ども、ぽこラボ所長です!
今回は現代文の記述力を伸ばすためにおすすめの参考書や、効果的な勉強法について解説していきます!
「マーク式の問題に苦手意識はないけど、記述式はどうも昔から苦手意識がある」
「現代文は、やってもやらなくてもあまり変わらないからほとんど勉強せずに入試に挑むつもり」
そんな人もしっかり勉強さえすれば、記述式の問題も自信を持って解答を作れるようになるので、この記事で紹介する参考書と勉強法を参考に実力アップしていきましょう!
東大や京大の難しい現代文でも、ちゃんと勉強すれば8割くらいまでなら安定して得点できる人がいるので、あきらめずに勉強してみてくださいね!
目次
現代文全体の勉強の流れ&事前にやっておくべきこと
記述式の練習に入る前に、現代文全体の勉強法を簡単に見ておきましょう。
というのも、塾で指導していると「記述が苦手なわけではなく、そもそも文章が読めていないだけ」といった生徒さんもそこそこ見かけるからですね。
現代文の記述の練習をする前にまずは現代文の文章の意味をしっかり理解できるようになることが重要です。
具体的な勉強の流れとしては
基本的な知識、読み方のインプット
↓
読解演習(マーク形式)
↓
読解演習(記述形式)
↓
過去問演習
と進むのが基本です。
まずは基本的な現代文の読み方や知識を、映像授業や講義系参考書でインプットしましょう。
その後、標準的なレベルの問題集を使ってマーク形式メインの学習を進めましょう。
ある程度、標準的なレベルの文章が正しく読めるようになった段階で、記述の練習に入っていき、最後に過去問演習へと進みます。
現代文の記述練習をするのにおすすめの参考書
現代文の記述練習用の参考書は基本的に1冊で十分です。
以下の特徴を意識しつつ自分に合ったものを選ぶといいでしょう。
- 易しいものから順にレベルアップしたい→「大学入試問題集 現代文をていねいに読み解く」
- 解説が易しいものが良い→「船口の最強の現代文記述トレーニング (大学受験Nシリーズ)」
- 採点基準などが分かりやすいものが良い→「記述編 現代文のトレーニング[改訂版] 」
- とにかく長い記述問題にも取り組みたい→「得点奪取現代文記述・論述対策 (河合塾シリーズ) 」
「大学入試問題集 現代文をていねいに読み解く」は比較的新しい参考書で、誰でもできる書き取りなどのめちゃくちゃ易しい問題から始めるので、徐々にレベルアップさせていきたい人にとってはベストな選択肢になるでしょう。
「船口の最強の現代文記述トレーニング (大学受験Nシリーズ)」は解説が易しい文体で書かれていて、読みやすい参考書です。
現代文の問題として硬い文章を読まされた後に、硬い解説だと苦しい人もいるはずですが、解説はかなり柔らかい文体なので、この本であれば、硬い文体が苦手な人でも取り組みやすいでしょう。
「記述編 現代文のトレーニング[改訂版] 」は割と昔からある問題集で多くの受験生が使ってきた定評のある参考書。
採点基準などがしっかりしているので、独学でもかなり使いやすい参考書と言えるでしょう。
「得点奪取現代文記述・論述対策 (河合塾シリーズ) 」は最も記述量の多い参考書です。
その分、1題1題に時間はかかりますが、やり終えた時には最も力がついているはずです。
こちらも河合塾の参考書らしく採点基準については分かりやすく書かれているので、独学でも取り組みやすいでしょう。
この他にも以下のような参考書が記述形式の練習をするのにもってこいの参考書になっています。
また参考書とは違いますが、Z会の現代文は東大合格者も大勢使っているサービスです。
いわゆる通信講座で、毎月送られてきた問題に解答して送り返すことで、プロが添削してくれます。
大学のレベルに応じたコースがあるので、1度確認してみてもいいでしょう。
近くに添削をお願いできる人がいない人におすすめです。
現代文の記述の効率的な勉強法
使用する教材が決まったら、それを正しく使っていく必要があります。
特に記述はてきとうに勉強をしていてもなかなか得点が上がらないので、丁寧に勉強しなければなりません。
詳しく見ていきましょう!
具体的な手順|どうやって勉強する?
まずは具体的な勉強の手順からです。
次の手順で解き進めてください。
- 時間を計りながら方眼ノートに解く
- 本文と見比べながら解説を隅から隅まで読み込む
- 模範解答と自分の解答の違いを整理しながら採点する
- 本文中の知らない言葉を辞書やWikiで調べて覚える
- 本文をザッと読み返す
- 解説を閉じて模範解答を再現する
- (添削してもらう)
それぞれ補足しますね!
時間を計りながら方眼ノートに解く
まずは時間を計りながら問題を解いていきます。
制限時間が書かれている場合にはそれに合わせましょう。
書いていない場合でも大問1つあたりに40分以上かけられることは入試本番でも少ないので、30分〜40分くらいでは終えるようにしたいですね。
参考書本体にも解答欄がついていることも多いですが、狭かったり、本の開き具合の関係で書きにくかったりすることも多いので、ノートに解いていくのがおすすめです。
ノートは方眼ノートを使うと、字数も数えやすいでしょう。
本文と見比べながら解説を隅から隅まで読み込む
解き終えたら、まずは本文を正しく理解できていたか、解説を読みながら確認していきます。
解説冒頭の出典や著者情報、要約なども飛ばさず読み、そのあとの細かい部分も絶対に読み飛ばさないようにしながら、本文と見比べていきます。
このパートが1番時間がかかるはずですが、1番手を抜いてはいけないパートでもあります。
ここで手を抜くと伸びないと思っておきましょう。
模範解答と自分の解答の違いを整理しながら採点する
しっかり本文を理解できたら、自分の解答と模範解答の比較もしやすくなっているはずです。
比較的自由度の高い記述では、解答に必要とされている「要素」が自然に入っているか、が重要になります。
要素のチェックをしていき、採点基準など書いてある場合はそれに沿って採点しましょう。
本文中の知らない言葉を辞書やWikiで調べて覚える
現代文の場合は、英語と違っていくつか知らない語句があっても文章自体は読めるはずですが、理解度は確実に下がります。
知らない言葉が出てきたときには基本的に辞書で調べるようにしてください。
固有名詞などは辞書よりも、Wikiなどで調べた方が分かりやすいことも多いので、そちらも活用してみてください。
いずれにせよ、知らない単語はどんどん吸収していき、できれば本番では知らない単語が1語もない状態で問題にあたりたいですね。
注釈に載っていたことも調べるようにしておくと、いつかその状態が訪れます。
本文をザッと読み返す
一通り復習し終えたら、改めて本文をザッと読み返してみましょう。
解いたときよりもずいぶん分かりやすくスラスラ読めるようになっているはずです。
「どんな話だった?」
と聞かれたときに、どう答えるべきか意識しながら読み返してみるといいでしょう。
塾で指導していても、この質問にスラスラ答えられるようになってくるとかなり得点が安定し始めます。
解説を閉じて模範解答を再現する
最後に解説を閉じて模範解答を再現してみます。
しっかり理解できていれば、5分もかからず全ての問題で模範解答を再現できるはずです。
もしも再現できなかった場合は、理解が不十分かもしれません。
次回以降、もっと丁寧に解説と本文を読み込むか、レベルが足りていない場合は、レベルの低い教材へ戻って勉強するのが無難です。
(添削してもらう)
可能であれば、早い段階から記述は添削を受けておいた方がいいでしょう。
「全然模範解答と違うな」と思っているものが意外と悪くない解答になっていることもありますし、「結構書けている」と思っているものが1点にもならないこともよくあります。
内容が大きく外れていなくても、「こう書いたら、こう解釈せざるを得ないよね?」というような「書き方」が悪いせいで全然ダメな解答になっている場合などもあり、
こういう状況になっている人はほとんど自分で直しているだけでは、記述問題に必要な力が伸びないことがあります。
学校の先生や塾の先生に添削をお願いするといいでしょう。
もし近くにお願いできる人がいなければ、上述のZ会などの添削サービスを利用したり、ココナラなどで単発で添削をお願いできる人を探してみたりするのもおすすめです。
>>Z会の通信教育の詳細を見る >>ココナラの詳細を見る周回の手順|何周する?
現代文の参考書はできるだけ新しい文章にガンガン取り組んだ方がいいので、周回はしなくても大丈夫です。
その代わり確実に上述した勉強法で進めて、1周で全ての文章を物にするようにしましょう。
やってはいけない勉強法
受験生がよくやりがちだけど、やってはいけない勉強法についても解説しますね!
- 分からない問題を空白にする
- 解説を読み飛ばす
分からない問題を空白にする
現代文は正直やってて全然分からない問題も出てくるはずですが、それでも何か埋める癖をつけておきましょう。
本番では何かしらは書くわけですから、練習のときからそのつもりで進めてください。
最悪、本文の「つぎはぎ」になっているだけでも構いません。
とにかくそれっぽいことを埋める練習をしているうちに、多少分からない部分があっても上手く誤魔化せるようにもなってきます。
その能力は、空白は作らないように努力していた人しか身につけることができません。
解説を読み飛ばす
塾で現代文を指導していると、
「解説のここに書いてあるけど、読んだ?」
「読んでなかったです」
といったラリーが多発します。
とにかくまずは「読んでない」という状況をなくしましょう。
注釈、筆者略歴、出典、要約などは頻繁に読み飛ばされているので、これらも絶対に飛ばさず読んでください。
とにかく黙って全部読むスタンスにしておいた方が、悩む回数が減り、結果的にスピード感を持って参考書を進められるはずです。
大学受験を意識したペース、いつまでに終わらせるべきか
大学受験は過去問の時期をミスらないことが最重要。
現代文の記述が必要になる人は他の科目にもそこそこ勉強時間が必要な大学を受けることになるはずなので、かなりギリギリまで記述の練習をすることになるでしょう。
共通テスト対策を本格化する11月末までには終わらせておきたいところです。
可能であれば、10月末くらいまでに片付けて、滑り止めの過去問なども11月に取り組めるとより順調と言っていいでしょう。
国語全体の勉強のペースはこちらの記事で詳しく解説しています!
現代文の記述用参考書が終わったら次に何をやるべきか
記述用の参考書が終わったらあとは過去問演習をするのみ。
ただし過去問を解く時には古文漢文も合わせて通しで解くべきなので、古文漢文の勉強も進めておいてくださいね!
過去問の勉強法はこちらで詳しく解説しています。
まとめ
今回は現代文の記述の練習をするのにおすすめの参考書と勉強法について詳しく解説しました。
現代文の記述は満点を狙うのは難しいですが、東大の国語でも8割くらいなら全然狙うことは可能です。
捨てることなく食らいついていってくださいね!
それではまた、所長でした!