ども、ぽこラボ所長です!
今回は香川大学の医学部医学科の対策について。
個別指導歴15年の私が5時間以上かけて、過去問などを分析し、自分が今受験するならどうやって勉強するかをまとめました。
知り合いに頼まれて、最近の香川大学医学部の傾向についても調べたので、その結果をどうせなら、他の受験生にもシェアしようと思います。
この記事を読めば、具体的な参考書名やその使い方、勉強のスケジュールなど、合格に必要な内容は全てわかります。
あとは、必死に勉強してこなし切るだけの状態になりますから参考にしてくださいね!
目次
香川大学医学部医学科に合格するための目標得点を過去の入試から検討

どの大学を目指すにせよ、まずは合格最低点の確認と、合格最低点を超えるために各科目で何点ずつを取っていくかのチェックが必要です。
合格最低点の推移
香川大学医学部医学科の合格最低点は次のように推移しています。(こちらは1400点満点になって以降の合格最低点です。)
- 2024:1045
- 2023:1010.3
- 2022:1004.8
- 2021:1056.1
ご覧の通り、だいたい例年75%(1050/1400)あたりが合否のラインになっていますね。
余裕を持って合格を勝ち取りたいなら、共通テストと個別試験の合計で78.6%(1100/1400)あたりを目標にしましょう。
科目別の配点と目標得点
香川大学医学部医学科の配点は次のとおりです。
共通テスト(700点)
国語200点
地歴公民100点
数学50×2点
理科100×2点
英語R80 L20点
情報 同点だったときに利用
+
個別(700点)
数学200点
理科100×2点
英語200点
面接100点
面接は全ての受験生でほとんど差はできないので、50点くらい取れると思っておいて、残りの1300点満点中、1050点くらい取れるといいでしょう。
そうすると共通テストと個別試験の目標は次の通りになるでしょう。
- 共通テスト:85%(595/700)
- 個別試験 面接以外:76%(455/600)
- 個別試験 面接:50%(50/100)
これで合計が1100点になるので、合格最低点を多少余裕をもってクリアできます。
共通テストで85%以上を取るだけなら、まだマシですが、個別試験で使う英語数学の得点が全て半分になるので、相対的に国語と社会の得点の比率が大きくなります。
個別試験で課されている英語・数学・理科で90%の360点を取っても、国語と社会で78%を取らないと、全体で85%にはならないので注意してください。
少なくとも国語で70%を切るようではかなりしんどいですね。
共通テストでは、
- 英語・数学・理科:90%以上
- 社会:85%以上
- 国語:75%以上
あたりが現実的なラインです。
個別試験は、英語が若干面倒な問題形式なのと、物理が他より少し難しい印象です。
それ以外は特に配慮すべき点はないかと思います。
- 英語:75%以上
- 数学:80%以上
- 化学:80%以上
- 物理:70%以上、生物:75%以上
英語も形式が記述が多くて面倒なだけで難しいわけではないので、75%以上狙える人は多いと思います。
生物と物理を比べると、物理の方が若干得点しにくそうな問題が多いですが、物理選択の人はその分、頑張るしかないですね。
香川大学医学部医学科の過去問分析を科目別に紹介!

それでは、次に過去問を分析すると分かる各科目の特徴を確認していきましょう。
香川大学医学科の英語の特徴
英語は大問3問構成で、試験時間は90分です。
大問1は「長文読解」+「長文の内容に関する質問に英語で答える問題」が10問あります。
とはいえ、冠詞とか単数複数とか三単現のsみたいなミスで減点が入る可能性には注意したいですね。
大問2は「長文読解」+「長文の内容に関する質問に日本語で答える問題」が10問です。
こちらは特に特殊な点はないです。
大問3は英作文。
グラフを見てそのグラフについて書く作文が1つ、それを踏まえて自分の意見を書く作文が1つですね。
時間配分としては、大問1:35分、大問2:30分、大問3:25分くらいですかね。ここ最近の大学入試の英語の中では時間的に余裕のある方だと思います。
- 2題長文読解、1題自由英作文
- 英語で解答しなければならない問題はミスに注意
- グラフの説明に必要な語句のインプットが必要
- 大問1:35分、大問2:30分、大問3:25分
香川大学医学部医学科の数学の特徴
数学は90分で大問4問構成。
かなり標準的な問題なので、正直、青チャートの例題くらいが全て解ければ、満点も狙えます。
多くの国公立大学や、私立医学部だと、数B・数C・数3からの出題の割合が多いのですが、香川大学は比較的「数2」からの出題も多いのが特徴的です。
とはいえ、大問4つ中1問程度ですが。
残りは他の大学と同様に数B・数C・数3から出題される頻度が高いと思っておくといいでしょう。
- 大問4問ですべて標準レベルの問題
- 数2が高確率で1問入る
- 残りは数B・数C・数3からの出題が多い
香川大学医学部医学科の化学の特徴
香大の化学は大問5問構成です。
理科2科目で180分なので、化学に使える時間は90分±10分〜15分程度でしょう。
こちらも数学と同じく「セミナー」などの標準的な問題集の発展問題まで解ければ、90%以上も狙えるはずです。
できるだけ高得点を狙っていきましょう。
基本的に全て記述形式ですが、日本語で長々と書かなければならないものはほとんどありません。
1年に1問くらい120字ほどの記述があるくらいだと思っておけば大丈夫です。
大体例年、理論から2問、理論と無機の融合で1問、芳香族までの有機から1問、高分子から1問の出題になっているので、苦手な単元はない状態にしたいですね。
- 大問5つ
- 90分±10分〜15分
- 標準的な問題が多い
- 理論2問、無機+理論1問、有機1問、高分子1問
香川大学医学部医学科の物理の特徴
香大の物理は大問5問構成で、その中から4問を選んで答える形式です。
理科2科目で180分なので、90分±10分〜15分くらいが標準的な時間配分ですが、化学に比べるとやや難しい問題が多いですね。
90%以上の高得点を狙うのはやや難しいかもしれません。物理化学選択の場合は、物理の方が時間がかかると思います。
多くの問題は計算した答えだけを書く形式ですが、一部グラフを描かせるような問題が出たり、問題で与えられている現象を日本語で説明させる問題が出たりもするのが少し面倒ですね。
だいたい60%〜70%くらいは標準的な問題なので、そこは確実に全て取って、残りは半分くらい取るようなイメージで演習すると良いでしょう。
各大問は力学、電磁気学、波動、熱力学、原子のそれぞれに対応しています。
原子分野が苦手な人が多いかもしれませんが、正直、原子分野は簡単なことも多いので、できればしっかり勉強して取れるようになっておくのがお得だとは思います。
- 大問5問から4問選択して解答
- 力学、電磁気、熱、波動、原子から各1問
- 化学と比べると難しめ
- 6割~7割くらいの標準問題はすべて取って残りは半分くらい取れればOK
- 原子が意外と簡単なので苦手なままだと少し損するかも
香川大学医学部医学科の生物の特徴
※生物は自分の指導対象外の科目なので、リサーチしたことをベースに書いていることをご承知おきください。
生物は大問1・2・3は必答、大問4・5はどちらか1つだけ答える大問4問構成です。
理科2科目で180分なので、90分±10分〜15分が標準的な時間配分になります。
30%〜50%くらいは知識問題で、語句を答えさせる問題もあれば、語句の説明を求めるような問題もあります。
残りは実験で起こった現象の説明を求めたりするような記述問題ですが、記述の問題も教科書や問題集で見かけるようなものがほとんどで、目新しいものが出題されることはほとんどないと思って大丈夫です。
「セミナー」などで細かい知識問題やら、記述問題まで対策しておけば、1冊でも十分かと思います。
- 大問1・2・3は必答、4・5は1問選択
- 30~50%は知識問題、残りはよく見かけるような記述の問題
- 標準的な問題が多い
香川大学医学部医学科の面接の特徴
面接はかなり普通の面接です。
面接官4人に対して受験生1人で、1人あたり10分〜20分程度になるようです。
過去の質問内容を調べてみると、
- 医師志望理由
- 本学志望理由
- 学科試験はできたか
- 高校生活の1番心に残ったこと
- 自分の長所と短所
- 何科になりたいか
- 卒業後は香川県に残るか
などのよくある内容になることが多そうですね。
また、穏やかに進むことが多そうです。
一般的な対策さえしておけば、他の受験生と差がつくことはほとんどないでしょう。
- 面接官4人、受験生1人
- 10分〜20分
- 一般的な質問内容
香川大学医学部医学科に合格するためのおすすめ参考書を全科目解説!

それでは続いて、香川大学医学部に合格するためにやるべき参考書を全科目解説していきます。
予備校や塾で教わっている方も多いと思いますが、部分的に独学でやっている人も多いと思うので、自分で勉強している科目だけでも参考にしてもらえればOKです。
英語おすすめ参考書と学習スケジュール
英語を独学でやるのであれば、最も参考書の数としては多くなります。
- 単語:ターゲット1900
- 文法:入門英文法問題精講、スクランブル英文法・語法
- 英文解釈:基本文法から学ぶ英語リーディング教本、基礎英文解釈の技術100
- 長文読解:基礎英語長文問題精講、英語長文ポラリス2、英語長文ポラリス3
- 英作文:英作文ナビ、英作文のトレーニング自由英作文編
それぞれ軽く説明してからスケジュールの説明をします。
単語:ターゲット1900、医歯薬系入試によくでる英単語600
まず単語は、大学受験用の単語帳であれば正直なんだっていいです。
何も持ってないなら「ターゲット1900」をおすすめしますが、「システム英単語」だろうが、なんだろうがOKですね。
ただし、個人的には「速読英単語」はあまりおすすめはしません。
と勘違いする人を生んじゃうからですね。
その程度では全然足りてません。

文法:入門英文法問題精講、Scramble
文法が分からないと、その他の勉強が何もできないので、最低限の勉強は必要です。
「入門英文法問題精講」は学校の授業後すぐに解けるくらいの易しいレベルの問題集。
学校のテキストや予備校のテキストがあるのであれば、それを使って、自力で全部解けるようにするのでも構いません。
「スクランブル英文法・語法」は4択系の問題集。こちらはどちらかというと、基本事項の暗記のために何周も解くものですね。
「NextStage」「Vintage」「アップグレード」などを持っているのであれば、それでもOKです。
何を使っても大差はありません。
こういう4択系の問題集は読んでるだけの人も多いですけど、ちゃんと解くのがコツです。

英文解釈:基本文法から学ぶ英語リーディング教本、基礎英文解釈の技術100
英文解釈はSVOCだったり、○○句、○○節だったりをちゃんと自力で説明できるようにするための訓練です。
最近は「基本文法から学ぶ英語リーディング教本」がちょっとぶ厚いけど、おすすめです。
用語をしっかり理解できると思います。
しっかり理解できたら「基礎英文解釈の技術100」みたいな少し骨のある参考書で実践的に和訳の訓練をするのがいいでしょう。
「英文熟考」などでも構いません。
予備校とか塾とかで授業を受けてる人も多いかもしれませんが、初見の文章を自力で解釈できるようになるための練習は絶対に必要なので、覚えておきましょう。
難しいものもけっこう売ってるんですけど、ある程度、演習を積んだら、やはり長文の演習を1回でも多く積むことが高得点を取るためのコツです。

長文読解:基礎英語長文問題精講、英語長文ポラリス2、英語長文ポラリス3
長文読解は300語くらいのものから始めて、徐々に長いものにもチャレンジしていきましょう。
「基礎英語長文問題精講」は、そこそこ短い文章からそこそこ長い文章まで、1冊でかなりたくさん収録されているのでおすすめです。
「英語長文ポラリス2」は長めの演習としておすすめ。解説も分かりやすいですね。同シリーズの「英語長文ポラリス3」もやってみてもいいでしょう。

解説された文章を音読したりするのも有効ですが、ちゃんと実力を伸ばしたいなら初見の文章をガンガン読む訓練も必須です。
学校・塾・予備校の授業を受けるだけで満足しないようにしましょう。
英作文:英作文ナビ、英作文のトレーニング自由英作文編
英作文は、「英作文ナビ」のようなたくさん英文が載っている参考書で、例文暗唱をしていきましょう。

自由英作文については、「英作文のトレーニング自由英作文編」がおすすめです。
作文はできれば添削をしてもらうようにしましょう。
だいぶ慣れないと、自力で間違いに気づくことができないですから、過去問20回分くらいの文量は添削してもらうイメージで勉強をすすめるのがおすすめです。

スケジュール
次にスケジュールについて。
ここでは理想のスケジュールを解説しますが、そこから遅れている場合は基本的に勉強量でカバーするつもりで勉強してください。
単語、文法、解釈はできるだけ高2のうちに全て終わらせましょう。
基礎が入ってなければ、模試でも点が取れないですし、解説を読んでも理解できない部分が残ってしまうからですね。
遅くとも高3のGWには解釈まで終わらせて、そこから先は長文と作文の勉強に全集中です。
そして10月頃からは過去問を始められるとベストですね。
同じレベルの大学や、滑り止めもいくつか受ける人が多いはずなので、10月頃には始めないと十分な演習をできないまま入試に突入してしまいます。

数学おすすめ参考書と学習スケジュール
理系科目は英語と比べれば必要な参考書は多くありません。
数学のおすすめ参考書は以下の通りです。
基本的には「青チャート」と「上級問題精講」ができれば問題はありません。
高校の授業が遅ければ、独学あるいは塾などで予習が必要になるかもしれません。
独学でやる場合は「スタディサプリ」などを使うのがおすすめです。

ちなみに「青チャート」の代わりに、「フォーカスゴールド」や「赤チャート」、「ニューアクションレジェンド」などを使うのもOKです。
このあたりはどれを使っても大差ありません。
「黄チャート」は若干、易しいですけど、ギリギリ許容範囲といった所です。
この他、「1対1対応の演習」や「標準問題精講」などを利用しても構いませんが、問題数が少ない分、易し目の問題は収録されていないことに注意してください。
計算力に自信がない人や、数学が苦手な人は分厚くても青チャートをやった方がいいです。

「青チャート」などで標準的な問題が解けるようになったら、発展的な問題集で演習です。
「上級問題精講」がおすすめですが、これは時間に余裕があればで大丈夫です。
どちらかというと、「青チャート」くらいの内容を正確に速く解けるようになることの方が重要ですね。
青チャートをやり切って、過去問を併願校まで含めて10年分満点を取れる状態を目指してから、次の参考書を考えるのでも全然問題はありません。

青チャートのような網羅系問題集は、高3のGWあたりまで、数3も含めて全ての例題を自力で解ける状態にしましょう。
発展的な問題集は9月末までに仕上げるのを目標にして、10月から過去問演習に入れればかなり良いペースです。

物理おすすめ参考書と学習スケジュール
次は物理について。
物理のおすすめ参考書は以下の通りです。
まずは「セミナー物理」のような学校で配られる分厚い問題集を全問題解ける状態にしましょう。
発展問題、総合問題まで解けるようにすれば、慶應医学部は難しくても、もう少し低いレベルの大学までなら医学部でも対応できます。
セミナー以外にも「リードα」「センサー」「アクセス」「ニューグローバル」など400問〜600問くらい載ってるものであれば、なんでもかまいません。
学校で1冊指定されていることが多いのではないでしょうか。持っていなければ、「エクセル」を使うといいでしょう。

それが終わったら次は「重要問題集」です。
こちらも学校で指定されるパターンが多いと思います。
「重要問題集」のB問題まで解けるようになれば、過去問でも半分以上は解けるようになるはずです。
あとは過去問演習だけでも十分ですが、余裕があれば、「名問の森」もやっておくとより安心できるかと思います。

スケジュールとしては、セミナーレベルを夏休み前くらいまでに卒業して、重要問題集レベルを夏休み〜9月を使ってやり切るイメージで進めましょう。
学校の授業が遅いなら物理も「スタディサプリ」などで予習が必要になることもあります。

10月頃から過去問演習に入れれば順調です。

化学おすすめ参考書と学習スケジュール
化学のおすすめ参考書は以下の通りです。
- セミナー化学
- 重要問題集
基本的には物理と同じく「セミナー」レベル、「重要問題集」レベルができれば十分です。
「セミナー」の代わりに「リードα」「センサー」「アクセス」「ニューグローバル」など400問〜600問くらい載ってるものであれば、なんでもかまいません。
学校で配られている場合が多いと思いますので、まずはそれを発展問題や総合問題まで全て解けるようにしてください。
持っていなければ「エクセル」を使ってください。

次に「重要問題集」です。
こちらも学校で使う場合が多いはずです。

セミナーレベルを夏休みまでに終わらせて、重要問題集レベルを9月末までに終わらせられれば順調です。
学校の授業スピードが遅い場合は、「スタディサプリ」などを使って独学で予習が必要になることもありますね。

過去問は10月から入れると良いペースです。

生物おすすめ参考書と学習スケジュール
生物のおすすめ問題集はこちらです。
- セミナー生物
- 重要問題集
まずは「セミナー」からですね。
基本的には化学と同じで、「リードα」「センサー」「アクセス」「ニューグローバル」などの学校で指定されている問題集をまずは攻略しましょう。
生物は化学、物理と比べると暗記事項も多いので、用語の穴埋めをするだけの問題もちゃんとこなしておきたいですね。
持っていなければ「エクセル」を使ってください。

終わったら「重要問題集」です。
「重要問題集」までやり切ったら、あとは過去問をやるのがおすすめです。

セミナーレベルを夏休み前まで、重要問題集を9末までに終わらせるのも同じ。
10月に過去問演習に入れるとかなり順調なペースです。

共通テスト対策のおすすめ参考書とスケジュール
続いて共通テスト対策について。
正直、1番大変なのは共通テスト対策かもしれません。
改めて、英語数学理科は90%以上、社会で85%以上、国語で75%以上あたりが現実的なラインです。
ここだけ見れば、東大や京大レベルで求められる得点と大差はありませんからね。
個別試験はそれほど難しくないことを考えると、共通テスト対策は思い切って、2ヶ月前11月中旬くらいからは対策を始めたいところです。
具体的にやることとしては、とにかく過去問、予想問題演習です。
20年分〜25年分くらい、試験時間内に満点を取れる状態になっておけば、まあ大丈夫でしょう。
- 過去問の本試験、追試験
- 予想問題の河合、駿台、Z会(余裕があれば代ゼミ)
を全部やればいいだけです。
冬休みは本気で取り組めば3日で1年分くらいできるので、冬休みだけでも5年分以上はできる場合が多いでしょう。
そこまでに週1.5回演習で9回分、冬休みを明けて、同じく週1.5回演習で3回分、あとは学校でやる分くらいが完璧なら大丈夫です。
進め方などの詳しいことはこちらからご覧ください!

過去問演習のスケジュール
ここまでに説明してきた通り、過去問は10月からスタートできれば最高です。
11月からは共通テストの演習も始まるので、それまでに2年分だけでも解けるとかなり楽になります。
とはいえ、現役生は実際にはもう少し遅めのスタートになる科目も出てくると思います。
浪人生の場合は逆にもっと前倒しになることもありますが、前倒しになる分にはいくらでも前倒ししてしまっても構いません。
第1志望は10年以上は満点を取れる状態を目指してください。
第2志望以下も5年以上は演習しておきたいところですね。
理科や数学は過去問演習をしないと身につかない思考力がありますし、英語のスピード感も過去問を使わないとなかなか身につきません。
ある程度の量は必要だと思っておきましょう。

面接対策おすすめ参考書と学習スケジュール
上述したように面接で大きな差がつくことはないと思って構いませんが、準備無しで挑むとひどいやり取りをしてしまう人も多いと思います。ちゃんと準備しましょう。
とりあえずこちらを一通り読んで、自分なりに面接の準備をしてください。
可能であれば、学校や塾の先生と模擬面接を何度か繰り返して、フィードバックをもらっておくのをおすすめします。
受験すべき模試

次に受験すべき模試について、まとめておきます。
受験するのがおすすめなのは、次の4種類ですね。
- 駿台共通テスト模試(atama+、ベネッセ):5月中旬、7月中旬、9月中旬、11月初旬、12月初旬あたり
- 駿台全国模試(記述):6月初旬、9月下旬あたり
- 河合全統共通テスト模試:5月初旬、7月下旬、10月中旬、11月中旬
- 河合全統記述模試:5月初旬、8月下旬、10月初旬あたり
基本的に駿台と河合の共通テスト模試、記述模試は全部受けるといいでしょう。
ただし、現役生の場合は、これを全部受けてさらに進研模試も受けるとなると大変なので、河合か駿台の片方だけに絞ってもOKです。
医学部向けの模試は私立医学部を目指す人向けなので、受験する必要はありません。
模試を受けるだけ受けて、復習しないというのはさらに不合格を引き寄せる勉強法なので、そちらも注意してくださいね。

浪人した場合の学習方針とスケジュール

香川大学の医学部だと浪人する人もそこそこいて、年によっても違いますが、大体55%〜65%ほどは浪人生です。
そこで、浪人した場合の学習方針とスケジュールも見ていきましょう。
模試でB判定以上の場合
浪人の前年度に、模試でB判定以上の成績を取れているのであれば、基本的には過去問演習をメインに、苦手科目だけ参考書を使う形でも十分合格できます。
予備校を使う場合
予備校を利用する場合は、授業を真面目に受けすぎないように注意してください。
知っている部分の説明をしているときは自習して、知らない部分の解説をしているときだけ集中して授業を聞くようなスイッチングをするのが重要です。
授業とは別に、3月から週1以上で過去問を解き続けて、10月ごろには10年分以上は満点を取れる状態を目指しましょう。
苦手単元は参考書や授業を使って勉強し、夏休み前くらいの時期にはすべて処理しきっているのが理想です。
滑り止め校や、似たレベルの大学の過去問も10年分以上、満点を取れる状態に仕上げれば、まず間違いなくどこかには引っかかります。
時間を計ってちゃんと解き、しっかり復習することをくり返していけば、自然と点数は上がっていきます。

予備校の授業では、苦手単元や科目を集中してフォローしていき、苦手がなくなった段階で、合格最低点を超えることも難しくなくなっていくでしょう。
- 3月から週1以上で過去問
- 夏休み前には苦手単元をすべて処理
- 最終的に滑り止め、近いレベルの大学の過去問を10年以上
予備校以外の選択肢の場合
B判定以上が出ているのであれば、得意科目は独学でも勉強可能です。
予備校以外の選択肢としては、
- 個別指導塾や家庭教師で苦手科目の指導をしてもらう
- 学習管理系の塾や家庭教師に全体の勉強方針を調整してもらう
などがおすすめです。
苦手科目だけ個別指導塾や家庭教師に教わって、その他の科目は、過去問演習メインで進めるのでも十分力はつきます。
独学が不安な場合は、塾や家庭教師に「学習管理」を依頼するのも良いでしょう。
毎週の勉強計画や、年間の勉強計画を作ってくれる塾や家庭教師も増えているので、定期的に面談をしつつ、勉強内容や勉強方法が間違っていないかチェックしながら進めれば、安心して勉強することも可能です。
こちらもスケジュールとしては、3月から週1以上で過去問を解き続けて、10月ごろには10年分以上は満点を取れる状態を目指すのがいいですね。
苦手単元は、参考書や授業を使って勉強して、夏休み前くらいの時期にはすべて処理しきっているのが理想です。
A判定が出ていて、勉強がものすごく好きな方なら、宅浪でも成功することはありますが、それでも週に1回くらいは学習管理系の面談を入れるのがおすすめです。
どうしても素人とプロでは、受験勉強の計画に対する精密さが全然違いますからね。
- 3月から週1以上で過去問
- 夏休み前には苦手単元をすべて処理
- 最終的に滑り止め、近いレベルの大学の過去問を10年以上
模試でC判定以下の場合
次は模試でC判定以下の場合について。
C判定以下の場合は、まだまだ実力不足の科目の方が多いはず。
科目指導の授業も活用しつつ、勉強するのが良いでしょう。
予備校を使う場合
予備校を使う場合は、大筋カリキュラム通りに進めれば問題はないはずです。
ただし、現役生より学習進度が遅いのはさすがに問題なので、10月には過去問演習には入りたいですね。
予備校を活用する場合は、スケジュール感よりも、勉強の方針について、注意してほしい点が3点あります。
- 予習・復習はバランスを見つつ万全に
- 模試の復習は手を抜かない
- 授業関連の問題だけでは演習不足
授業の予習・復習は科目のバランスを見つつ、万全にやっていきましょう。
英語が重いからと言って、英語ばかり予習復習をしていると、科目のバランスが崩壊して合格から遠ざかります。
授業の予習・復習だけしっかりやってればいいかというと、そうでもなくて、模試の復習だったり、参考書での追加の演習も必要です。
授業だけしっかりやって失敗する人もいるので、こちらの記事も参考にしてもらえればと思います。

- 予備校のペースに合わせればOK
- 10月には過去問演習に入る
予備校以外の選択肢の場合
C判定以下の場合も、予備校ではなく個別指導塾や家庭教師で浪人するのも可能です。
本当に大きく成績を伸ばさないといけないのであれば、むしろ、個別指導を活用するのがおすすめです。
集団授業だと、「分かっている」~「分かっていない」の濃淡を授業につけることができません。
個別指導であれば、「分かってないけど、この部分までは分かってる」とか「完全に分かってない」とか、「分かってない」の中にもグラデーションをつけて解説することも可能なので、そりゃ伸びるのが速いのは当たり前です。
個別指導の場合は、5月末くらいまでに、基本的な内容を終わらせたいですね。
英語なら単語・文法・解釈、数学ならチャート、理科ならセミナーのレベルは5月末で卒業、6月~8月くらいまでで、過去問以外の参考書はすべて片づけて、9月以降は過去問演習に全振りくらいのイメージで勉強するのがおすすめです。
- 5月末までに各科目の基礎
- 6月~8月で発展的な参考書
- 9月以降は過去問演習
医学部受験に失敗する人の共通点

香大医学部を目指している方の多くは、やる気があって、ある程度は勉強するはずなので、「モチベの維持に困る」とか「勉強時間が少なすぎる」とか、そういった失敗はあまり多くはないはずです。
そこで、これまでの指導経験上、勉強はそこそこしてるけど、失敗する人の共通点についても簡単に触れておきます。
- 暗記ばかりしてる
- 手を動かす時間が短い
- 新しい問題に触れる頻度が少ない
※もちろん「受験勉強のスタートが遅かった」みたいなパターンはありますが、それはどうしようもないのでここでは省きます。
暗記ばかりしてる
まず最初は暗記ばかりしているパターンですね。
もちろん、単語帳に載っているものはすべて覚えた方が良いですし、化学や生物の資料集に載っていることもすべて覚えるに越したことはありません。
ですが、暗記に使っている時間が長くなればなるほど、合格からは遠ざかってしまいます。
できれば、問題演習をメインに進めて「解いているうちに自然と覚えられた」状態を目指してもらうのがいいかなと思います。
というのも、暗記って100%じゃなくても、問題の流れから思い出せたり、問題の流れから推測できたり、あるいはそもそも細かい所は出題頻度が低かったりするわけですから、合格最低点まではたどり着けるものなんです。
1%から90%まで行くところまでは、知識を詰め込む勉強も大事ですけど、90%から100%はけっこう時間の無駄になっていることも多いものです。
手を動かす時間が短い
次は手を動かす時間が短いパターンですね。
1番問題なのは「解けない問題の解説を読んで理解した」状態で終わっているパターン。
特に理系科目は、解説を読んで理解したのであれば、「解説を閉じて解き直す」癖をつけましょう。
何周しても自力で解けるようにならない人も同じですね。
解説を「理解する」のと、問題を「自力で解ける」のは別物です。
理解したものを再現できるかの確認は必ず入れるようにしてください。
新しい問題に触れる頻度が少ない
最後は新しい問題に触れる頻度が少ないパターン。
授業は真面目に聞いて、復習までしっかりやっていたとしても、自力で初見の問題に触れる時間が短いと、模試や入試では点を取れません。
授業で1回聞いた問題を、自力で解けるのはもちろん大事なことですが、それは当たり前中の当たり前のこと。
そんなのは当たり前のこととして当然やって、さらに初見の問題も解けるようにならないといけないんです。
できるだけたくさん初見の問題に触れて、その問題を徹底的に復習しつくす勉強をしましょう。
その他、よくある失敗例はこちらのページにもまとまっていますので、参考に。

最後は勉強時間がものをいう!最後まで必死に勉強やり切って合格を掴みとろう!

この記事では、独学でも香大医学部に受かるくらい丁寧に受験勉強の方針について解説しました。
この記事に書かれていることを参考にして勉強すれば、少なくとも合格するために必要な学力を身につけることは可能です。
ただし、ここで書かれたことをやり切るためには、必死に勉強時間を確保しないと難しい場合の方が多いと思います。
最低でも毎日10時間。可能なら12時間でも14時間でも(体調を崩さない程度に)勉強してもらえると嬉しいです。
これまで約15年塾講師をしていますが、受験は結局、勉強量がものをいう世界です。
応援しています!
もし、家庭教師に興味があれば、私も例年数名ずつ指導をしています。
人数を絞っているので、興味がある人はこちらの詳細ページを早めにご覧ください。
香大医学部に合格するために私にできることはなんでもサポートします。