ども、ぽこラボ所長です!
今回は大学受験を目指す高校生や浪人生向けに例文暗唱について徹底的に解説していきます。
英作文の勉強法を少し調べてみると、
「英作文の勉強を始める前に必ず例文暗唱をすべき」
といった内容の記事を見かけることはよくあるはずですし、実際に塾で指導をしていても、ある程度の量の英文法を覚えることから始めた方が英作文指導は効率的に進みます。
この記事では英作文の基礎となる例文暗唱について、効率的な勉強法とおすすめ参考書を紹介するので、この記事通りに勉強して「基礎は完璧にマスターした!」と言える状態を目指してみてください!
目次
英語全体の勉強の流れ&事前にやっておくべきこと
まずは英語全体の勉強の流れについておさらいしておきます。
というのも、何事にも効率的な順序というのがあって、例文暗唱は少なくとも単語や文法をある程度勉強してからでないと、かなり苦しい作業になってしまうからですね。
具体的には英語の勉強は次のチャートのように進めるのが一般的です。

英文法や英単語の学習はこちらに詳しく書いてあるので、ぜひ参考にしてください。
例文暗唱におすすめの参考書を3パターンに分けて紹介!
続いて参考書について紹介していきます!
大学入試を前提に時間的な余裕がどれくらいあるかで場合分けして書いていくので、自分の状況と照らし合わせながら読んでいただければと思います。
次の3つに分けて紹介します。
- 正直全く時間がなくて焦っている場合
- 時間が全然ないわけではないけど、他の科目もあるし余裕はない場合
- まだ受験までは遠いし時間がある場合
この記事の後半で大学受験を意識した勉強のペースについても触れるので、そちらも参考にしてください。
基本的には「自分の感覚よりは1段階焦って勉強する」のをおすすめします。
正直全く時間がなくて焦っている場合
全く時間がなくて焦っている場合は例文暗唱用の参考書を新しく調達して学習するのはおすすめしません。
基本的には文法問題集や単語帳の勉強の延長線上に例文暗唱を置いて学習するのがおすすめです。
例えばNextStageやVintageといった文法問題集を使っているのであれば、そちらの音声を使って問題文をガンガン覚えていくのはさらにおすすめです。
というのもこれらの文法問題集であれば、覚えるべき文法項目はひと通り並んでいるので、漏れなく例文暗唱できるからですね。
音声データがダウンロードできるのに全然使っていないという人も多いのではないでしょうか?
同時に文法や語法問題の復習にもなるので、一石二鳥です。
時間が全然ないわけではないけど、他の科目もあるし余裕はない場合
英作文の大学入試における配点を考えると、他の科目もあるので、それほど大量の時間を投下するわけにはいかないでしょう。
めちゃめちゃ余裕がある場合以外は300例文くらい載っている少なめのテキストを使うといいでしょう。
例えば、以下のような参考書があります。
正直、どちらを使っても大差ありませんが、英作文基本300選の方が使っている人は多いのではないかと思います。
例文暗唱用のテキストを1冊やり切れば自信がつきますし、こういったテキストを使ってガンガン覚えていってください。
まだ受験までは遠いし時間がある場合
時間的に余裕のある高1や高2の場合は、もっと分量の多いテキストでガッツリ暗唱をするのが1番おすすめです。
これまでの指導経験上、500文以上、できれば1000文くらガッツリ暗唱をした人は安定感が違います。
例えば以下のような参考書を利用してみてはいかがでしょうか。
よくばり英作文はこの中では控えめの418例文。
これでもほとんどの大学は対応できます。
英作文ナビはPart1の暗唱用パートとされているところだけだと150例文しかありませんが、個人的にはPart2の和文英訳問題まで全て暗記してしまうのがおすすめです。
あとの2つは少し古い参考書にはなりますが、昔から定評のあるもので大きく外すことはありません。
700選は英作文やスピーキングの基本として、昔から使ってきた人が多いですが、あまりレイアウトなどは今風ではないですし、少し取っつきにくさを感じる可能性はあります。
また和英標準問題精講もかなり古い参考書ですが、レイアウトは割と今風に直されていて、こちらもかなりの分量があります。
関連例文とされている600文を覚えるのがおすすめです。
迷ったら、よくばり英作文か、英作文ナビのどちらかをおすすめします。
覚え切るにはかなり時間はかかりますが、しっかりやり切ればかなり実力がつきます。
また、文法的なものは余裕だけど、語彙力がなくて困っているという人は「トピック別 英文ライティングフレーズ集+(プラス)」もかなりおすすめです。
トピック別に覚えておくべき語彙が網羅されているので、余裕があればこちらにも取り組んでみましょう。
例文暗唱の効率的な勉強法
続いては効率的な勉強法の解説に移っていきます。
具体的な手順|どうやって勉強する?
まずは具体的な勉強手順ですね。
次の通りに進めるのがおすすめです。
- 文章の構造、意味、単語のスペル、発音を全て確認する
- 日本語と英語を両方を見ながら10回音読する
- 日本語だけを見ながら思い出しつつ10回音読する
それぞれ補足していきますね!
文章の構造、意味、単語のスペル、発音を全て確認する
まずは覚えるべき例文についてしっかり理解しましょう。
英文の構造や意味だけでなく、必ずスペルや発音を確認するのが重要です。
英作文の基礎として勉強する以上スペルを覚えるのは当然ですが、発音も覚えておくのがおすすめです。
というのも、発音を覚えておいた方がスペルミスが減るからですね。
経験上、細かいスペルミスの多い人は発音の暗記が不十分なことが多いです。
※最初に一通り確認する作業のときには、しっかり書いておくのも効果的です。
日本語と英語を両方を見ながら10回音読する
英文を覚えるときのメイン作業は音読がおすすめです。
書いて覚える派も否定するわけではありませんが、やはり時間は音読よりはかかるので、音読メインの方が早く先に進むでしょう。
最初は日本語と英語の両方を見ながら音読する形で構いません。
テンポ良く音読して覚えていきましょう。
音源がある場合は音源も使いながら進めると、発音も確認しやすいはずですし、リスニングの基礎力をつけるのにも役立ちます。
本気で覚える気があれば、10回くらい練習すれば暗記できるはずです。
日本語だけを見ながら思い出しつつ10回音読する
最終的なゴールは日本語を見て、それを瞬時に英訳できるようになることです。
日本語だけを見て瞬時に思い出せているか、音読をしながら確認していきましょう。
タイムを計りながら進めてみるのもおすすめです。
慣れてくると徐々にスピードが上がってきて、覚えたことを実感できるでしょう。
周回の手順|何周する?
具体的な勉強手順に合わせて、周回の手順についても補足しておきます。
暗記が得意な人は1日10文くらいを目安に練習を続けるといいでしょう。
1日10文なら1ヶ月もすれば、300文章。
薄いものならそれで終わりですし、分厚いものでも、2ヶ月から3ヶ月程度で終わらせることが可能です。
時間がない場合は1周終わらせて次の学習に移った方がいいですが、余裕があるなら3周くらいはやりたいですね。
2周目は1日20文で、3周目は1日30文とスピードを上げていくと、意外とあっという間に3周くらい終わってしまいます。
そこまでいけば、最低限の暗記は完璧になるでしょう。
やってはいけない勉強法
一通り勉強法については説明したので、次にやってはいけない勉強法についても解説しておきます。
- 最初から自分で考えて作文する
- 知らない単語文法を放置する
最初から自分で考えて作文する
例文暗唱の勉強は、暗記のための勉強。
まだまだ作文を始めるレベルではない人のための勉強内容です。
なので、日本語を見て英語に直す作業を自力でこなす必要は全くありません。
それは次のレベルの参考書や過去問演習などで行なっていけばいいので、まずは暗記に集中しましょう。
作文を自力でこなすことで余計な作業時間を取られないように注意してください。
知らない単語文法を放置する
正しく暗記するためには、知らない単語や文法を放置しないことも重要です。
基本的な文法や単語の学習が進んでいれば、単語や文法でそれほど困ることはないと思いますが、それでも1冊進める中で2〜3個くらい知らないものが出てきても不思議はありません。
場合によっては10〜20くらい出てくる人もいるはずです。
そういった時には必ず辞書や文法書で調べて暗記するようにしてください。
今回紹介した参考書にも単語や文法の解説は多少載っていますが、それはあくまでも補足的なもの。
辞書や文法書より詳しい解説はないので、必ず調べて覚えるように。
大学受験を意識したペース、いつまでに終わらせるべきか
例文暗唱をやる人は大学受験で自由英作文や和文英訳が出題される人のはずなので、そういった練習から逆算していく必要があります。
自由英作文や和文英訳は簡単なものでも2〜3ヶ月、難しいものなら半年くらい勉強する人もいるので、そこから逆算すると、例文暗唱の学習は遅くとも高3の夏休みまでには終えておきたいですね。
可能ならば、GWくらいまでに終えられると余裕を持って次の内容に移ることができるでしょう。

こちらでより詳しく英語の勉強全体のペースを解説しています!
よくある質問
よくある質問としては
- どれくらいの量(何文)覚えればいいですか?
というものがあります。
正直多ければ多いほど良いのは間違いないのですが、高校の英文法で出てくる代表的なものを網羅するだけでも、大体300くらいの例文数にはなると思います。
少し細かい所まで覚えようと思ったら、途端にその倍の600くらいにはなってしまいます。
これらを目安に最低でも300、できれば500〜600以上と考えておくといいのではないでしょうか。
例文暗唱が終わったら次に何をやるべきか
例文暗唱の学習が終わったら、志望校の出題形式に合わせて次の学習に移っていきます。
志望校で3文以上の和文英訳が出される場合には、それ用の参考書を使った勉強をしましょう。
1文の日本語を英語に訳す程度の簡単なものなら、例文暗唱から過去問に直接繋げても問題ありません。
自由英作文形式の場合は、70〜80語以上の解答が求められる場合は参考書を使って自由英作文の練習をしておくのが無難です。
※80語くらいなら得意な人は例文暗唱だけしておけば十分満点を狙えますが。。。
まとめ
今回は例文暗唱の勉強を大学受験生向けにお伝えしました!
おすすめの参考書を使って、正しく学習すれば、短文の英訳や、50語程度の自由英作なら余裕で対応できるようになるので、ぜひしっかり勉強してみてください!
それではまた、所長でした!