大をはじめとする難関大合格者を指導する機会も多くありましたので、その経験をもとにこちらの記事を書いています。

特に私自身が浪人を経験し、東大の受験戦略には精通していますので、参考になるところだけでも吸収していただければと思います。

最近はYouTubeにも私の専門分野の物理の動画も上げていますので、興味があればぜひご覧ください。

東大の物理とは

東大の入試を簡単にまとめておくと次のようになっているということはこちらの記事をお読みになっている方でしたら、誰でも知っていることなので、サラッと復習しておきましょう。

  • 共通テストは900点を110点に圧縮(英語はR140L60で換算することを発表)
  • 二次試験は数学、英語が各120点、国語が80点、物理、化学が各60点の440点満点

理一と理二の合格最低点の推移がおよそ300点から330点ほど。理三が370から400くらい。

ほとんどの合格者がセンターで9割前後(100点分)程度を取っていて、共通テストでも同様になるであろうことを考えると、理一と理二の方は二次でおよそ半分、理三だと二次で7割くらいが必要になってきます。

少し安全マージンを考えて理一と理二なら250点(57%)、理三なら320点(72%)を狙って勉強する方が多いと思います。

物理の戦略

東大の入試は一つの科目が少々できなくとも他の科目である程度までは挽回可能です

よって多くの人にとって点数を取りやすい物理に関して言えば、40点を狙っている方と満点近くを狙っている方が大勢いらっしゃると思います。

東大に受かるような方でしたら、この2つのパターンだけ示しておけば、他の点数を狙っている方も参考にして自分なりに戦略を立てられると思いますので、そのつもりで続きを書いていきます。

  1. 40点(67%)を目指す場合(パターン1)
  2. 満点近くを目指す場合(パターン2)

物理で40点を目指す場合(パターン1)

理一と理二の多くの受験生と、理三の物理がそれほど得意ではない方はこれくらいの点数を狙っていることでしょう。

40点を狙う場合には次のような流れになります。

  1. セミナーなどを通して基本の問題を解けるようになる(高3春休みまで)
  2. 重要問題集などを通して応用の問題を解けるようになる(高3夏休み中まで)
  3. 過去問演習をする

「など」の部分を詳しく知りたいという方も多いと思いまので、詳しく説明していきます。

セミナーなどで基本問題

この基本部分に関しては、使う参考書は例として3つあげるとすると

  1. 「セミナー」や「エクセル」などの学校採用問題集
  2. 「物理のエッセンス」&「良問の風」の河合出版の問題集
  3. 「入門問題精講」&「基礎問題精講」の旺文社の問題集

どれを選んでやっていっても問題ありませんが、詳しくはこちら↓に書いていますので、そちらをご覧ください。

そして、重要なのはいつまでにできるようになっておけばいいの?という所です。

この基本問題を解けるようになる部分は東大志望の場合は高3の春休み中にはクリアしておきたい所です。

「いやいや、習い終わっていない部分も結構あるんだけど…」

っていう方もかなりの数いらっしゃるとは思いますが、一方で高2の間に高校物理の範囲を習い終える生徒さんもかなりの数いらっしゃいますから、そのトップ集団と勝負しなければならないことをちゃんと自覚しておきましょう。

特に東大受験生の中には現役生でも全科目27カ年解き終えている猛者も少数ながらいます

そういった方々からするとこの目安でも遅いくらいです。

もちろん最終的に帳尻が合えば問題ないわけですから、やり方としては2パターンあって、

  1. 学校を無視して、自分のペースで先々まで勉強を進める
  2. 学校で習った所は次のレベルまで先に進んでおく

です。1つ目を選ぶ場合は、映像授業などで勉強するか、塾や家庭教師などで個別の授業をお願いするかになると思います。

重要問題集などで応用問題

簡単のために敢えて応用問題という言い方をしていますが、ようは難しめの問題集にもチャレンジしておこうという話です。

これは王道としては2パターン学習ルートがあって、

  1. 「重要問題集」
  2. 「名問の森」

となります。

どちらを選んだとしても、

◎:自力で解けた
〇:凡ミス程度
△:解答を見て理解した
×:解答を見ても理解できなかった

という印を問題ごとに付けつつ進んで、全て◎にしたところで終了となります。

ここまでを高3の夏休み中には終えておきたい所です。

重問と名問の比較に関してはこちら↓に詳しくまとめています。

過去問演習

過去問演習については

「何年分やればいいんですか?」

という質問が一番多い気がします。もちろん人によって全く違うに決まっているのですが、そうは言っても一般的な目安くらい教えてくれてもってなると思います。

私が担当している生徒が40点を狙っているのであれば、10年分は過去問演習をさせます。

東大に関して言えば、割と目新しいタイプの問題を毎年頑張って作っていらっしゃるので、目新しい問題に弱いタイプの生徒さんならもっと解かせて練習させますし、割と強いタイプの生徒さんならもう少し過去問演習は控えめになることもあります。

東大に関しては27年分過去問を収録した赤本もあるわけですし、数をこなすのに困ることはないと思います。

 

夏休み中に5年分くらいチャレンジできていると後の勉強のスタンスが自分なりに作りやすいはずですから、挑戦してみてください。

ちなみに毎年夏には「東大模試」が開催されていて、ここまでに5年分くらいしっかり過去問に取り組めている生徒さんはかなり良い判定が出ることが多いです。

他の科目もこれは同様で、ここである程度結果を残して安心して勉強を続けたいというのであれば、高3の夏までに出来る限り頑張っていただきたい所です。

過去問演習のポイントはこちらになります。

  1. 時間を計って解く
  2. 時間無制限で解けるところが増えそうかペンの色を変えてチャレンジする
  3. 解説を全て読む(正解した問題も違う解き方がないかを意識する)
  4. 類題を問題集で解く

基本的にはこれを繰り返すことになります。

まず時間を計って解くのは絶対に守らなければならないルールです。

東大に関して言えば、物理と化学を時間内に両方チャレンジしないといけないですし、解ける問題が増えれば増えるほど時間が足りなくなるという新たな問題が発生します

短時間で正確に解けるようになるということも練習で身に付けばければいけない目標です。

次に時間無制限にしてみて、解ける範囲が増えそうかどうかの確認です。

「解くスピードが足りていないのか、時間がたりていないのか」の判断もできずに勉強を続けるのは賢い方法ではありません。

特に制限時間が厳しいわけですから、解ける問題なのに解けなかったのであれば、なぜもっと素早く解けなかったのかの分析も必要です

また東大に関しては記述の時間も考慮しなくてはなりません。「誰が読んでも揚げ足の取られない解答」を書いてください。

自信満々に記述を書いている割には点数出せないという方が一定数いらっしゃって、そういった方に関しては、「こうとも読めるよね?」という書き方をしていることが非常に多いです。

物理の先生を舐めないでください。大学受験レベルで言えば、数学の先生と大差ない程度には厳密性を持って解答を読んでいます。

解説全てを読むのも当たり前ですが、実は結構出来ていない人が多くて過去問をやっている意味が減っていたりします。

※物理よりも数学や英語や国語でこの傾向が強くて全然成長しない人がいるので注意が必要です。

そして最も重要なのは「類題を解くこと」です。

余裕で解けた問題以外は全て類題を探して解く必要があります。

もし、一つ前の手順で使った問題集の問題は全て覚えちゃって類題を解く意味がないという方に関しては、他の参考書を使ってもいいです。

こちらに関しては類題を解くため専用の問題集として、全部をきっちり解く必要はありません。

特に、「熱力学」「波動」「原子」の分野に関してだけはとにかく類題を解くことが重要です。

というのも出題回数が少ないために演習量不足になっている方が多いからです。

その他(共通テストとか微積物理とか)

他に質問が出そうなことを先につぶしておきましょう。

まず共通テストについてですが、センターと同様の扱いになると考えられるのでそれなりに重要です。合格に必要な点数の1/3くらいはこれで決まるということを考えると当たり前に大事です。

ですので12月に入ったら、勉強時間のほぼすべてを共通テスト対策に割り振ってください。

経験上、毎年、東大受験生が一番センターを軽んじます。

どの大学を受験する生徒さんよりも軽んじる人が多いのはなぜなんでしょうね?

受験することすらなく東大をあきらめる方は非常に多いです。

もしギリギリ合格圏内かもしれないと自分で判断されている場合、12月中に最も力を入れるのはセンターです。仮に浪人した場合、前年度の受験の経験があるのかないのかでは雲泥の差が生まれますので。

 

微積物理に関しては、40点が目標の方は完全に無視で構いません。

もしどうしても不安な方は私がYouTubeに上げているハイレベル高校物理の再生リストだけサッとご覧いただければと思います。

それで正直十分すぎるくらいだと思います。(満点を目指す人でもこれで十分すぎます。)

これでも不安な方はもっと不安な科目はないか自分自身に問いかけるようにしてください。

微積物理を勉強するくらいなら、手を抜いて勉強している国語の勉強を必死にしてください。その方が伸び幅も大きいです。

受験で受かってから微積物理に関しては勉強すれば問題ありません。

 

それからこの記事を見た時点で「ヤバイ、もう間に合わない」と思った方は後半の方にパターン2の方と合わせてコメントしているので最後までぜひ付き合ってください。

物理で60点を狙う場合(パターン2)

60点を狙う場合はおよそ次のような流れになります。

  1. セミナーなどを通して基本の問題を解けるようになる(高3春休みまで)
  2. 重要問題集などを通して応用の問題を解けるようになる(高3夏休み中まで)
  3. 過去問演習をする

40点のときと、流れは同じなのですが、使うべき参考書や、各項目の深度は少し違うのでそのあたりを詳しく解説します

セミナーなどで基本問題

この基本部分に関しては、使う参考書は例として3つあげるとすると

  1. 「セミナー」や「エクセル」などの学校採用問題集
  2. 「物理のエッセンス」&「良問の風」の河合出版の問題集
  3. 「入門問題精講」&「基礎問題精講」の旺文社の問題集

どれを選んでやっていっても問題ありませんが、詳しくはこちら↓に書いていますので、そちらをご覧ください。

そして、重要なのはいつまでにできるようになっておけばいいの?という所です。

この基本問題を解けるようになる部分は東大志望の場合は高3の春休み中にはクリアしておきたい所です。

「いやいや、習い終わっていない部分も結構あるんだけど…」

っていう方もかなりの数いらっしゃるとは思いますが、一方で高2の間に高校物理の範囲を習い終える生徒さんもかなりの数いらっしゃいますから、そのトップ集団と勝負しなければならないことをちゃんと自覚しておきましょう。

40点を目指す方は「どこかのタイミングで追いついて帳尻を合わせればいい」という感覚で良いと思いますが、満点を狙う場合は基本的には学校を無視してでも先々まで進めておくのがおすすめです。

塾を使ってもいいですし、家庭教師を使っても良いですし、スタディサプリなどの映像授業を使ってもいいです。

もちろん、参考書を買って勉強してもいいのですが、新単元を習うところに関しては人に教えてもらう方が速いし効率もいいので、その点には注意が必要です。

スタディサプリに関してはたかだか月2000円ほどですから、参考書で勉強するのと大きく変わるわけではありません。

重要問題集などで応用問題

応用問題というのは難しめの問題をある程度解いておきましょうという意味です。

学習パターンとしては60点の場合は次の2パターンかなと思います。

  1. 「重要問題集」or「名問の森」→「標準問題精講」
  2. 「難問題の系統とその解き方」

 

 

まず1つ目に関して言えば、重要問題集もしくは名問の森という標準的な問題集を使い、その後、標準問題精講で少ない問題数ながらも難しいものを頑張って解いていただければと思います。

最低でもここまで行ってから過去問へ接続したいところです。でないと少し演習不足になりえます。

このパターンが一番無難なやり方かなと思います。

 

もう1つのパターンとしては難問題の系統とその解き方という古き良き問題集を使う形です。

難しめの問題な上に網羅度が高いという問題集なので、こちらを使うのであれば、1種類の参考書で大丈夫です。ただ少し解説が簡潔なので、今どきの高校生浪人生には少ししんどいかもしれません。

どちらを選んだとしても、

◎:自力で解けた
〇:凡ミス程度
△:解答を見て理解した
×:解答を見ても理解できなかった

という印を問題ごとに付けつつ進んで、全て◎にしたところで終了となります。

ここまでを高3の夏休み中には終えておきたい所です。

出来れば、毎年夏に開催されている「大模試」系の前までにしっかり解けるようになっておくと、満点に必要な今後の学習量や質も見えてきやすいはずです。

各参考書の比較に関してはこちら↓に詳しくまとめています。

過去問演習

「過去問演習は何年分やればいいんですか?」

というのをよく聞きますが、具体的には最低でも27か年の赤本は全て、駿台や河合の東大模試の問題も使えば、もっと勉強できます。

※ちなみに昔の過去問は結構簡単だったりするので、簡単だと感じる方も多いので、そういった方は模試の問題集を多めに扱うことがおすすめです。

 

夏休み中にはスタートしないと正直間に合わないと思います。

夏休み中に5年分くらいチャレンジできていると後の勉強のスタンスが自分なりに作りやすいはずですから、挑戦してみてください。

ちなみに「東大模試」までに5年分くらいしっかり過去問に取り組めている生徒さんはかなり良い判定が出ることが多いです。

他の科目もこれは同様で、ここである程度結果を残して安心して勉強を続けたいというのであれば、高3の夏までに出来る限り頑張っていただきたい所です。

過去問演習のポイントはこちらになります。

  1. 時間を計って解く
  2. 時間無制限で解けるところが増えそうかペンの色を変えてチャレンジする
  3. 解説を全て読む(正解した問題も違う解き方がないかを意識する)
  4. 類題を問題集で解く

基本的にはこれを繰り返すことになります。

まず時間を計って解くのは絶対に守らなければならないルールです。

東大に関して言えば、物理と化学を時間内に両方チャレンジしないといけないですし、解ける問題が増えれば増えるほど時間が足りなくなるという新たな問題が発生します

短時間で正確に解けるようになるということも練習で身に付けばければいけない目標です。

次に時間無制限にしてみて、解ける範囲が増えそうかどうかの確認です。

「解くスピードが足りていないのか、時間がたりていないのか」の判断もできずに勉強を続けるのは賢い方法ではありません。

特に制限時間が厳しいわけですから、解ける問題なのに解けなかったのであれば、なぜもっと素早く解けなかったのかの分析も必要です

また東大に関しては記述の時間も考慮しなくてはなりません。「誰が読んでも揚げ足の取られない解答」を書いてください。

自信満々に記述を書いている割には点数出せないという方が一定数いらっしゃって、そういった方に関しては、「こうとも読めるよね?」という書き方をしていることが非常に多いです。

物理の先生を舐めないでください。大学受験レベルで言えば、数学の先生と大差ない程度には厳密性を持って解答を読んでいます。

解説全てを読むのも当たり前ですが、実は結構出来ていない人が多くて過去問をやっている意味が減っていたりします。

※物理よりも数学や英語や国語でこの傾向が強くて全然成長しない人がいるので注意が必要です。東大の場合は特に国語でこの傾向が顕著です。

そして最も重要なのは「類題を解くこと」です。

余裕で解けた問題以外は全て類題を探して解く必要があります。

もし、一つ前の手順で使った問題集の問題は全て覚えちゃって類題を解く意味がないという方に関しては、他の参考書を使ってもいいです。

こちらに関しては類題を解くため専用の問題集として、全部をきっちり解く必要はありません。

40点を狙う生徒さんと違う所は、熱、波動、原子分野に関しては他の大学の過去問もぜひチャレンジしておいた方が良いという所です。

特に目新しい問題を割と出してくれる、「京大」「東工大」「早稲田理工」の最近のものを解いておくのはおすすめです。

古い過去問に関しては、今では割とどこの大学でも出るような問題になっていて、問題集で似たような問題を解いている可能性が高く、目新しさに慣れる練習にはならないからです。

とはいえ、時間の関係でそこまで準備が万全に出来る方は一握りでしょうから、よほど余裕のある方以外は東大の過去問に集中で構いません。

その他(共通テストとか微積物理とか)

他に質問が出そうなことを先につぶしておきましょう。

まず共通テストについてですが、センターと同様の扱いになると考えられるのでそれなりに重要です。合格に必要な点数の1/3くらいはこれで決まるということを考えると当たり前に大事です。

ですので12月に入ったら、勉強時間のほぼすべてを共通テスト対策に割り振ってください。

経験上、毎年、東大受験生が一番センターを軽んじます。

どの大学を受験する生徒さんよりも軽んじる人が多いのはなぜなんでしょうね?

受験することすらなく東大をあきらめる方は非常に多いです。

もしギリギリ合格圏内かもしれないと自分で判断されている場合、12月中に最も力を入れるのはセンターです。仮に浪人した場合、前年度の受験の経験があるのかないのかでは雲泥の差が生まれますので。

 

微積物理に関しては、60点が目標の方は完全無視というのは少し厳しいかもしれません。

私の作った教材で申し訳ありませんが、たとえば、

こちらのハイレベル高校物理に出てくる微積物理くらいが理解できれば問題ないです。

いやいやYouTubeはさすがに信用できないという方に関してはこちらの2種類の本がありますが、正直、本を使って理解するほど時間がない方の方が多いのではないかと思います。

 

あくまでも微積物理は最後に余った時間で勉強するものですから、そのつもりでいてください。

基本的には受験が終わった3月から勉強を始めるのがおすすめです。

正直、ここを無視して、早い段階から微積物理に取り組んで失敗する浪人生が結構な数いますので、注意が必要です。

 

それからこの記事を見た時点で「ヤバイ、もう間に合わない」と思った方は記事の後半の方にコメントしているので最後までぜひ付き合ってください。

東大の物理の出題分野

次に出題分野について少し丁寧にまとめておきましょう。

5年分遡って簡単にまとめておきます。

2020
問題 出題分野
1.力学&原子 万有引力、面積速度一定、ボーアの量子条件
2.電磁気 導体棒の電磁誘導
3.熱力学 気体の状態変化

 

2019
問題 出題分野
1.力学 慣性力、単振動
2.電磁気 コンデンサ、交流、ブリッジ
3.波動 レンズ、屈折

 

2018
問題 出題分野
1.力学 二体問題、振り子
2.電磁気 コンデンサ、単振動
3.熱力学 水圧、気体の状態変化

 

2017
問題 出題分野
1.力学 摩擦、二体問題、単振動
2.電磁気 電磁誘導、振り子、交流
3.熱力学 ばね付きピストン、断熱変化、気体の状態変化

 

2016
問題 出題分野
1.力学 ゴム、二体問題、単振動
2.電磁気 RLC直列、磁場中荷電粒子
3.波動 水波、干渉、屈折、ドップラー効果

力学と電磁気は必ず出ます。

力学については二体問題が50%くらいの確率で出るので、解けるようになっておくのが必須です。↓こんなやつです。

電磁気は特定の分野が出やすいということはありません。どの範囲も基本的にはできるようになっておく必要があります。

しいて言うならコンデンサは割と出ますが、基本的には他の分野とセットですので、コンデンサが特別出るという感じはありません。

原子分野が2020に力学とセットで出ましたが、何年かに一回、大問の中の小問を分けて簡単なものをセットにして作っていることがあります。

こういったパターンの時には原子も出しやすいというのが、2020の入試で確認できました。

熱と波動の分野はおよそ半々くらいの確率で出ます。

特に波動分野はいろんな問題と組み合わせやすいですし、熱力学は微小量とセットで出しやすい分野ですから油断せずに対策する必要があります。

 

もうすでに、問題集を使った演習をある程度こなしている方の場合、上に挙げた出題分野の少ないヒントでどんな問題が出るか想像できるかどうかは習熟度の1つの目安になります。

たとえば、2017の熱力学を見ると、「ばね付きピストン、断熱変化、気体の状態変化」とありますが、これを見て「ばね付きピストンはpvグラフ、断熱変化はポアソンの式」という風に覚えていて、いくらか自分の解いた問題と紐づけられるかが重要です。

こういった感覚がある人ほど高得点につながりますので、過去問を解いた際には、図と問題の内容をセットで暗記していくといいですね。

記事を読んだ段階で間に合わないかもと思った方

この記事を読んだ段階でもう既に間に合わないかもと思った方もいらっしゃると思います。

例えば、部活を夏までやっていて、受験について意識したのがそれ以降とか。。。

私も実はそのタイプで浪人を経験しました。

手始めに考えるべきことは次のような内容です。

  • 本当に間に合わないのか?間に合わないと判断する基準は?
  • 勉強法で見直すべき所はないか?
  • 削るとしたら、どこを削るべき?

間に合わないかどうかの判断の基準

まず、間に合わないといっても「独学で間に合わない」のか「塾や家庭教師などの手を借りても間に合わない」のかで大きく異なってきます。

独学で間に合わないかどうか判断する基準は夏休み中に重要問題集レベルのものがあらかた解けるようになっているかどうかです。

特に東大の場合は国語の準備もそれなりにしないといけないので、他の大学よりもペースメイキングはシビアですし、戦略次第で結果がかなり変わってきます。

「あらかた」と言うと、少し曖昧ですが、7割くらいは自分で解ける状態(上述の◎)にしておきたいです。

これをクリアしていれば、受験勉強の後半期にやるべき過去問の数を少し削ってでも挑戦してもいいかなと思えます。

もちろん、習っていない分野が残っていて、そこ以外は終わっているならまだ間に合う可能性は十分あります。

逆に言うと、この条件をクリアできない場合は、独学では厳しいということを念頭において勉強する必要があります。

次に考えるべきなのは人を雇って間に合うかどうかですが、これは実際に教えてくれる人の判断が最優先されるべきです。

ですが、上述の条件をクリアできないと判明したのが、夏休み中だと、それなりにお金を払って各科目、効率的に対策しないと間に合わない可能性が高いです。

というか、それだけ気づくのが遅いタイプの人の典型的なパターンは気づいた時点で人を頼っても現役合格は厳しいというパターンです。

東大を目指している受験生がこの記事を見るのが少しでも早ければいいなと本気で思います。

というわけで、クリアできなさそうだなと思った段階ですぐに塾や家庭教師に相談をしに行ってください。

この記事をザっと読んでいただいて、その後、実際に自分が単位時間あたりにどれくらい勉強が進んでいるのか計れば、すぐに間に合うかどうか計算できるので、賢い受験生はそれくらいのことはしていると思って、すぐにタイムトライアルをしてみてください。

ちなみに、ここで挙げた条件をクリアしている受験生はかなり少ないと思います。

これは当たり前のことでして、最初は東大を第一志望にしていた受験生のほとんどが早々に脱落し、そして足切りに合い、受験をすると残った受験生もかなりの割合で不合格になるわけですから、ここで書かれていることが特殊なこととは思わないでください。

間に合わないと分かっていても挑戦したいという方は、浪人なり私立に通うなりの覚悟を決めて対策をしてください。

勉強法を見直して、削るべき所を削れば少しだけでも可能性を上げることはできるかもしれません。

勉強法で見直すべき所

勉強法で見直すべき所はここまでを真面目に読んでいただいた方ならいくつか発見があったかもしれません。

問題集や過去問の量とペースなんかを意識せずに勉強しているとまず間違いなく受験に失敗します

そしてそれだけでなく集中力や、類題の重要性、そして問題演習の重要性も意識して勉強すると大きく成果が変わってきます。

このあたりをかなり詳しく書いた記事がこちら↓です。

これを読むだけでもほとんどの受験生の成績が1割は変わると思っています。冗談ではなくそれくらい変わります。

それくらい私が実際に受験指導をするときに意識的に伝えていることが自宅学習の勉強法です。

 

この節では勉強量について最後に一言だけ申し上げておきます。

まず、「質の良い勉強法」というのも大事ですし、「遠回りしない」というルート選びも大事ですが、「勉強量」も単純に大事です。

経験上、浪人を経験する受験生のほとんどが勉強量が足りていません。

多少ルートを間違えようが、勉強の質が悪かろうが、毎日14時間、365日休まずに勉強できるのであれば、かなりの確率で志望校に合格します。

受験生として、最低でも(学校を含めて)12時間は毎日勉強できるようになっておいてください。

※もちろん先天的に厳しい方はいらっしゃると思いますので、そういった方は長期プランで受験を考えてください。

削るとしたらどこ?

色々見直してみたけど、どうしても間に合わないという方に向けて削るとしたら、どこを削るかという提案をしてみます。

大前提として、「勉強時間」「勉強法」を見直してから、さらに「お金」で解決できるかどうかも見直してから、の話になっていると思っておいてください。

  1. ◎は諦めて〇でもOKにする
  2. 原子分野と熱力学と波動の割合を減らす
  3. 他の科目とのバランスを見て一番点数の上がりやすい所に時間を使う

まずは上述の4種類の印のうち◎と〇の差程度は諦めるということです。

少なくとも〇であれば、凡ミスと自分が許せる範囲内ということですから、大きく解答から外れているわけではありません。

もちろん凡ミスが異様に多い生徒さんは一定の割合でいらっしゃるので、不安な点は残るわけですが、そもそも削らなければいけない状況を考えて、諦めることにしましょう。

また、「凡ミスという判断が人によって違う」ということも鋭く指摘される方がいらっしゃいますが、これも正直なところ、その判断が甘い時点で、かなり合格の可能性は低いわけですし、物理に関して言えば、「凡ミス」の定義にそれほど多様性はありませんので、気にしなくていいかなという所です。

 

他の大学の場合は次に提案するのが過去問演習の量を減らすことですが、東大は「目新しい問題が頻繁に出ること」「記述&制限時間のシステムに慣れる必要があること」から過去問にかける時間はそれほど大幅には減らせません。

減らすとするなら、もっと大幅に思い切って「原子」「波動」「熱力学」の分野の勉強時間を減らしましょう。

※もちろん受験が終わったら勉強してください。

かなり過激なやり方で、大学入学以降かなりしんどい思いをするので全くおすすめはしませんが、背に腹は代えられないということで、この選択肢もなしではありません。

力学と電磁気に集中すれば、60点満点中の2/3である40点満点のテストに早変わりしますが、一方で勉強時間も2/3くらいで済みます。

もちろん本当はこんな単純な計算ではなく、勉強の精度を上げないと必要な点数に届かないことも多いですから、かなりの賭けであることは間違いありません。

 

最後に「他の科目とのバランスを見直す」というのも大事です。

数学の点数が一桁台でも受かる受験生はそれなりにいるわけですが、それくらい数学が低い人なら数学を勉強するのが一番効率的に点数が上がります。

科目数が多く、合格最低点の得点割合がそれほど高くない東大だからこそそういった作戦が取れます。

自分の各科目ごとの好き嫌い、得意不得意あたりを考慮しつつ一番効率の良い受かり方を考えてみてください。

おわりに

かなり長くなりましたが、これだけ書けば少なくとも検索エンジンの上位に入っている記事の中では最も詳しいという自信はあります。

私は物理が専門ですから、物理についてまとめてみましたが、使う教材を変えれば、数学と化学に関してはほとんど同じ内容が当てはまると思います。

※実際に受験生の指導をするときにはほとんど同じようにペースメイキングします。

読んでくださった皆さんが受験で成功なさることを期待しています。

それではまた、所長でした!